2007年06月29日

四谷「政吉そば」

JR・東京メトロ四谷駅目の前にある歓楽街しんみち通りの奥のあたりにひっそりと佇んでいる「政吉そば」は、一見すると普通の立ち食いそば屋さんにしか見えない。

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しかし、じつはこのお店、立ち食いそばランキング(いわゆる路麺ランキング)の上位を常にキープする名高い店なのである。(1位を取ったこともある)

というのも、立ち食いそばの常識を覆すこだわりがあるのだ。

なんと麺は毎朝長野県の茅野市にある製麺所から宅配便で届くという徹底ぶり。そば粉6割つなぎで山芋たっぷりのそばは、立ち食いそばを越えているクオリティだ。

きちんと丁寧に揚げたかき揚げに注文を受けてから茹でる麺、つゆもだしも自家製の本かえしを使用してる丁寧さがマニアを唸らせる。そば湯が置いていある立ち食いそばの店というのは凄い。

唯一の難点は土日祝日が休みで夕方18時までだということ。何かの機会があった際にはぜひ一度ご賞味あれ。

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かき揚げそば(390円)

政吉そば
新宿区四谷1-8 小川ビル1階
07:00~18:00 
土日祝、定休

かき揚げそば --\390
その他、温かいそば・冷たいそばと多数のメニュー
※冷たいのは人気高し。

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2007年06月28日

SUPER TEMPO

・SUPER TEMPO(Little Tempo : VICTOR 2005)

夏といえばサザンにチューブにレゲエ。それもたしかに正しい。僕も若い頃、海に持ってく用に<俺マイベスト>なサザンやチューブの曲を集めたハイポジカセットテープを作成したりした。

でも日本には、もっとトロピカルでユルユルで爽やかでビーチなバンドがある。

1992年に結成された「Little Tempo」は、元SILENTPOETSの2人が中心のバンドである。

スティールパンをふんだんに盛り込んだサウンドは、目を閉じれば真っ白な入道雲と青い空と大海原が浮かんできそうな夏テイスト。これからの季節にピッタリだ。

都内をドライブしながらこのアルバムを流したら、海に行きたくなっちゃうこと請け合い。気持ちよく昇天しちゃおう。今回のアルバムは前作までのアルバムに比べ、さらにカオス的にエネルギッシュな感じに仕上がっている。

野外フェスでまだ聴いたことがなかったら、絶対にライブに行ったほうがいい。裸足でくるくると回りたくなるよ。

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2007年06月27日

出所

バリスヒルトンが出所するということで 刑務所前にマスコミと大勢のファンが集まった。

保安官や刑務官に囲まれたバリスが門を潜り、文字通りシャバに戻った瞬間に一斉にフラッシュが炊かれ、ファン達の嬌声が轟き、当の本人は満面の笑みで胸を張って歩いた。その映像は罰を受けて刑期を全うして反省した前科者の姿というよりは、何処かのファッションショーのようであった。

出所時にフラッシュが焚かれている映像をなんか最近見たことがあるなと記憶を辿ってみると、そういえば日本ではホリエモンが同じようにマスコミやファン(というよりは野次馬か)に注目を浴びていた。

法廷でのシラを切る厚顔ぶりからは想像できなく、「ご迷惑をお掛けして済みませんでした」的な発言を大きな声でして深々と頭を下げていた。

文化の違いといったらそれまでだけれど、拳銃犯罪大国なのに世界の番犬を名乗り出る無神経、出所ですらエンターテイメント性が求められ、またそれがまかり通るアメリカってギャグ大国なんだなってつくづく思う。

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2007年06月26日

氷開き

僕の家のベランダから見える道を挟んで向かい側の老舗お団子屋さんが<氷開き>をした。

空梅雨で夏日が続いたし、花屋にはヒマワリも並んだし、たぶんはそういうこともあって、例のかき氷のマークが記されているのぼりを出したのである。氷開きというのは、かき氷が店頭に並ぶことを指して、海開きや山開きという言葉と同じように使えるように勝手に造語した。

ささやかだけれど、大好きな夏の始まりである。

歩いて1分のところに知り合いが引っ越してから、たびたびベランダの下から声がすることがある。「koくーーーん」と呼ぶ声が聞こえると、カーテンを開けて覗いてみる。まるでバンコクのカオサン状態だ。

