2006年12月29日

師走のご挨拶

国防長官:
「だ、大統領、大統領、仮にも我が合衆国を代表する人物が何たる不恰好ですか、突然。中東諸国との関係問題だって山積みだというこの時期にそのお姿を。大統領としての自覚をお持ちになられていただかないと国民だって納得をしませんよ。だいたいどうしたというのですか、12月の師走に。」


大統領:
「ふん、なにが中東じゃ、バカモノ。そんな砂漠とラクダだけの石油以外に価値のない国なんて、このボタンをポチっと押してしまえば地球からなくなってしまうわい。口うるさい中東どもめ。いつまでも足元を見やがって。残りのヨーロッパやアジアのヘボ諸国なんてすべてハンバーガーとコカコーラで征服してやるわい。それが合衆国の常套手段なのじゃ。」


国防長官:
「何たるご発言を・・・。次期大統領選が危ういばかりか支持率は低下する一方じゃありませんか。大統領のご発言は審議に・・・、いえ、私は今のお言葉は聞かなかったことにしましょう。執務が忙しすぎましたか。しかし大統領、良いですか、いますぐ着るものを身に纏っていただけないと、ホワイトハウスの庭といえども私の手に及ばない事態に発展してしまいます。」


大統領:
「あははは、国防長官よ、見よ、これが人間の真の姿じゃ。君もやってみるがいい。すっきりするぞ。アダムとイブはエデンで股間を隠したが、私に隠すものなんて何もないんじゃ。文句がある奴には、この真ん中にぶらさがっている私のスカッドミサイルで目にものを言わせてやるわい」


国防長官:
「大統領のスカッドミサイルはしょっちゅう不発弾であると私の耳に・・・。いやいや、それよりお洋服を。」


大統領:
「むむっ、少し寒いぞ。風邪でも引いたか?」


国防長官:
「だからそのような・・・。12月と何度も」


大統領:
「えぇい、うるさい。ムッ、く、くしゃみが出そうだ」


国防長官:
「だ、誰か、ハンカチを!」


大統領:
「ブッシュッ」


では良い年を。

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2006年12月28日

─2006年俺マイTop10─

順不同でココロに残った映画やら音楽やらアイテムやらをつらつらと。

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映画「時をかける少女」

筒井康隆のジュブナイル小説のアニメ化。ただし舞台は原作の20年後という設定。
当初はミニシアターでの公開だった本作は、口コミを通じて話題を呼び、ついに公開後1ヶ月だというのに連日立ち見が続いた作品。

監督は細田守。芳山和子(原田知世が演じた実写版での主人公)も出演している。

なんといっても醍醐味は、夏真っ盛りのど真ん中な青春。そして、号泣な感動シーン。高校生に戻りたくなる。映画が終わったあとに映画を観た観客が感動のあまり拍手をしたのが印象的だった。

朗報:07年春にDVDが発売予定。

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映画「スキャナー・ダークリー」

P.K.ディックの「暗闇のスキャナー」を原作としたアニメーション映画。キアヌ・リーブス主演。

監督はリチャード・リンクレイター。

個人的に映画製作発表から2年ぐらい待ち望んだ本作。原作者・監督ともお気に入りの作家なので、思わず肩に力が入っちゃったけれど、やはり、すごかった。

ジャンキーどものどうしようもない会話は極限までユーモラスだし、ディックの世界観である"いったい何が本当なのか?"というパラノイア感もきちんと描かれている。

「ウェイキングライフ」でも採用された<実写をアニメ化>する方法でサイケデリック感を醸し出している。

原作者のP.K.ディックは本作品についてこのように語っている。

これは行いを
過度に罰せられた者たちの物語。
以下のものに愛を捧げる。

ゲイリーン(死亡)
レイ(死亡)
フランシー(精神病)
キャシー(脳障害)
ジム(死亡)


彼らは最高の仲間だった。
ただ遊び方を間違えたのだ。
次は別のやり方で遊び
……幸せになることを祈る。

─P.K.ディック

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玉川キャンプ場「KOXBOXのレイブ」

ひっさびさに野外パーティに行ったのが、9月に開催されたKOXBOXのパーティ。

そう、ひさびさだというのにね。もちろん、KOXBOXの音でやられそうになって、ぐるんぐるんになりだしたので、スピーカーの前じゃなくて後ろで踊ってた。

だって、あんなの正面で体験したら発狂するじゃん。

横にゆさゆさ縦にふらふら。

KOXBOXだけがそういう技を持っている。それに気づくのは何時だってライブの最中だ。

今年はKOXBOXにメロメロである。

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音楽「KOXBOX U-Turn」

ということで、KOXBOXのひさびさのフルアルバム。

アルバムだとまるで違う音を繰り広げるのもKOXBOXの特徴なので、正当に評価のできない本アルバムだけれど、サイケ好きとしては持っていないと。

これを聞いてしまったら、今どきのワンパターンなメロディだけの四つ打ちなんて犬の小便みたいなもんである。

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写真集「写真よさようなら」

1972年に発表された森山大道の幻の写真集が復刊。書店で見つからないばかりか超高値で取引されている一冊だったので嬉しかった。

アレ・ブレ・ボケ・ハイコントラストの森山の写真には常に狂気が潜んでいる。

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機材「OHM 5.1chホームシアターシステム」

1万以下で、dts、ドルビーデジタル、ドルビープロロジックIIの3デコーダー。 // 3入力回路(1映像出力端子、同軸コアキシャル入力端子、光デジタル入力端子)。// オーディオ出力:50W(サヴウーファー15W+サテライト 7W×5)が搭載されている驚愕なホームシアターセット。

初心者の音響機材デビュー戦でこれに優る価格帯・機能のものはないんじゃないだろうか。

購入した僕が早速「ラストサムライ」を再生して、サラウンド効果で心臓が止まりかけたのはナイショ。

Amazonで販売中

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新宿ゴールデン街「ナマステ」

まだ一度きりしか行っていないけれど、気にいってしまったバーだ。

薄暗いカウンターだけのバーで、まるでベナレスの裏路地みたいな雰囲気。

小さい音でヨーロッパ音楽やNHKのラジオが流れている。長い積年を通じて営業している店独特の、飴色にてかった天井や壁。

すべてが煤けていてひっそりとしている。セピア色の世界である。

ジャンピエール・ジュネの映画に出てきそうな店だ。

もちろん店名が店名なだけに、インド事情に詳しいママさんが働いている。いかにもアジアンチックという風情の店が多い昨今、時代の流れに逆らうような「ナマステ」のインドっぷりが好きなのである。

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勝沼「ほったらかし温泉」

営業開始時間が"日の出"という温泉。新三大夜景の甲府盆地を眼前に一望できる温泉だ。

宝石を散らしたような眩い夜景、空には星空、そして寝心地のよい露天風呂。

「ほったらかし温泉」がどれだけ美しい景色を提供してくれるか、それを語るだけのボキャブラリーを自分が持っていないのに気づかされる。そういう温泉である。600円という手ごろな料金も魅力的。

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泡盛「白百合」

鷺ノ宮に住んでいる友人宅近くの沖縄料理屋で呑んだ泡盛。

その名前とは裏腹にトンデモナイじゃじゃ馬娘である、こいつは。

土の香りがたっぷりと注がれた、口中に拡がるカビのような独特の湿った香り。強烈である。

芋焼酎よりもクセがあり、くさみがある。呑んだ瞬間に「陽の当たらない裏庭の地面と同じ香りがする」と僕は表現したけれど、これは決してけなし文句じゃない。褒め言葉だ。

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新島「朝市」

6年ぶりに訪れた新島、そして島の朝市。G.W期間中に開催しているのだ。

新鮮な魚のセリを見ることができたり、その市場で購入した魚を炭で焼いて食べたりできる。

そして焼酎の振る舞い酒が出たり、島唐辛子も売られている。

あと、朝市じゃないけれど、新島で有名なのが、島の家庭料理にもなっている漬け寿司。

地魚(新島の漁港で獲れた魚)を捌いて、醤油ベースの特製のたれに漬け込んであるお寿司だ。場所や店によってはワサビではなく洋辛子で食す。ぷりぷりの新鮮な魚は涎もの。キャンプ場もあり温泉もあり、旅人もたくさんいて新島は愉しいところである。

