2006年12月12日

こだわり

田舎に住む祖父母の影響からだろうか、ご飯の時間では、白いご飯に味噌汁、そして漬物があれば、ほぼ満足できる。

いや、むしろ、そのどれかが食卓に並んでいないと、たとえ100グラム1万円のカルビが焼かれていようが、とたんにその日の食事は色褪せてしまう。

<小さい頃から美味い食事を食べている男性と付き合うと苦労する>というのは、よく聞かされるけれど、本当にそうだなぁとしみじみ最近思うようになった。

というのも、僕の家は、こう言っちゃなんだが、超がつくぐらいメシが旨い家で、家風もあってか(祖父の代から誰かが家に来るのは大歓迎という家柄)、しょっちゅう誰彼が家に遊びに来ていて、学校から帰ってくると、僕の友達のそのまた友達という、知らない奴まで飯を食っていた家であった。

味噌汁の味噌は田舎の自家製だったので、味噌汁一品だけで唸るぐらいのレベル。ぬか漬けにいたっては、これさえあればおかず要らずという感じで、それとおんなじことをリリーフランキーが著書「東京タワー」で書いていた日には、思わず膝を叩いたほどである。

だから、ほかで食事をするときは、じつに五月蝿い。あーでもないこーでもないとピーチクパーチク騒ぐ。

厄介な男そのものだ。

でもそれは仕方がない。だって美味いものしか食べたことがないんだもの。いや、マザコンとかじゃなく、本当にそうなのだ。

適当な漬物とか味噌汁を口にしてもイライラしない人のほうが、苦労は少ないだろうし、羨ましいほどだ。

こまった性分である。

なので女子諸君は、きっとこのタイプの男性と付き合うと苦労する。食事のたびになんだか物言いを始めるわけだし、苦労しないほうがおかしい。まあ、騒ぎ始めたら飯を与えないか、台所に保存してあるカップラーメンを渡すぐらいしたほうがいい。そうでもしないと、きっといつまでもボヤくことになる。

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去年から一人暮らしをして、味噌汁で困ったことはなかったが、漬物には悩んだ。

ぬか漬けの浸かっている樽をぬか床と呼ぶんだけれど、このぬか床の管理の苦労を知っているから、自分で作ろうと思えなかったのだ。

ぬか床は夏には朝晩2回、冬には朝晩1回、それを毎日かき回さないとダメになってしまう恐れがある。

なかなか手入れが必要なものなのだ。

就業開始の30秒前に会社に到着する僕なので、当然のことながら、朝に起きてぬか床をかきまわすことを日課にする自信がまるでない。

手を出しても腐らせてしまう未来予想図は出来上がっていた。

そういうわけで駅前の昔ながらの総菜屋さんが作っている漬物(キャベツ4分の1のぬか漬けが100円とか)買うようにしていたが、こんなものがあるのを最近知った。

S&Bから発売されている「ぬか漬けの素」で冷蔵庫で保存ができるぬか床だ。

10回ぐらい使えて、そのあとは炒りぬかを足せば、通常のぬか床として利用できるらしい。

ちょっと試してみようと思う。

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投稿者 ko : 2006年12月12日 19:19 | トラックバック(0)
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