友人は日曜日にコインランドリーを使うことが多く、ガランゴロンとランドリーが回っている間、通りを眺めがなら煙草を吸ったりしている。そんな訳で僕も階段を下りて、お団子屋さんでかき氷を買って「最近どこのパーティに行ったの?」とか談笑したりする。

僕の元々の地元には、戦後最大の某巨大宗教団体の総本部があり、その要塞を守るように周りに支部が次々と出来上がったので、昔の知り合いがみんな引っ越してしまったし、商店街も潰れてしまった。こういうのは決してニュースにはならないし、僕も過ぎてしまった事柄だから多くを語ることはない。

ただ、もし、その総本部がなかったら、きっと僕の地元は昔ながらの下町らしい雰囲気を残したんだろうなって思う。いま住んでいる街みたいに。通りを歩いているだけで知り合いに会えるような。

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2007年06月25日

目覚めの激痛

お酒も煙草も嗜まないというのに友人が尿管結石なるものを患った。

なんでもお水を飲まないと罹る病気らしい。その友人は、土曜日の深夜に帰宅後、どうしてもハンバーグが食べたくてしょうがなくなったらしく、零時に台所に立ち、せっせと肉を捏ねて形を整えてフライパンを温めたそうだ。出来上がったのは草木も眠る夜中の2時。出来上がったハンバーグに満足もして何事もなく床に就いたはいいいが、朝起きると共にとんでもない腹痛に見舞われたとか。

トイレに篭もっても変化が現わず「どうやら食べ物系で腹を壊したわけじゃないらしい」とにらみ、病院に直行。下された診断が「尿管結石」。

尋常ならない激痛だとかで、Webで検索してみると「痛くて気が触れそうになった」なんてコメントしている人もいる。すげー、恐ろしい。

さて、この病気の原因は、就寝前に油っぽい動物性蛋白質や食塩を過剰に摂取しないことが肝心だそうである。油っぽい動物性蛋白質や食塩・・・。これはラーメンがまさにドンピシャでは?ということは、寝る前に腹が減ってもラーメンを食いに行っちゃ駄目ということになる。

クラブ仲間と深夜まで踊っていると、たいてい帰りがけにラーメンを食いに行く流れが多い。

もしかしたら危険なのかも。

しかし、そんな話を聞いた直後なのに、土曜日はお腹が空いたので、しっかりと家の近所の横浜系豚骨ラーメンの暖簾を深夜零時にくぐってしまった。横浜ラーメンは焼き豚も大きくて美味しすぎて食べて正解だったけれど、「尿管結石」の話を聞いたせいか、なんか時限爆弾を身体に仕掛けているようで怖くなってきた。

もちろんビビリなので、寝る前にこれでもかとお水を飲んだ。おかげで日曜の朝は快適に目覚められた。

なお、信じられないけれど、時々逆立ちすると結石予防に繋がるとか。暴れはっちゃくみたいだね。

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2007年06月22日

朝早く起こサンデー(おっさんギャグ)

日曜日の夜に限って意図的に晩御飯を外食で済ませるのも面白いと思って、ちょこちょこ実践している。

友人づきあいを別にすれば元来は自宅でご飯を食べるのが好きな性格だから、仕事が忙しいとか妙にラーメンが食べたいという気持ちさえ沸かないと帰宅の路は我が家に向かうことになる。

週に二度も三度も自宅以外で夕飯を食べている場合は、さすがに週末といえでもおとなしくしているが、自分ルールでは月曜~金曜の平日に晩御飯を外食で済ませなかったら、日曜日は外で食べると決めてみた。夕方頃に夕飯を済ませると日曜日の休日の夜がゆっくりと過ごせる、なんて利点もある。

食べるメニューにはこだわりがないかわりに、お店については、少々うるさい。有機栽培がどうしたとかいう面ではなくて、位置的な問題、つまりは自宅の近所にある店、特に歩いて行ける店に限定したのである。

わざわざ電車やバスを乗り継いで行くのはナンセンスというか<遠出してまで気合いで飯を食っている>というようなグルメ根性が見え隠れしちゃうからNGだ。あくまでも<ご近所さんにぶらりと飯でも>が重要である。

そのあたりの設定は僕が住んでいる私鉄沿線各駅停車の街はピッタリで、古本屋やお団子屋さんが立ち並び、お風呂屋さんの煙突が目印のスロウな時間が流れる商店街は本当に23区内なの?って首を傾げるほど、ぶらりぶらり&ジャランジャランがよく似合う。