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こうやって並べてみると落ち着いたと思った今年も、案外と新規開拓があったね。来年もフロンティア精神で。

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2006年12月27日

剛と一揆

仕事の関係上、英語を頻繁に使うことが多い。元々、英語担当として別部署で業務をこなしていた職歴を今の部署でも重要視していただいているので、語学やら文法を小さい時から好む傾向がある僕としては、わりと楽しかったりする。

それと同時に「・・・は、特定商取引法に抵触する恐れがあり、申出を・・・」なんていう、日本語ですら<一生のうちに一回言うか言わないか>という文書を作成していると困り果てることもある。

だいたい、法律の分野は門外漢なのである。まあ、面白くて勉強になるからいいんだけど。

とにかく、それは置いとくとして、今日は仕事の合間を縫って、中間管理職と上役のやり取りをコミカルに書いた題材の英語小説のサイトを見ていたら、こんなセリフがあった。

"What's yours is mine, and what's mine is mine"
(おまえのものはオレのもの、オレのものはオレのもの)

おぉ、ジャイアニズムだ。

ジャイアンの「のび太のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」が、小説中の台詞として英語化されていたのだ。ちょっと暇だったので「ドラえもん」の世界として続く言葉はこんな感じであろうと思い、つけたしてみた。

Ohhhhhhhhh, dorae-mon!! Gian tells me that's not minel!
(うえぇぇーーん、ドラえもーーーん、ジャイアンが僕のじゃないってぇ!)

たぶん、このあとはドラえもんが四次元ポケットから不思議な未来の道具を出してくれるんだろう。

うらやましいぞ、のび太君。

ところで、この小説の作者が遠い海の向こうで、いくらなんでも日本のManga-cultureが世界一だとしても、「ドラえもん」を精読していて、ジャイアニズムを完璧に理解した上での台詞とは思えなかったので、ちょっと調べてみたら、"What's yours is mine, and what's mine is mine"というのはイギリスのことわざからの引用だったことが判明した。正式に説明すると、シェイクスピアの引用なのである。

ジャイアンも案外と博識だ。

※ネットで調べたら、すでに「トリビアの泉」のネタになっていた。"73へえ"の採点だ。一歩遅かった。。。。

そして、文法上に英文解読すると、冒頭の"what's"は、疑問詞ではなく、関係代名詞ということになる。

こういう文節解体というか解読作業は病的に楽しくてしょうがない。いくらだって続けられる。

しかし、合コンとかの場面で「僕の趣味は文節を文法ごとに解体することです!」といっても気味悪がられるだけなので、こういう内向的な趣味はそっと黙っておこうと思う。

そのかわりに「僕の趣味?週に一度のサーフィンかな」と答える準備をしておきたい。もちろんネットサーフィンのことだ。なにしろ僕は小学校2年生の時に江ノ島で沖に流されて以来、海で足が立たないところが怖いヘナチョコなのである。タイとかインドの遠浅の海じゃないと天下をとれない。

ちなみに僕の上役もジャイアニズムを踏襲している立派な方です。僕らの成果はすべて彼の成果。彼の評価はうなぎのぼり。一揆でも起こすか、たまには。

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2006年12月26日

オーディオインターフェイス

SPAM業者でもないのに、なぜかTEPCO光プランとYahoo!BBの2回線が敷設されていた我が家にて、先日Buffaloの無線ルータを導入した。

これでようやく家のどこでもTEPCO回線で無線インターネットができるようになった(近日内にYahoo!BBを解約する予定である)。

ついでに居間にあるステレオ機材とPCをUSBオーディオインターフェイスで接続しようと着々と準備中。

というのも、最近、インターネットラジオに凝っていて、これが無性に良質なのだ。

特に僕が気に入っているのが、90年代前半のHipHopを流す番組。PUBLIC ENEMYだとかC+C MUSIC FACTORYとかJAZZY JEFFなど、泣かせる選曲が勢ぞろい。

思わず六本木のR-HallやらFlower(ex:GEOID)のパーティを思い出しちゃうのである。

Boom!shake-shake-shake the room♪

そのインターネットラジオの音をせっかくだからステレオで聴きたいので、

PC---USBオーディオインターフェイス---光端子(オプ)---ステレオ---♪

という具合に繋げようとしていて、価格帯で~1万ぐらいで検討中。

実は、居間のステレオとは別に下の画像にあるPC用のステレオ(外見はソーテックで中身はKenwood)を、4年前ほどにAKIBAで9000円ぽっきりぐらいで購入しているので、USB経由で直接繋いでしまえば事は済んでしまうんだけれど、これはこれ、それはそれである。しかも、そのステレオは我が家の寝室用のコンポとなってしまったのだ。

20061226a
↑世評ではやたらと評判が悪かったソーテックのアレ。これが1万切ったらお買い得だと思うけど・・。

ちなみに、いまのところ検討しているインターフェイスはこのあたり。

ローランド
UA-1EX (\9,980-)


クリエイティブ
SBDMUPX (\6,980-)


クリエイティブ
USBL24X (\9,280-)


BEHRINGER
U-CONTROL UCA202 (\4,580-)


M-AUDIO
Transit USB (\9,300-)

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2006年12月25日

深い衝撃

パドックを競馬場で馬の下見をするところを指すというのが正解なのに、馬の鞍のことを呼ぶんだと珍回答する僕でもディープインパクトという競走馬が「どうやら凄いらしい」というのは、ニュースとかを見ていると分かる。

その馬の引退レースが昨日行われた。

僕の周りにいる何人かのギャンブラーは「弾丸のように走り抜く馬をはじめて見たし、これからそのような馬を見られるだろうかと聞かれたら<分からない>としか答えられない」と言ったし、レース3日前のテレビ放送では「いつからここに並んでいるかですかって?えっと2週間前からですかね」と、<この人たち仕事なにしているの?>と番組を見ていた全員が心配したり疑問に思うような連中が映しだされていた。

とにかくその筋の人にしてみれば、<2週間並ぶ>ことを屁とすら思わない入れ込みっぷりが、ディープインパクトに備わっているらしい。

まさに馬冥利に尽きるとはこのことである。

僕自身、パチンコはもとより麻雀も競馬もオートレースにも縁がなく、日ごろから「ギャンブルといえば、人生こそがギャンブルなのだ」と公言しているので、競馬レースとやらを腰をすえてじっくり観たことがないんだけど、今回ばかりは全国的なディープインパクトフィーバーにやられたのか、あるいは単なる野次馬根性ってやつだろうか、12月24日クリスマスイブの日曜日、生中継で引退レースを見てみた。

12万人の観衆が埋め尽くす中山競馬場に颯爽と現われるディープインパクトと武騎手。

観客のほとんどがこのコンビを目当てに訪れているのだから、当然、入場と同時に一斉に歓声が沸く。ほぼ全員が片手に馬券(新聞?)を握り締めていて、それが紙ふぶきのように見える。

レースの昂奮を敏感に察知しすぎたのだろうか、なんとかという馬が鼻息荒く手がつけられない状態になってしまった。レース前の慌しさと殺気が伝わってくる印象的な場面である。

そしてゲートがオープン。

ぱからぱからと走るディープインパクトは、レース前半では特徴というものが伝わらなかった。素人な僕からすれば、少々期待はずれな場面で、他の馬と混ざって走る姿は「負けちゃうのかな」と不安に思ったところでもあった。

しかし、そこからの残り600メートルという瞬間。

一気に弾丸のように濃い茶色の肉体的な一頭が完全に抜きん出てきた。

ディープインパクトだった。

あっという間に後方の馬を引き離し、飛ぶように堂々たる一着でゴールインした。

アナウンサーは昂奮冷め止まらぬ言葉で絶叫している。嬌声やら声にならない12万の声が空高く、こだました。

「ディープゥゥ、ありがとぉぉ!!」

多くの人がそう叫んだ。

僕は、この馬が引退しちゃうのは、もしかしたら時期尚早なのではないかなと思った。

無論、種馬としての価値を護るためには有終の美を飾るのはひとつの大きな付加価値なことだ。

しかし、僕がこの時思ったのは、ディープインパクトという馬が走る姿は<美しすぎた>ということだった。

唯一無比に颯爽と走る姿を今後は見られないというのが残念に思えたのだ。

煌く茶色のたてがみを振りかざし、他を寄せつけない最強の競走馬は僕らを虜にする。

ディープインパクトは<美の領域>に属していた。傑出した才能は常に我々を惹きつけて止まない。そして我々は、<美の領域>を喪失することに対して、絶えず試練を与えられる。

