啓蒙本とかって読みます?
僕は、あれって効き目も早いけど薬効が切れるのもマッハで、内容も1ミリも記憶に残らないと(個人的)に考えているので、そんなに手を出さないです。
好きな人は好きみたいよね、そういう系。いや、だからどうってわけじゃないけど。
それでも大学時代の部活の先輩が「ヘヘヘ、こりゃ効き目抜群だぜ、おい」と半ば無理強いに薦めてこられた本がありまして、それが「チーズはどこへ消えた」っていう本。
先輩、ネズミ講みたいな健康食品のシステムにハマらないで下さい、自分には無理っすと、そんな声は到底届かず体育会系タテ社会の勢いで買わされました。今も本棚のどこかに埋もれている筈。しくしく。
で、なんでそんな話が急に出てきたかと言うと、今日、会社でその本の話題を同僚がしていたから。
中身のほうは、けっこう数年前にはそれなりにブームになったから知っている人も多いと思うけど。
確か、2人の小人と2匹のネズミが迷路の中でチーズを食べている物語で、ある日突然食べているチーズが消えちゃうって話。
2匹のネズミはチーズがまだある時でも、常に万全の体制で迷路をくまなくチェックしてたからすぐに事態を理解して次なるチーズを探しに迷路を探すことを選択する。
問題なのは2人の小人で、チーズが無くなった事を理解しようとしないで─しかも実際にはチーズは徐々に無くなっていたのだ。彼らが気が付いていないだけ─変化に対応できず、うろうろと過去を尊ぶばかり。
なかなか見切りをつけないで、いつかチーズが戻ってくると盲信している。
どこか他の場所にチーズがあるかもしれないけど、居慣れた場所を離れるのは怖すぎる。変化することに恐怖がまとう。
やがて片割れの小人が焦燥の限度を超える。
そして、ついには自分をこう嘆く、もうチーズは戻ってこないだろうに、それでも同じことを繰り返して事態が好転しないのを不思議に思っているなんて、と。
で、とうとうその片割れの小人だけ決心して新しいチーズを求めて迷路の中を捜しに出る。
こんな感じ。
童話仕立ての物語だから、本文にあるチーズと言っても読んでる人にとっては「仕事」だったり「人生」だったり「恋人」だったりとそれぞれ当てはめたりで。
ただ大事なのは「変化」に対応するっていうこと云々・・
会社で話題に上ったというのは、それだけ人生の岐路に立っているからでしょうか。それとも変化の時期がきているからでしょうか。それとも、ただ単に暇だったからでしょうか。
チーズ足りてます?
えっ、僕?僕はチーズだと思って食べていたら、実はそれ、“猫いらず”だったっていうタイプでして・・。