そんな日曜日の一番人気は、隣駅にある「魚がし寿司」。駅と駅の間が短いので、徒歩で10分掛からない場所にある。安くてカウンターで食べられる寿司屋として連日大賑わいだ。日曜日は17時から営業しているので、前日ぐらいに予約をいれておく。

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写真はいわしとしめ鯖の刺身。

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そして上寿司の一例。

ビールを大瓶で頼んで中トロと穴子の握りを追加して、締めにしじみ汁を頼んでも2千円程度。週に一度のささやかな贅沢。(だって会社では昼飯代が200円ぐらいだから、これぐらいは楽しまないと)


で、こちらは、近所じゃないけれど7月にサンフランシスコで自身の絵のギャラリーを開催する予定になっている友人と先週末に訪れた田町のたけちゃんの写真。

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テレビでたまたま「うたばん」を観ていたら番組内の企画「東京でも食べられる大阪の味」というコーナーに登場していたのでタイムリーなネタ的に。先週末もやはり混んでいたから、これからさらに混みそうだね。でもまあ、並ぶ価値ある味である。カラリと揚った串が90円から210円。

キスの串なんつのはジュワっとソースが染みこまれていて、アツアツを食べればビールが旨くないわけがない。

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2007年06月21日

野方「アップルポット」

街角の洋食屋さんという言葉がピッタリな、地域に愛され続けて15年の「アップルポット」は西武新宿線野方駅徒歩3分のところにある。

もともとはクレープ屋さんとして店が始まったけれども、ハンバーグやカレーやピッツァやパスタやムニエルと、オリジナルメニューはどんどんと増えて、いまや連日大賑わいの食堂になった。

メニューの数は110種類を超える(料理が出てくる間に実際に数えてみた)。出てくる料理はたっぷりのボリュームでオール手作り。値段は全て800円程度。家族経営なので、注文してから出てくるのがやや遅いのもご愛嬌。

16時~夜中の1時までが営業時間なので、夜遅くに小腹が空いた時にでも近隣に住んでいたら足を伸ばせるのが嬉しいし、どんな時間にお店に行ってもローカルな雰囲気が漂って微笑ましいのだ。大手チェーンのファミレスを訪れるぐらいだったら、「アップルポット」に行くほうがずっと気が利いていて、なにしろ暖かい雰囲気が居心地いい。

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写真はビーフシチュー。(サラダとご飯がついて850円)

ほんとに一人分なの? これが一番最初に出てきた言葉。とにかく大盛りのビーフシチュー。ジャガイモが別に焼いてあって煮崩れしていなくてモチモチしている。こういう心配りが嬉しいのだ。

ニンニクが効いたデミグラスソースに柔らかくて食べ応えのある牛肉。耐熱皿が熱々なぐらい煮込まれている料理なのでお皿を触らないように注意。

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こちらは白身魚のムニエル。(スープご飯がついて850円)

こんがりと焼けたソテーにバターと香辛料の香りが立ち昇り、丁寧に仕上げられたことを物語っている。しっかりとしたコンソメの下味があり、皿に盛られたご飯と相性抜群。これぞ地域の洋食屋さんの味で懐かしい気持ちにもなる。

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そして、クレープ。

クレープは250円程度かな。薄めのしっとりとした皮に包まれた生クリームは、しつこくなくて軽めだ。「アップルポット」の豪勢な食事の後には、それぐらいがちょうどいいかも。ラムレーズンは、かなりラム酒で漬けてあって、酔っ払いそうな勢い。大人のクレープだ。

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日曜日、シャワーを浴びてサッパリしたあとに夕涼みでもかねて散歩をして「アップルポット」の扉を開ける。お店の中は昭和な雰囲気でありながら、アーリーアメリカンな様子だ。そして各テーブルでは、ガヤガヤとカップルや友人同士や家族が休日の団欒を迎えている。家族経営だからときどき厨房でケンカなんかも聞こえちゃう。でもそんな光景まで微笑ましい。たっぷり料理を食べた後は、また商店街でも散歩する。ご近所ならではのコースだ。