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2006年12月22日

球体的な夜

昨日の夜、40度近くの発熱を起こし、21頃から毛布を3枚かけて寝込んでいた。

近くにオイルヒーターがあるのに寒くて震えが止まらないのだ。

そして寝込んでいる夜が往々にしてそうであるように、昨晩もうなされた。

ようするに怖い夢を見たのである。

幾つものストーリーが夢の中で流れた。どんな夢だったのか、正直すべてを思い出すのは難しい。

だけど、ただ恐怖の感覚だけは、しっかりと憶えている。

その夢のうちに、うなされるときに必ず見る夢があって、僕は幼少のころからその夢に怯えるのである。

その夢の世界では、色彩と音色が失われている。黒と白しかない世界。

地平線はまっすぐなまでに遠くまで見渡せて白一色。逆に空は漆黒の黒さだ。

僕の真正面には、地球より大きな白い丸い球体があって、その隣りにそれとそっくりな形と色の─それは本当に巨大な球体を縮小したような感じだ─ゴムボールぐらいの大きさの球体がある。

その2つの大小の球体が、無音で無色の世界に存在していて、僕はそれを眺めているのだ。

そして僕が何よりもこの夢で怖いのは、その球体同士の「存在感の差」なのだ。

2つの球体の存在感。

目の前に聳え立つ惑星ほどの謎の球体に怯えて、手元にある拳ほどの球体に恐怖を感じる。

およそ測りきることのできない異質な球体が僕を怖がらせる。

そして何も聴こえない、何も匂わないし、あるべきものが失われている。

どうしてか分からないけれど、発熱した夜に限って、僕はこの特殊な世界に引き込まれる。

どうしてか分からないけれど。

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2006年12月21日

100万本の蝋燭と冬至

明日12月22日は、冬至である。

つまりは、1年の間で昼が最も短く夜が最も長い日だ。

冬至といえば柚子湯に入り、南瓜を食べると風邪を引かないとされている。

ちょうど我が家に両方ともあるので、南瓜をコトコトと煮て、ゆったりと柚子湯に浸かろうと思う。

そして、そんな夜の長い一日に相応しいこんなイベントもある。

蝋燭片手にキャンドルナイトを。

【100万人のキャンドルナイト 2006冬至】
詳細

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2006年12月20日

プチ断食セット#3

プチ断食の効果が早くも現われたのか?

元々眠りは深い体質(のび太君ってあだ名をつけられたことがある)なのに、さらに深い眠りをした。

気がついたら朝の6時半で、ガバっと起きる。

それほど空腹感を感じていない。が、喉がかなり渇いている自分。

枕元に置いておいたペットボトルの水をぐいっと呑んで、朝食。

いよいよ2日目の断食生活。果たして耐えられるか・・・・?

実行中のプログラムは「ウィークエンドデトキシプログラム」である。

06年12月20日
水曜の朝飯(07:00):
「野菜搾りジュース(76kcal)」1本

水曜の昼食(12:00):
「美穀粥(189kcal)」1杯・「野菜搾りジュース(76kcal)」1本


水曜の間食(15:00):
「蒟蒻果実 体内美化 ザクロ果汁10%(18kcal/袋)」1個

水曜の夕食(19:00)
「美穀粥(189kcal)」1杯


【Personal Data】
++Before++
身長 -----172cm
体重 -----58kg
体脂肪率--17%

++After++(1日目)
身長 -----172cm(±0)
体重 -----57.5kg(-0.5kg
体脂肪率--16.7%(-0.3%

++After++(2日目)
身長 -----172cm(±0)
体重 -----57.2kg(-0.8kg
体脂肪率--16.4%(-0.6%


1日目はひと通り、カロリーについて詳細が及んだので、今日は味覚とか心構えとかにどうやって影響があるのかを中心に考察してみたい。

朝食で摂るジュースについては、味覚が敏感になってきたのだろうか、ジュースに含まれているリンゴの味が明確に感じられるようになってきた。

空腹感もそれほどないし、物足りなさを感じる部分はない。

グイっと呑みつつ、噛むような気持ちを意識して朝食を食べる。

*
*

昼飯前の11時半ぐらいから感じる空腹感。

「う、ついにきたのか」と心配になってきた。

おなかがグゥと鳴ったりする。デスクにある烏龍茶を飲み、空腹をしのぐ。

カップ1杯ほど飲んだら空腹感が霧散した。不思議。トイレはそれほど近くない。

*
*

12時になると同時に粥を食べる。お米の甘みのありがたさを改めて深く感じる。

断食というのは、身体の中をきれいにするのと同時に、普段は忘れているような、食べ物への感謝を再認識するものなんだなぁとしみじみ思う。いつもだったら考えないのに。

その日その時に食べている食事の意味性を失いがちになるというか、惰性的に習慣の一部として身体に取り込んでいる食事ではなく、何のためにこの食事を食べるのか?と哲学的に立ち止まって考えたりした。

また摂取カロリーが低い状態だと、かえって五感が鋭くなって─たとえば味覚─身体が軽いような気がする。

これは断食の効能といってもいいんじゃないだろうか。

*
*

15時に蒟蒻ゼリーを摂り、あっというまに夕食。空腹感があるものの、辛くはない。

そして、夕暮れが訪れると同時に「今日はちょっと一杯…」の<一杯>感覚がない。もしかしたら、断食は禁酒にまで効果があるのか?美穀粥を食べ、これまた発汗作用のある風呂にはいる。

*
*

2日間の断食プログラムの効果で、一番感じたのは食べ物の大切さ。

あと、断食は2日程度のプログラムなら、身体が調子よくなるという点。

運動量に見合わない食事量を摂りがちなので、今回の断食で<身体が休息>をしているのを強く感じた。

まるでいままで走り続けた特急列車が休息しているような、そんな感覚。

内臓だって永久運動をする器官ではないのだから、たまにはこうやって休ませるのもいいのでは。

目に見える劇的な変化は2日間だと分からないけれど、意識的には大きく変容したのを感じる。

自分の体内の変化が、どうしてって聞かれると困るけど、とにかく分かるのだ。身体が軽くて、なんか気持ちいい。

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さて、僕が心配してた諸問題も明るく解決されそうだ。

・プチ断食セットは女子じゃなくても(つまり男子)が試しても大丈夫なのか。
→これは全然心配ない。僕(身長172cm・体重58kg)が試してもOK。男性も気軽に試せて、また楽しめるように作られている。

・仕事をするなど、断食中に日常生活を送るのは差し支えないか。
→日常生活の支障は感じない。でもウィークエンドのプログラムだから、週末に身体を休めて集中するのが望ましそうだ。

・味は不味くないのか。
→いや、むしろ美味しい。特に蒟蒻ゼリーなんてのは個別に注文したいほどだ。美穀粥は薄味だから心配だったけれど、精進料理の専門店で出される粥のようだし、味わい深いのだ。


身体を整えつつ、浄化させて、身体学的に正しい方法で、断食を週末の2日間で行うとしたら、これ(「ウィークエンドデトキシプログラム」)はお勧めだよ。

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2006年12月19日

プチ断食セット#2

今週は火曜と水曜が週末モードだから、つまりは土日じゃなくとも、なんら戸惑う理由もないので、試してみる。

ウィークエンドデトキシプログラム」である。

06年12月18日
月曜日の夕飯(20:00):
ガーリックライス、ウインナー、蕪のぬか漬け、納豆とネギの味噌汁。

~そしていよいよプチダイエットの始まり~

06年12月19日
火曜の朝飯(07:10):
蒟蒻果実 体内美化 ザクロ果汁10%(18kcal/袋)」1個・「野菜搾りジュース(76kcal)」1本


火曜の昼食(12:00):
「美穀粥(189kcal)」1杯

火曜の間食(15:00):
蒟蒻果実 体内美化 ザクロ果汁10%(18kcal/袋)」1個

火曜の夕食(19:00)
「美穀粥(189kcal)」1杯


【Personal Data】
++Before++
身長 -----172cm
体重 -----58kg
体脂肪率--17%

++After++
身長 -----172cm(±0)
体重 -----57.5kg(-0.5kg
体脂肪率--16.7%(-0.3%


朝食で初めて口にした「蒟蒻果実 体内美化 ザクロ果汁10%(18kcal/袋)」は、ザクロの甘酸っぱい味がして、蒟蒻がムッチリと詰まっている。

20061219a

いろいろなレビューでも書かれていたように、たしかにこの蒟蒻ゼリーは腹もちがよさそうで、これからのダイエット生活が明るい兆しになった。

コンビニなどで販売されているゼリーにはない満腹感があるし、味はかなり美味しい。

そして野菜ジュース。「朝っぱらからジュースなんて飲めるか」と普段なら騒ぎ立てる僕だけれど、これがまた案外美味しい。

野菜と果物の中間の味で、身体に優しそうである。

普段の朝食は、お茶碗に軽く1杯盛ったご飯をお茶漬けで食べる。

ご飯100gで150kcal程度だから、少なくとも朝食でこれだけの差が生じた。

(ご飯軽く1杯 150kcal)-(デトキシ 94kcal)=56kcal

おおよそ野菜ジュースの70%分だ。

そして何よりも時間の短縮が嬉しい。7時15分には食べ終わってしまった。

朝の時間は貴重だからね。

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昼飯は「美穀粥(189kcal)」1杯 だ。身体に優しい味付けで、美穀というぐらいなのでゴマや松の実が入っていて、生姜の風味が漂う。

味は美味しい。もしかしてマズいのかな・・・?と心配したのはどうやら杞憂だったようだ。

ラップをして電子レンジで温めるか、お湯で温められるタイプなので、かなり楽チン。

さて、普段の昼食となると、日によって違うので、よく利用している某弁当屋さんの日替わりメニューのカロリーの平均値を出してみた。

そしたら783kcalなので、こんな感じになる。

(日替わり平均値 783kcal)-(デトキシ 189kcal)=594kcal

これは凄い・・・。

僕が先週のお昼に食べた紅しゃけ弁当のカロリーの近似値である。

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間食は普段食べないので、まんまである。繰り返すようだけれど、蒟蒻ゼリーの腹持ち具合は素晴らしい。

これで18kcalか・・・。

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夕食も日によって異なるので、先週食べたカツカレー(960kcal)で計算。

デトキシのメニューは「美穀粥(189kcal)」だ。身体がポカポカしてくる。

20061219c

昼間は電子レンジで温めたので、夜は鍋に入れて温めてみた。

(カツカレー 960kcal)-(デトキシ 189kcal)=771kcal

昼飯に並び、凄いぞ。ちらし寿司のカロリーと近似値だ。

今日はざっとこんな感じである。

(ふだんごはん 1893kcal)-(デトキシ 490kcal)=1403kcal

1403kcal抑えたのである。


そしてこれから発汗作用を促すお風呂に入浴。

札幌からひさしぶりに帰ってきたシルクさんとの@門前仲町の呑み会には行けなくて残念;;
次回こそは参加したいです。

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2006年12月18日

聖者とトナカイとクリスマス

今年もいよいよ残り僅かになったというと、歳末ならではの言葉で、折りしも我が家の向かい側にある団子屋さんが<正月用の切り餅あります>と看板を出したりすると、いよいよだなぁと肌で感じる次第である。

商店街のジングルは12月24日前ということもあり、クリスマス一色なのに、街全体の雰囲気は、大晦日と元旦がメインというのも愉快である。

ところで、「クリスマスの過ごし方」というアンケートでは、<家族といっしょに過ごす>というのが回答の圧倒的首位を独占(73.9%)で、自宅で聖なる夜を過ごすというのを、みんな望んでいると、先日ニュースになっていた。

この回答は、バブル時代の一瞬をかすったことがある僕ぐらいの世代では、ちょっとした事件&衝撃で、というのも、バブルが弾けたあとの不景気的のころ、バブルの余韻というよりはその亡霊を追っていた世の中ですら、クリスマスというのは<恋人と一緒に自宅以外で過ごすもの>で、どちらかというと「性なる夜」ぐらいハメ傾向の強い特定日だったからである。

相手がいない連中は、クリスマス前の数週間に合コンの予定をいれたりして、突貫工事のように即席で相手を見つける有様だった。

それほど、この日は逆に言えば<家以外で過ごす>日だったのだ。

コンチネンタルのホテルを予約して、摩天楼を眺めつつ、クリスマスを祝い、時計の針が24時をしめした宵の刻に、赤と緑のリボンでおっぱいを結んだ彼女が「プレゼントは、わ た し」と言ったとか言わなかったとかという詰まらないパーティジョークが流行った時代である。

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そんなふざけきった時代のふざけきったクリスマスイブ、先日既婚した友人と僕は12月24日の晩に、渋谷の宇田川交番の向かい側にある居酒屋で5on5の合コンを開催したことがある。

クリスマスに合コンをしませんかと誘って、そのお誘いに応じるくらいのキャパシティを持ち合わせた女子は、やはり<その場とそのタイミングに相応しい>女子が集まった。

ルパン三世の五右ェ門が所有する日本刀は雪を溶かす不思議な刀だったけれど、この日の女子達は「そんな格好してるけどカルフォルニア帰り?」と尋ねたくなるぐらいチラリズム全開で、僕らの寒いハートを溶かしてくれた。

もちろん終電で帰りますなんていう、たわけた発言もなく、西武池袋線の椎名町にある友人宅の2次会もへっちゃらな連中だった。

つまり、こんな薄っぺらい合コンが開かれるぐらい、クリスマスというイベントは、自宅で過ごさないことが様式美として一目をおかれ、最重視されていた。

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だから、たかだか10数年あまりで<家族といっしょに過ごす>という、世間のクリスマスへの嗜好が変化するのは単純に面白い。

ボトム階層では経済的に支出の幅が不景気と変わらないとか、こういう「自宅回帰」の話題が登場すると必ず小難しいエコノミーな発言が出てくるけれど、まあ、それは置いといて、感慨深い何かがあるじゃないか。

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といいつつ、そんなかくいう僕も、クリスマスイブは決まって実家近くのジャズバーで過ごすというのを5年ぐらい続けていたりするので、今年は24日が日曜日だけに、どうしたもんかなと思いあぐねているところだ。

いっそ、全裸姿で腰の部分にトナカイの頭をくっつけて、鼻に割り箸を差した状態でラフィンノーズの「聖者が街にやってくる」を爆音でかまし、サンタのコスプレパーティを自宅で開催するというのも、世の風潮に倣い<自宅回帰>を尊重しているし、好景気を予感するようで良いかもしれない。

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2006年12月15日

憩いのもてなし

あえて名前を伏せて紹介すると、我が家の近所にある商店街の某お蕎麦屋さんが、最近お気に入りである。

名前を伏せる理由は、別にもったいぶっているわけでもなく、どうもご主人がグルメ本などでの紹介を好まないらしく、しかもその理由は、よくある頑固系のノリというよりは、「ちゃんと一人ゝのお客様に接して、きちんとしたものを良心的な値段で提供したいから」といったポリシーを持っての上であるらしいのだ。

3回ほど現像を出せば、近所のカメラ屋さんとすっかりと仲良くなれる狭い我が町内の噂で耳にした。

だから、一応、この零細サイトでも遠慮して名前を伏せているのである。

商店街の入り口に位置する、和風の蔵屋敷を思わせる造りの店は、扉を開けると座敷が右手に、左手に重厚な一枚板のテーブル席が3つほどある。今時見かけるのがすっかり珍しくなった白い土壁に囲まれた店内は、静かな雰囲気で、耳を傾けるとジャズあるいはインストルメンタルがゆったりと流れている。

名高い店や由緒ある店独特の、<かしこまった空気>が流れていると疲れてしまう僕は、そういう「有名店らしい振る舞い」とか「それ相応の対応」を店側や先に入店している客に無言で求められてしまうのが苦手で(別に強制されているわけじゃないんだけどね)、そんな空気を察知すると、わざとらしく破壊工作を企てるやっかいな客なんだけれど、この店はけっしてそういう無言のお行儀さを求めてくるわけでもない。