アップルポット
中野区若宮1-54-14
16:00~01:00(L.Oは01:00)
火曜、毎月第一月曜定休

料理は100種類以上。パスタは500円程度。洋食は800円程度。
デザートはクレープが250円~。

※携帯電話とPCはすごい怒られるのでご注意を。

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2007年06月20日

新宿御苑「おくど」

こってりしたスープが主流な豚骨ラーメンのなかでも比較的にあっさりとした味わいが楽しめるというのが宮崎ラーメンらしい。そして、そんな宮崎ラーメンが食べられる店といえば、2003年にオープンした「おくど」。長細いカウンターのみの店だ。東京メトロ丸の内線新宿御苑駅から徒歩5分の位置にある。

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写真は、おくど拉麺。(600円)

他店ではまず見られないシャキシャキのもやしがポイント。火が通ってない状態で盛られている。食べてみると意外に違和感がないのが面白い。

スープはかなりあっさりとしていて透き通っている豚骨だ。粘りもまるでなく、さらりとしている。濃い味を期待した人は肩を落とすかもしれないが、きっと宮崎ラーメンというのはサッパリとしているのだろう。胃がもたれることはなさそうである。それぐらい柔らかく優しいマイルドな豚骨だ。麺は細麺のストレート。チャーシューは柔らかくて味が濃く、食べ応えがある。

なお、僕の周りでは、やたらとチャンポンを頼んでいる連中が多かったので、もしかしたら、こちらも人気商品なのかも。野菜たっぷりで見るからに食欲そそる感じだった。

ところで、僕はどちらかというと豚骨ラーメンでは濃い目が大好きで、あっさり味は「食った気がしねぇ~~!」と感想を言ってしまうタイプ。そんな輩だから踏み込んだ感想を言えないけれど、豚骨臭すぎると苦手な人やあっさり味の豚骨が食べたい人は、きっと気に入ると思う。

おくど
新宿区新宿1-11-7
月~金 11:00~21:00
土曜 11:00~昼のみ(15時半~16時頃閉店)
日曜、定休

おくど拉麺 --\600
チャーシュー麺 --\850
特製ちゃんぽん --\800
味噌ちゃんぽん --\850
ワンタン麺 --\750

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2007年06月19日

ビーチ

今年も行くであろう秘密の穴場に神奈川の真鶴という場所がある。

人ごみでごった返している江ノ島や湘南のずっと先にある半島の岬だ。夏のシーズンだというのに、あたりには海の家もなく一番近くの駐車場からも歩いて10分掛かる岩肌と茂みが覆う海岸は、汗だくになるだけの苦労をする価値がある手つかずの大自然で、素潜りのポイントである。

岩に囲まれた10メートルほどの磯は、まるで水族館のプールみたいで、息を呑むばかりに遊泳している魚と戯れることができる。

四方が完全に閉ざされているので、温水プールのように暖かい海の中を決して波に流されることもなく、気ままにゴーグルで魚を鑑賞するのだ。夢中になりすぎて毎回背中だけが日焼けしてしまうぐらいである。泳ぎ疲れたら岩の陰で冷やしているクーラーボックスからビールを取り出して海を眺めつつ飲み、七輪で焼いた貝や魚を食べる。大海原と自然を満喫できるこの秘密の穴場は、どうしてか誰にも気づかれることなく、贅沢に独り占め状態なので、東京から足を運ぶようにしている。

真鶴は漁港も豊富なので、帰りには魚料理を堪能しつつ、源泉掛け流しの温泉に浸かり、温泉施設の縁側でよく冷えた西瓜を風呂上りに食べるのが定番だ。

なかなか梅雨が訪れない東京で早くも海で遊ぶことを指を折って待っている。

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2007年06月18日

夏のおすすめメニュー

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ザク切りにしたキャベツに<ごま油、ナンプラー、塩コショウ、酢>を混ぜあわせたドレッシングをかけて食べるのが好きで、自宅ではお酒を呑まない習慣なのに、夏になるとしょっちゅう作ってはテレビを観ながらボリボリ食べている。