暖かいもてなし、居心地の良い空間、静かに都会の喧騒を忘れさせてくれて、そういった目に見えない柔らかい何かを店が提供してくれるのだ。

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席に着くと、まろやかなほうじ茶と一緒に、突き出しの代わりだろうか、蕎麦を油で揚げて塩で味付けしたのが、小さな手かごに乗って登場する。岩塩がまぶしてあるこげ茶の蕎麦は、香り豊かで、お茶うけにぴったり。初めて暖簾をくぐるお客さんは、まずここで期待が高まること間違いなしである。

蕎麦は濃くて太い。田舎蕎麦、つまり「挽きぐるみ」である。

「挽きぐるみ」とは、蕎麦の実を取り分けないで、そのまま三番粉まで挽き込んだそば粉である。

甘皮も挽くので色が黒っぽい。この太い蕎麦が蕎麦つゆと抜群の相性のよさ。

濃い出汁が下地となっているつゆでズズっとすすると蕎麦に適宜に絡まって最高なのだ。

そして、天ぷらのレベルが、天ぷら専門店にひけをとらない美味さである。

新鮮な旬の素材を薄い衣で揚げた天ぷらは、まさに絶品。

塩でいただき、天つゆでいただいて、ため息がこぼれる。

ちょうど、きのこが美味しい時期に舞茸の天ぷらを頼んだことがあり、その時は天国に昇りつめちゃうんじゃないかという感動がそこにあった。

野菜ひとつとっても、ハスだったらシャキシャキ感を生かし、ナスだったらジュワっとまろやかさを演出。

穴子のホクホクした白身を箸でほぐすだけで、嗚呼・・・。

店内での携帯電話は禁止。でもべつに肩肘張ったわけでもない。自然とそうなるのだ。

味は最高。1500円もあれば問題ないという懐も安心。そして、地元の人に喜ばれるのをモットーにしているという潔さ。

食べてみたい方はご連絡くださればいつだってご案内しますよ。

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2006年12月14日

Ancient Herbs & Mordern Medicines : December 2006

PSYBABA.NET reccomends 5 potions in this month are

1.Jun Sky Walker(s) - 白いクリスマス (TOYS FACTORY)
2.Ten-G - Butterfly (ELF MUSIC)
3.Corrine Bailey Rae - Put Your Records On (EMI)
4.Chick Corea - Trafic (VICTOR)
5.Unicorn - 雪が降る町 (CBS SONY)

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2006年12月13日

プチ断食セット#1

いまさらとはいえ、インターネットのどんなところが便利なのかというと、それこそ枚挙に暇がないけれど、やっぱ<気の向くままに検索ができる>ということに尽きるだろう。

なんでもいいからとにかく気になった単語など、環境さえ整っていれば ─つまりネットに繋がっていれば─ タダで調べることができる。

あたりまえのようにネット社会に溶け込んでしまっている感がある、この機能、あらためて考え直してみるとじつに素晴らしい恩恵である。

小さい頃から「家庭の医学」を意味もなくページを捲るのが好きだった僕は、大きくなっても、なにかしら健康系の単語の情報を、必要としてないにせよ検索するのが目立った。

ようはブラウジングってやつである。ネットサーフィンとも言ったりするアレだ。

メタボリック、漢方、乳酸菌、カプサイシンなどなど思いのままに単語を入力しては検索。

そして、検索上位にある記事を読んで「なるほどなるほど」と一人ごちに感心したりする。ただそれだけなんだけど、やっぱりためになる情報があったりして面白い。

そんなワールドワイドウェッブな波乗りジョニーをしていたら、ある事実に気がついた。

検索エンジンの上位にやってくる「ケンコーコム」というサイトのことである。

オンラインショッピングのサイトでも、健康系や美容系に特化しているショップで、検索の上位に必ず登場するのだ。試しにアクセスしてみると、これはすごい。

まるでサイバー薬局のような情報量で、ショップで売っている商品はけっこう安い。そのサイトが運営している「ケンブロ」というblogがあったので、さっそくブクマしておいた。

そのブログ内の告知で、11/7から2日間で手軽に試せるというプチ断食「ウィークエンドデトキシプログラム」のモニター募集をしていたので、クジ運が乏しい僕だけれど、断食というフレーズに感化されて募集してみたら、なんと当選。

しばらくして我が家に到着した箱を開けてみると、入っている、入っている。

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野菜搾り(ジュース)4缶、蒟蒻果実(ゼリー飲料)3袋、美穀粥4袋、汗流入浴(ポプリ入り入浴料+天然にがり入浴料)2セットがぎっしり。

「ケンコーコム」のページを見て、詳細を確認してみたら、こんなことが書いてあった。

「ウィークエンドデトキシプログラム」は、栄養バランスのとれた1日約600Kcalの食事と、発汗を促す入浴料で、バランスの良いリセットができる2日間のウィークエンドプチ断食プログラムです。食事プログラムは鐘紡記念病院が監修。疲れた消化器官を休めるとともに、体内美化を促します。日頃の不摂生が気になる、疲れた体をいたわりたい、食事の時間が不規則だ、内側からキレイになりたい方におすすめです。

バランスのよいリセット、疲れた消化器官を休める、体内美化・・・、なんとも魅力的ではないか。

ぜひ、今週か来週にプチ断食してみよう。

ただ、痩せの大食いと呼ばれる僕なので、果たしてこれで足りるのかどうか、それがちょっと心配。

そして味がどうなのか。モニターということなので、以下の3つに的を絞りつつ、そんなところも意識してトライしてみたい。


・プチ断食セットは女子じゃなくても(つまり男子)が試しても大丈夫なのか。
なんとなく女性が対象なのかと思ったので、心配になった。

・仕事をするなど、断食中に日常生活を送るのは差し支えないか。
僕のイメージでは断食というと、白い布を纏って岩穴で生活している仙人を指してしまうが、たぶんそんな人は23区内にいらっしゃらないので、つまり一般的に生活している間に試して支障がないのか確認したい。仕事はデスクワークなので動くことがないのだが、はたしてどうなのか。実践してみたいと思う。

・味は不味くないのか。
中学生の頃、少年漫画の裏表紙広告にあるプロテインを通信販売で購入して撃沈した苦い思い出がある。ドロドロした高蛋白源のドリンクは鼻が曲がるぐらい不味かったのだ。だからこの断食セット、味がどうなのか超気になる。良薬口に苦しといえばそれまでだけれど、やっぱり味が肝心だもの。

なので、近々、またこのサイトで結果報告します。

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2006年12月12日

こだわり

田舎に住む祖父母の影響からだろうか、ご飯の時間では、白いご飯に味噌汁、そして漬物があれば、ほぼ満足できる。

いや、むしろ、そのどれかが食卓に並んでいないと、たとえ100グラム1万円のカルビが焼かれていようが、とたんにその日の食事は色褪せてしまう。

<小さい頃から美味い食事を食べている男性と付き合うと苦労する>というのは、よく聞かされるけれど、本当にそうだなぁとしみじみ最近思うようになった。

というのも、僕の家は、こう言っちゃなんだが、超がつくぐらいメシが旨い家で、家風もあってか(祖父の代から誰かが家に来るのは大歓迎という家柄)、しょっちゅう誰彼が家に遊びに来ていて、学校から帰ってくると、僕の友達のそのまた友達という、知らない奴まで飯を食っていた家であった。

味噌汁の味噌は田舎の自家製だったので、味噌汁一品だけで唸るぐらいのレベル。ぬか漬けにいたっては、これさえあればおかず要らずという感じで、それとおんなじことをリリーフランキーが著書「東京タワー」で書いていた日には、思わず膝を叩いたほどである。

だから、ほかで食事をするときは、じつに五月蝿い。あーでもないこーでもないとピーチクパーチク騒ぐ。

厄介な男そのものだ。

でもそれは仕方がない。だって美味いものしか食べたことがないんだもの。いや、マザコンとかじゃなく、本当にそうなのだ。

適当な漬物とか味噌汁を口にしてもイライラしない人のほうが、苦労は少ないだろうし、羨ましいほどだ。

こまった性分である。

なので女子諸君は、きっとこのタイプの男性と付き合うと苦労する。食事のたびになんだか物言いを始めるわけだし、苦労しないほうがおかしい。まあ、騒ぎ始めたら飯を与えないか、台所に保存してあるカップラーメンを渡すぐらいしたほうがいい。そうでもしないと、きっといつまでもボヤくことになる。

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去年から一人暮らしをして、味噌汁で困ったことはなかったが、漬物には悩んだ。

ぬか漬けの浸かっている樽をぬか床と呼ぶんだけれど、このぬか床の管理の苦労を知っているから、自分で作ろうと思えなかったのだ。

ぬか床は夏には朝晩2回、冬には朝晩1回、それを毎日かき回さないとダメになってしまう恐れがある。

なかなか手入れが必要なものなのだ。

就業開始の30秒前に会社に到着する僕なので、当然のことながら、朝に起きてぬか床をかきまわすことを日課にする自信がまるでない。

手を出しても腐らせてしまう未来予想図は出来上がっていた。

そういうわけで駅前の昔ながらの総菜屋さんが作っている漬物(キャベツ4分の1のぬか漬けが100円とか)買うようにしていたが、こんなものがあるのを最近知った。

S&Bから発売されている「ぬか漬けの素」で冷蔵庫で保存ができるぬか床だ。

10回ぐらい使えて、そのあとは炒りぬかを足せば、通常のぬか床として利用できるらしい。

ちょっと試してみようと思う。

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2006年12月11日

結婚式のスピーチ

週末に友人の結婚式に参列した。

高校と大学が一緒だった友人は、婿養子になることになったので、苗字が変わる。

東京の本社から群馬の高崎に転勤となり、ようやく1年前に東京に戻れて、つい先日、千葉に引っ越したばかりなのに、部長だか課長に「じゃ、キミ、ここはひとつ名古屋にでも行ってみんかね。」と囁かれて、新居生活1週間ぐらいでまた転勤生活になった友人だ。

部長だか課長が「名古屋はなごやかでいいぞ~」と言ったのかどうか定かではないにせよ、転勤が仇となり、自分の結婚式のために、かつて住んでいた千葉県にやってきて式を挙げたという、やや拍子抜ける話である。

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それにしても転勤者というのも、なかなか大変な身分だ。引越し後に段ボールをあけるまもなく飛ばされるというのは、過酷な世界だろう。

想像すらできない。

名古屋は3LDKで家賃が7万以下というのは魅力的とはいえ、考えちゃうところだ。

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当日、幕張のホテルでひさびさに再会した友人(新郎)は、かつての<センター街のライオンキング>とか<合コン大魔神>いう異名をも手に入れた頃とは相容れなく、すっかりと落ち着きをみせて、彼女(正式には嫁ということになるが)一筋の雰囲気を醸し出してた。

僕は、そんな思い出だけが走馬灯のようにめぐる友人のスピーチを任された。

当然、ご両家の皆様をはじめにご親戚一同が並んでいらっしゃるので、大学1年の頃に<高校生だと思ったら、じつは中学三年生だった>女子をナンパしてしまったエピソードなどをご披露するのは、彼らの門出を祝うネタとしては、おもしろすぎてその場にいる全員の寿命が縮むのでいただけない。

結局、高校時代の話を振ることにしてスピーチを書き上げた。

で、もう一人参列している現役ミュージシャンのRyo介が歌を熱唱することで<友人代表のスピーチ>にした。

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さて、開場まもないという時間、めったに経験したことがないスピーチの緊張が身体中を駆け巡った。

以前、同じように友人のスピーチをしたAri君をお気軽にせせら笑っていた自分を呪う。

待合室にケータリングでウイスキーの水割りが置いてあったので、濃いめに作ってもらって、ひたすら呑み、11時20分に呑み始めて、会場に移動し、スピーチの出番の13時30分まで呑み続けた。

13時ちょうどぐらいにアルコールが身体中に満タンになった。不思議なことに、その瞬間、神の啓示を受けた如くに精神が解き放たれ、緊張が消えた。

いや、それどころか、「俺のスピーチ、まだかなぁ」ぐらいの勢いになった。

そのおかげか、アドリブ混じりのスピーチと歌は大成功。新郎の部長だか社長にまで握手を求められたぐらいである。

いや、まあ、結婚おめでとう。新郎妊婦はさすがにいえなかったな。

そして、アルコール万歳。酒は百薬の長とは、ほんとに言いえて妙だね。

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2006年12月08日

コリーヌ・ベイリー・レイ

コリーヌ・ベイリー・レイ (コリーヌ・ベイリー・レイ : 東芝EMI 2006)

BBCが選ぶ2006年ブレイクが予想される新人アーティスト「SOUNDS OF 2006」第1位、全米アルバムチャート初登場第1位の現在27歳のCorrine Bailey Raeは、ひさびさに鳥肌の立つ歌声だ。個人的にエリカヴァドゥ以来の女性ボーカルではブッチ切りの頂点に立つ。

カリブ系とイギリス系の血統が混ざる彼女の声は甘くてせつなくて、そして柔らかい。

ジャズ、ソウル、ブルースを包括した母性愛のようなメロディ。ぞっこんになる歌声。夜、寝る前にそっと流したら、きっと明日も頑張れるはず。

「PUT YOUR RECORDS ON」なんて、もう、ほんとにお勧め。彼女の声は癒しである。

06年2月4日に待望の来日。東京は恵比寿ガーデンホールで演奏する予定だ。


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2006年12月07日

ゲームしてますか?

初代ファミコン以降にハードを購入したことがなく、最後に自身でクリアした家庭用ゲームはドラクエⅢ、野球ゲームはファミスタ'88までしか知らないという「ゲームを語る資格はまるでゼロ」な僕が、いまだに愛して止まないゲームがある。セガサターンのソフトで96年に発売された「ナイツ」というゲームで、夢の中の世界を主人公ナイツがアンビエントな音に乗って悪夢の支配を止めるために旅に出かける物語だ。

夢の世界というだけに、ゲームの世界観は、サイケデリックな色合いのディズニー映画のような背景で、主人公が空を飛ぶという、かなりの自己陶酔に没入できるゲームだ。

大崎の高級マンションに住んでいる博多出身のホステスが持っていて、96年ごろはパーティに行く前とかパーティがない夜とかは入り浸って「ナイツ」で遊んでいた。面クリとか全然気にしなくていいし、ゲーム内でナイツが飛ぶのが単純に気持ちよいのでハマった。

このゲーム自体、サイケ好きの人に好まれる要素が盛りだくさんで、そしてトランス系と相性がぴったしだったから、家ノリで遊ぶにはもってこいだったのだ。

現在は、残念なことにセガサターン以降、ソフトとして登場する予定がないらしい。

じつに惜しいところである。復活してくれたら、PSP3だろうがなんだろうが買うっていうのに。

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ゲームというと、最近のゲームの傾向として、勝負を必要としていないゲームが人気あるように感じる。DSとかでもゲームというか、方言遊びのハウツー系や料理レシピが一般的に馴染んでいるのを見ていると、20年以上も前に比べて、ゲームに対する浸透率も大したもんだなぁと思うのである。

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2006年12月06日

コカコーラ・チャーリーエンジェルズ

人という生き物は賢いのか賢くないのかいざ知らず、とりあえず言葉を通じてコミュニケーションを図れることができる動物だ。たとえその言葉が場違いで見当違いだとしても。

言葉というのは無力だと某新聞の広告じゃないが、それはしょうがない。そんなシーンだってある。

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都立※☆◎高校。

僕が通っていた高校は、入学したての頃はみんなそこそこの頭脳だったのに、卒業する時はかなりの馬鹿に仕上がるという学歴社会にまるで同調していない高校だった。

過去を懐かしむとか、自分を特別視とか、決しておおげさな表現ではなくて、アメリカンミュージックの言葉を借りれば、求める求めないにかかわらず、セクース・ドラァーッゴ・ロケンロールのお得なセットがリアルにばっちり揃っている高校だった。校長は入学式の時に「我が校には進学を阻害する3つのBがある。バイク・バイト・バンドの3つです。みなさん気をつけてください」と言ったが、残念なことに我々が気をつけなくちゃいけないことは、ほかにもたくさんあった。