九州の博多を始めとする福岡では、焼き鳥屋や焼きとん屋に行くと、この手のザク切りキャベツがお通しのように登場し、とても馴染み深い食べ物のようである。

関東でもアンテナ高いグルメが取り寄せたことからメジャーになったというのが、この「キャベツのうまたれ」。

焼き鳥屋さんで食べるキャベツが家庭でも再現できると本場でも好評だとか。

ノンオイルで酢がベースになっているドレッシングは、キャベツだけでなく幅広く食卓で大活躍。ちょっと夏バテした時なんて超打ってつけだ。

僕は会社帰りに近所にあるお豆腐屋さんで豆腐を買うのを秘かな愉しみにしていて(これがまた売り切れたりで入手しにくい)、運よく豆腐が買えたら、夏は冷奴にしているんだけど、この「キャベツのうまたれ」にラー油をお好みで混ぜてピリ辛ドレッシングを作り、白髪葱を添えて中華風冷奴にするのがお気に入りである。これは手放しで旨い。

豆腐の大豆の甘みと薬味である白髪葱のアクセント、そこに辛くてさっぱりとしたドレッシングがマッチング。白ごまなんかを散らしてもいい。

ぜひ、一度。

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2007年06月15日

COIEDA

・COIEDA(高木正勝 : W+K Tokyo Lob 2004)

映像と音楽の垣根を越えた・・・・という何処にでも転がっている陳腐なこの言葉、それを簡単に発せられる者はきっと高木正勝の「COIEDA」のDVDを再生したことがないんだろうと思う。そんな気持ちにさせしてくれるのが本作品。心地よい生ギターの音色が響き、柔らかいエレクトロニカの真骨頂な気持ちいいサウンドが響く。まだ若干26歳だというから驚きだ。

CDに収録されているピアノ楽曲「girls」は、最近まで公文のコマーシャルに起用されていたので耳にしたことがある人も多いかも。気持ちよくて切なくて、それでいてなんだか懐かしくて。デヴィッド・シルヴィアンの甘い歌声も必聴。

セピア色や淡い黄色でエフェクトを掛けてある映像が何点か収録されている。どれもこれも素晴らしい。インドらしき土地を自転車で二人乗りして駆け抜けるカップルの映像は、言葉が無用なほど見入ってしまう。DVDの映像は暖かさが満載だ。

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2007年06月14日

Are you John?

昨日のエントリでジャズの巨匠であるマイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンについて触れた際に、「どうしてマイルス・デイヴィスは通称マイルスなのに、ジョン・コルトレーンはジョンと呼ばれずにコルトレーンなのだろう?」と彼らの名前にまつわる呼び名に関して漠然ながらに疑問を感じた。

まあ、すぐにジョン・レノンという20世紀最大のポップスターの存在に気づき、この問題は氷解したわけだけれど、ジョン・レノンの影響というのは、こういった人名にまで及ぶと思うと計り知れないものがある。

一般的にジョンという名前だけで思い起こされるのは、かの故人であるジョン・レノンであって、間違いなくジョン万次郎ではないことは確実だろうと思う。ジョン・トラボルタ、ジョン・F・ケネディ、ジョン・アーヴィング、ジョン・カビラと、有名なジョンを列挙してみても、やはり彼らが世間一般でジョンという単称で呼ばれることは多くはない。

名前ひとつとっても、魔の凶弾に倒れた永遠のスターの後世に残した遺産が、まるで大きな墓標の如く聳え立っているというのががよく分かる。

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2007年06月13日

時代の長い影

僕ぐらいの世代なのに、野球でスーパースターだといえば長嶋だと主張するのはどうも不健康な感じがしてならない、というのが個人的な意見で、というのも、僕が物心がついたときには長嶋選手は引退していたからリアルタイムで感動を覚えるということがなく、どちらかといえば世代的には落合がスーパスターだったんじゃないかと思うからだ。

長嶋の活躍は過去の映像でしか見たことがない。言ってみれば最初に見た時から懐かしのスターなのだ。

音楽に関しても同様で、僕ぐらいの世代なのにジャズがどうしたこうしたと非常に熱心になるのは不健康なように思えてしょうがない。だって、ジャズが輝いていた時代を同時代的に生きていないから、全然分からないのだ。

音楽に左右はあっても上下はないというのが僕の考えなので、ジャズについての素晴らしさというのは大変分かる。マイルスが稀有な存在だというのは当然だと思う。

でもそんなジャズに熱狂していたのは、明らかに僕より上の世代であって、「ジャズ」という言葉に過敏に反応するのも効き目があるのも僕らではなく、その人たちなのだ。

それと同時に最高の音楽というのは時代を越えて語り継がれるというのも頷ける。ただ何も知らずに「ジャズ」というキーワードが含まれているだけで、それっぽい感じになってしまっている自分の世代が好きではないのだ。

焼肉食いながらジャズって、ほんとにそれでいいのか?こういうのは全共闘世代の悪しき影響だと思いたい。

しかしまあ、前述したように僕より上の世代にとって「ジャズ」音楽は聖域に近い。コルトレーンは神様なのだ。僕がDJしている店にもごくたまにそういった音楽が好きそうな連中がやってくる。彼らにとってテクノは許しがたい音楽なのだろう。理解の最果てにある騒音なのかもしれない。テクノ or アナログ、そういう位置にフラグが立っている連中なのだ。

悲しい哉、今度また彼らがお客さんでやって来たら、僕はそんなに好きじゃないジャズを流す。でも、それは正しい。僕からしてみると僕が流しているジャズは、彼らに向けて贈る音楽であり、レクイエムや葬送行進曲なのだ。そんな感じでまた週末が近づいてくる。

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2007年06月12日

カメラ覚書

生産ライン自体が打ち切られたことから、本場ロシアでも時たま工場からデットストックが見つかるだけで、年々高騰し続けているLOMO社のスメハチことSMENA8Mが10880円で[R-2nd]にて発売中とニュースが飛び込んできたので(但し保証書は2週間のみ。1年保証の場合はロモグラフィで購入したほうが無難。こちらは1万5千円程度)、いい機会なので購入した。

今回売り出されているのはブラックタイプのデットストックだ。個体それぞれに激しい品質のバラつきがあるという何ともギャンブルみたいなカメラなので、どんなものが届くのかハラハラドキドキなわけだけれど、T-43レンズというシャープの効いた描写力を誇る独特の写りが魅力であり人気の秘密なので、早くも待ち遠しい。

これで手持ちのトイカメラはLOMO LC-A、HOLGAに加わって3台目となった。まあ、HOLGAを使ったのは一度しかないので、持ち腐れという言葉がどんぴしゃつうのはどうしたものかというのは棚に上げてしまうとして。

<スメハチ スペック>
・フィルム : 標準35ミリ
・レンズ : Triplet 43 / 40mm f/4
・焦点距離 : 1m~無制限
・シャッタースピード : B,1/15,1/30,1/60,1/125,1/250
・絞り : f/4,f/5.6,f/8,f/11,f/16

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2007年06月11日

梅酒の季節

物心がついた時分から6月の初旬といえば、お神輿のお祭りと梅とらっきょうの季節ということになる。新宿の四谷の場合、お神輿は6月の第一週にやるので、街中は祭囃子の音色とハッピに包まれる。

小さい頃から四六時中お祭り騒ぎが大好きな人間としては、これ以上に楽しいことはない。

そして浮かれた気分と同時に、6月初旬といえば梅とらっきょうが出回る時期でもあるので、梅干や梅酒やらっきょうを漬ける我が家は大忙しになる。梅干に代表される漬物は手間が掛かる分、市販品とは雲泥の差で美味しいものが作れるのだ。

我が家に限らず自家製のそれらを一度でも口にしたら僕は取りあえず市販のものは食べられない。不味いし、気持ちが悪くなる。でもこういうのはだんだんと感覚的に察してきたことなのだが、全ては幼少の頃の味覚が鍵を握ると思うので、<何を小さいときに食べたのか>が大きな要因になるのではないかと思う。つまり、小さい頃から市販製品を口にして育った子は、それが自身の基本的味覚として身体が覚えるんじゃないかな。

さて、実家を離れて生活すると、作ってみたいと夢見てもなかなか手を出せないのが梅干とらっきょうで─というのも、梅干とかラッキョウを黴らせると災いが訪れるという古い迷信があって、僕は頑なにそれを信じていて、躊躇しているのだ─もっぱら家族や親戚や親戚の隣近所の方々に依存するようになる。僕の田舎の山梨では、一家で10キロぐらい毎年それぞれが梅を漬けているので、親戚でもないじつに色々な方々から「ウチの梅(あるいはラッキョウ)は美味しいよ」という理由で戴けるという、なんだか凄まじい土地でもあるので、漬物に困ることはまずない。