制服が無ければ校則も無い。それに加えて肝心な脳味噌が見当たらない最果ての楽園だった。

見知らぬおばさんのキャッシュカードを盗み使ってATMから現金を引き出したおかげで、学校に私服デカがやってきたり、校舎から離れている部室では独特の鉢植えがすくすくと育つかと思えば、ある朝学校を訪れると理科室の引き出し全部にウンコがつまっている怪奇現象が生じる。

23歳と年齢を偽って某ハコで回している1学年先輩がジャックするお昼の校内放送~ハウスバージョン~は毎日流れ、キャバクラバイトに明け暮れて教師より金回りが良い女子、パンツの販売に夢中なコギャル、熱心な保健体育の授業を勝手に開催してくれる22歳の保健室のお姉さん(のちにクビになる)、夜中にハメまくっていたカップルが次々と発見されたせいで10年近く修学旅行が再開のめどが立たずと、そんな感じだった。

当然、ノータリン高校に3年間通学したところで、裏金を用意しない限りは希望の大学には入学できないわけだから、進学を目指す者はみな玉砕して浪人生となり世に放たれた。

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高校卒業後の4月、僕らはみんな河合塾@千駄ヶ谷に通った。いまも昔も大して変わらないように、予備校といえば代ゼミと河合と駿台が三大予備校で、僕らの高校はなぜか河合塾に集中した。

しかし、3年間に蓄積された習性というのは恐ろしい。ここで心機一転し、襟を正して勉強に勤しむと思いきや、そんなことは微塵ほどで、僕らが懸命になった方面は主に現役女子高生との思い出作りだった。

日の出女子、渋谷女子、品川女子に実践、東洋英和エトセトラと、模試ではお寒い結果でもコッチ方面の偏差値は高いスコアをたたき出した。

その僕らの高校の同級生の一人に、鬼なのか馬鹿なのかコイツは?という N島君という男がいて、彼は本当は猿が洋服着ているだけなんじゃないかと心配する声があがったほどのチン オブ ヤリで、勉強しないくせに自習室の帝王だった。

彼が手をだした高校3年生の女子だけで1クラス編成できるわけなんだけれど、そのうちに<制服の丈はミリ単位で短くて、ガンダムに登場するドムみたいなルーズソックスを履いているマン オブ ヤリにみえて、本当はウブだった桐蔭女子のコ>がいた。

顔立ちはそんなにクッキリな部類じゃなく、どちらかというと化粧だけが派手なY子に<大人の世界>と<生命の神秘>をみっちり叩きこんでしまったN島君は、案の定、自習室に行けばY子がくっついてきて、中庭に行けばY子が先に待っているという予備校おしどり夫婦の道を一歩ずつ歩みそうな勢いだった。

もちろん、モンキーマジックなN島君はそのようなシチュエーションを小指の爪の垢ほど望んじゃいない、なにしろY子のクラスメイトが巨乳であるのを知った段階で、「いっただきまーす」と言いたくて目尻をさげる人物なのである。

2ヶ月ばかしこのような綱渡り的な予備校生活に異議申し立てを起こしたのはY子が先だった。

女子の勘は鋭いというか、これで気がつかなきゃ相当のマヌケだったか、とにかくY子はN島君は本当は私のことを好きじゃない、それどころか他にもオンナがいるし、事実、股が何本も掛けられている!と分かり始めた。

こういうときの女子というのは、白黒ハッキリつけることに関して言えば天下一で、秋空が冬に移ろいを変えようとしている某日の予備校の中庭で、夕方18時半から突然の公開式証人喚問がはじまった。

「最近、なんか冷たいじゃん。どうしたの。なんかあった?」と新妻風に問いただすY子がリードするにこやかムードで進んでいた尋問も、N島陣営の「いや、べつに日本史にしようか世界史にしようか迷って」とか「そんなんじゃないよ。最近勉強に身が入ってさ」と、あてずっぽう&いまさらな回答がオンパレードになるにつれて、だんだんと殺伐とした雰囲気になってきた。

こんな面白いイベントが、そんなに転がっているわけでもないので、僕らは彼らを刺激しないように50メートルぐらい離れたベンチに座って一挙一動を観察していた。

小さい声だと聞き取れないんだけれど、エスカレートし始めたY子の声は誰にでもヒアリングできた。

「じゃあ、なに?好きでもないのに私とやったわけ?私、あなたが初めてだったのよ!」とか「そうやって他の高校生も同じように喰ってたんだね。へー、それって遊ばれたっていうこと?」と予備校内の会話としては痛すぎる17歳女子の声が響き渡った。

N島君は完全にしな垂れているだけで何も言い返せなそうだった。

「私と別れるのね?遊びだったのか本気だったのかそれだけでも教えてよ」

罵詈雑言を浴びせきったあとに、ついにY子がパンドラの箱を開けた!

婚姻済みの男女だったら<離婚届け>登場というシーンである。

こういう場合、追い詰められた男というのは、なんて答えるのだろう。ソッチ方面では経験不足なだけに僕らまでもがドキドキした。

ところが、Y子の目が真っ赤に腫れているにも関わらず「うん。遊び」とN島君が答えた。

最強である。

間髪いれずに、昼ドラのごとくY子は持っているカップに入ったコーラをN島君の頭からぶっかけた。

僕らはさすがにのけぞり「うわ、ほんとうにジュースを掛けられるシーンを見たね」と一気に昂奮冷めやまぬ雰囲気になった。

N島君は日本シリーズに優勝した野球選手とそっくりな状態にすっかり変貌を遂げた。彼自慢のアニエスだかビームスだかの真っ白いボタンダウンのシャツが茶色く染まっている。

ブチ切れるのか?謝るのか?中庭で固唾をのんでいた聴衆が耳をかっぽじって傾け、動向を見守っていたら、N島君がしずくを前髪から振り払い、ついにその固く結ばれた口を開いた。

「おっ、おい、これ、コーラかよ!?」

N島君、もうちょっとほかに言うべきことがあるのでは・・・。

満場一致の緩い空気が一気に流れた。

N島君にとって、飲み物を頭から掛けられた行為が問題ではなかった。

頭からかぶっている液体の種類について異論を唱えたのである。

さすがというか、なんというか目のつけどころがシャープすぎて、こっちまでどうかしてしまいそうである。

「ヤリチン馬鹿!」

Y子はもう一度コーラを掛けた。

僕はあとにも先にもいろいろな人のさまざまなダークサイドの話を聞いたけれど、17歳たらずの小娘にヤリチンと蔑まされ飲み物を頭から浴びたという人物は彼しか知らない。

溜飲がさがったのか、気まずい空気に耐え切れなかったのか、Y子は泣きながら中庭からダッシュしてしまった。その日以降、Y子はもう河合塾には戻らなかった。

予備校卒業後の噂によるときちんとした家庭教師を雇って大学受験をしたらしい。

一方、N島君は「コーラってやっぱりベトベトするね」とまったく懲りる様子もなく、翌日以降も自習室の帝王を死守し、股をかけることに熱をいれてた。

白いYシャツはクリーニング屋に持っていったらどうにかなったという。

予備校卒業後、結局、彼はどこの大学にも受からず「南米が俺を呼んでいるかもしれない」と奇怪な言葉だけを残して行方をくらましてしまった。

そして、ファンタならセーフだったのか?それが僕がいまだに考える謎である。

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2006年12月05日

漫画家残酷物語

・永島慎二 「漫画家残酷物語」

全3巻で完本なのだが、残念なことに3巻の発売のめどが立っていないと噂されている「漫画家残酷物語」。

故・永島慎二の代表作のひとつで、発表当時、60年代の若者達の支持を受けた。実際、彼が住んでいた中央線の阿佐ヶ谷は漫画の聖地とまで称えられたという。

今回販売された「漫画家残酷物語」は、現存していないとされた生原稿によって復活した独自のタッチが生かされているホンモノ(以前から復刊していた同作は、永島氏のアシスタントが当時の漫画からトレースしたものであった)である。

つげ義春とは似て異なる独特のウェット感、これが永島作品の真髄で、やるせない若者の青春が見事に描かれている。

青年の葛藤を漫画で体現したのは、まさにこの作者が最初なのではないだろうか。

雨が降って、どこにも行くことのない午後に読むと、かなり自身の内面に滑り込むことができる漫画だ。昭和50年代初期に朝日ソノラマから発売されたものは希少価値が出ているので、お手ごろなだけに永島作品の入門編として手に取るのも良いだろう。

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2006年12月04日

SanDisk Dオーディオプレーヤー

国内盤のアルバム2枚買うより値段が安いMP3プレイヤーが、この「SanDisk Dオーディオプレーヤー 512MB ブルー SDカード128MB付 SDMX2-512B-J65A-S」。

2980円という格安な値段が、ネット上で話題となり、とたんにAmazonで品切れになった商品。

最近になり、128MBのSDカードとセットで再度の販売をした。それでも3980円。

まるで居酒屋の飲み代みたいであります。

本体メモリの容量は512MBで、最大2GBまで増設可能。対応OSはWindows2000/XPで、インターフェイスはUSB2.0/1.1と標準な規格。

僕のように、次のipodの動向が気になりすぎて、結局、買うタイミングを失っている人(同様にマッキントッシュ本体も買い換えようか迷い続けて数年経つ。だから僕のimacのOSは9.2で止まっている)とか、〝とりあえず〟通勤中に使えるMP3プレイヤーが欲しいなという人にはお勧めである。

この〝とりあえず感〟というのが微妙であり大事な部分であったりして、もっとしっかりした単語で言うならば〝妥協度合い〟、ポジティブに言うならば、〝譲歩率〟なんて表現するわけだが、まあ、とにかく、自身の基準と照らし合わせて、申し分がないようだったら買ってもいいんじゃないだろうか。

僕の〝とりあえず感〟では、あっさりと条件(通勤で使いたい、小さいサイズ、値段が安い、デザインがダサくない、使い勝手と音質がそれなり)を満たしていたので、お買い得だと思った。

FMラジオまで聴けちゃって、なにせこの価格(2980円 or 3980円)なのだから。しかも、1500円以上ということで送料無料になるし。

商品の仕様として、ID3タグを採用していることから曲順がバラバラになってしまうというレポートがあるけれど、これは、先頭に01等で付与することによって、回避できるという。

まあ、面倒かもしれないけれど、それぐらいは値段を考慮してもOKではないだろうか。

ただ、付属のイヤホンは腐っているので、別に用意して、myイヤホンを使うべき。そうしたほうが音を愉しめる。あと、わりと品薄になりがちだから、欲しい人は早めに入手したほうが無難。

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2006年12月01日

名もなき腕白なメールアカウントたち

「お父さん、どうしてお父さんには羽が生えていないの?」
「それはお父さんがミミズでお前がカナブンだからだよ」

『ムツゴロウ王国』序章より

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いまの都会的世の中でメールサービスを利用しない人間はまだいるのだろうか、という疑問が突然と沸いた。たまには整理してみようと、ドライブにあるテキストファイルを捨てたりしている途中で、古いテキストファイルにまるで見覚えのないメールアカウントとパスワードが記載されていたのをみつけたからである。

むろん、自分のパソコンにおいてあったファイルなので、僕のものなんだろう。

使い捨てられるメールアドレス、大量生産に大量消費の方式、とっさにそんな言葉が浮かんで消えた。

さて、さっきの問いについていえば、揺りかごより棺桶が近い人とか、人間よりアニマルの個体数が目立つ地域に住居を構えている人を除けば、メールを使っていない人なんて、そうはいないだろうと思う。

僕自身、どれぐらいのメールアカウントを所持しているかというと、仕事上で2つ、ケータイに1つ、ISPが3つ、フリーメールが4つ、Kennyサーバーから貰っている分が1つ、自分のドメイン分が2つ、合計13個のアドレスがある。

アカウント自体の使用頻度はバラつきがあって、たとえば、仕事で使っているアカウントのうちの1つは、まるで送受信をチェックしていなく、現状がどうなっているのやら分からない。チェックしなくても業務に支障をきたすことはないアカウントだ。

そしてISPのアカウントは1つしか使っていなく、フリーメールも使うのは実質2つで─僕のHotmailアカウントはいまやスパムの掃き溜めなので、もう諦めている─、使用状況(とどのつまり〝生きている〟アカウント)というと、トータルで8アカウント程度だ。

1人につき1アドレス的なWebの黎明期ではないし、Gmailのようにフリーメールとは思えない優れたサービスがあるので、複数のアカウントを所持する人はけっして少なくないと思うし、むしろ一般的な部類に属すると、個人的には考えている。それでも複数のアカウントの全てを窓口としてしまったら、メールに振り回されて一生を終えてしまうことにもなりかねないので、恐らくはほとんどの利用者が、それぞれのアカウントに個別の役目を与えて運用しているのではないだろうか。

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僕の場合には、RSSサービスを利用する際に貰えたアカウント、同じくISPの提供する無料ブログサービスを利用する際に貰えたアカウントは、送受信することもなく、問答無用で<生きアカウント>への転送メールの対象にしている。

届く情報も重要ではないので、件名で判別して削除対象とかにしたりして、情報過多の汚染を免れている。

Hotmailはバックパッカーをしていた頃に、海外のインターネットカフェとかゲストハウスで使用するのにわりと重宝していたんだけれど、使いにくいこともさながらスパムまみれになったので、もはや使うことはあまりない。せいぜいメッセで使うぐらいか、仕事上の検証(検証するためにどうしても使わなくてはいけない状況になることがある)で使う程度だ。

もし今後、海外を旅することがあるとしたら、きっと、Gmailを利用するのだろう。

Kennyさんのサーバーアカウントは、PSYBABA.NETブログのFLASHサービスの新着情報、アドセンスの運営元からの新着情報を受信するのに事欠かせない。つまりは僕のサイトで利用しているサービスとの連絡窓口だ。まあ、そんなにログインして受信箱を覗きに行っていないが。

そして某フリーメールアカウントは、ズバリ、登録専用。Webに転がっているアプリケーションやフォトショのフィルタを使うときに、くぐらなくてはいけない〝メール登録〟の重要な担い手である。

で、ドメインのアカウントは、最初の頃、postmasterとかwebmasterとかadminとかadministratorとかabuseとかsupportと、RFC(インターネットに関する事柄に関しての規定のようなもの。"Request for Comments"の略)に準拠するアカウントを山のように作ってウハウハと喜んでいたんだけど、3日も持たないうちにスパムの山になったので、ほとんどを削除した。

現存している2つ分は、WEBに載せているのと、露出していないのは書き込みのcgi転送用である。

あとの残りのアカウントは、リアルタイムに連絡を図るためのアカウントとなっている。当然、即時性が問われるから、応じて使用頻度が高まるのだ。

ケータイのメール、Yahooメール、Gmailがそれに相当する。

Gmailは涎が垂れるぐらい素晴らしく、ISPメールを転送設定にして、Gmailまで投げると、ISPのアカウントではフィルタができないスパムメールを全てフィルタしてくれるからありがたい(だから、かのISPのメールはすべて転送して分別すると便利というのは豆知識。分かる人にしかわからない話題か)。しかも容量は2Gである。

そして、前述したように、記憶にも残っていないような、作るだけ作って、あとはどうにか忘れてしまった数々のメールアカウントたちもある。こういうのは思い出すこともないし、再編の波に乗ることなく、ただ風化してゆくのみの哀しい宿命である。

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こうしてみると僕は、生き別れになったメールアカウントについて、なにか考えなくてはいけないかもしれない。

彼らはいまごろ、どこでなにしているのだろうか。

@マークの前がニックネームと呼ばれる名前だとすれば、僕は彼らに名前を与えたので、名付け親ということになる。

PWという名の鍵も持たせた。少なくとも当初は使う予定だったから、育ての親としての養育義務が生じていたはずだ。

それにも関わらず、僕は彼らに、メールを食べさせたり出させたりという、アカウントの生命ともいえる基本的権利の機会を奪い、ほったらかさせてしまった。

これが、いま、家族問題でも取り上げられている〝放任主義〟というのだろうか。

お父さんはパチンコこそしないけれど、インターネットでたくさんのエッチな画像とかをみて君たちのことを世話する暇がなかったようだ。

さらに放任の極め付きで、僕はとっくのとうに可愛い子供たちの名前を忘れてしまった。

すまない、我が子たちよ、無限に広がる電脳世界で、スパムという雑草を食べ、逞しく育っていて欲しい。

たとえ僕がミミズであって君がカナブンだとしても、お父さんはいつまでも君たちを誇りに思う。

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