今でも僕の冷蔵庫にはたくさんの作り手による梅干が格納されている。

なので、今年もまた漬物に関しては名人の腕に譲るとして、我が家では去年から始めた梅酒を今年も挑戦した。

去年はブランデーで漬けた梅酒を作った。一年も経つと琥珀色に染まってきて、まろやかな味わいに仕上がり、遊びに来る友人達からもなかなか好評である。今年は普通のホワイトリカーで漬けようか迷ったが、3軒先の酒屋で35度の泡盛が売っていたので、これを使うことにした(35度以下のアルコールは保存に難が生じる)。ただ、今回は青梅ではなく、やや赤みのある南高梅を使った。青梅に比べると酸味が少ないのが、この品種だが、果たして吉と出るか凶と出るか・・・。

ところで、色々な文献やWebサイトで説明している梅酒の作り方をみても、おおよそが梅1キロに対して氷砂糖500グラム程度としているのに、氷砂糖の説明書にだけは梅1キロに対して氷砂糖1キロって書いてある。絶対にこれは消費量を増やそうという氷砂糖メーカーの陰謀に違いない。

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2007年06月08日

Traffic & Weather

1週間前ぐらいのエントリに10年以上前のJ-WAVEのことを書いたついでに、当時にまつわる話でも。

そのエントリに書いた通り、1991年~1993年には、まだInterFMが開局していなかったので(InterFMは96年に開局だ)、東京のFMラジオ事情といえばJ-WAVEの独占場だった。

1990年代後半から顕著になった<FMラジオとAMラジオのけじめのなさ>が目立つこともない、FMラジオがFMラジオとして確固たる位置に君臨していた時代だ。(それに比べ、AMラジオ並みの凋落ぶりには目を見張るものがある。AMラジオも好きだけど、FMにはFMの良さがあるというもの。特にJ-WAVEやInterFMには)

僕は、当時は今よりももっとテレビを観なかったので、部屋で過ごすといえば、本を読むか音楽を聴くか両方愉しむかが主流だった。アルバムを入れ替えたりする必要がないラジオは、ながら読書にうってつけの音楽だったのである。バイリンガルなDJが日本語と英語のチャンポンDJで季節や天気に合わせた曲を流したり─その日が雨だったら雨にまつわる曲を流している─、その日に応じた選曲をするJ-WAVEは気持ちいいFM局だった。

そしてさまざまなジャンルの音楽が流れる中、まるで一目ぼれの恋に落ちたかのように僕はJ-WAVEで流れるある曲に惹かれた。

J-WAVEはFMラジオということもあり、首都圏のドライバーがリスナーとして多い理由から交通情報をこまめに流している。また天気予報も同じような理由で頻繁に流れる。「ジェェイウェーーーブ トラフィックインフォメーション」、「ジェェイウェーーーブ ウェァザァーリポート」の声で始まるニュースだ。

僕は何故かこの2つのニュースに流れるバックミュージックがたまらなく気に入って、交通渋滞も天気も自身に関係ないのにこの2つが流れると読書を止めてすら耳を傾けていた。ゆったりとしたリズム、あくまでも静謐なメロディと旋律、人の心を惹き付ける何かがそこにあった。

この2曲を聴くためにチャンネルを81.3MHZに合わせたといっても過言じゃないぐらいお気に入りだった。

しかし、局の再編と共にやがては使われなくなり、僕自身もまたFMラジオとは疎遠になり、やがて時を隔ててラジオ自体を頻繁に聴かなくなった。J-WAVEを聴くのは1年に1度あるかないかという2007年のある日、ふとしたことからJ-WAVEのことを思い出して、ついでに上述の2曲についても思い出した。そしてインターネットで調べたのである。

ネットというのは本当に便利で、当時聴いていた曲が誰の音楽なのか、というのもすぐに調べることができた。さらに驚くべきことに僕と同じように交通情報と天気情報の曲に心を奪われたリスナーが多いというのも分かった。なんだか戦友にでも再会したような気分である。

アメリカ出身のミュージシャンであり、クロスオーバーの名手であるチックコリア、同じくアメリカ出身のジャズ・フュージョンの演奏家デイヴィット・ベノワ。

彼らがそれぞれ交通情報と天気情報の音楽を担当していた。

耳を傾けて当然である。ただ、グーグルで調べてみても、それらの音楽は彼らがリリースしているアルバムのいずれにも収録されていないことに僕は肩を落とした。

「あーあ、もう聴くことはないんだな」と妙に寂しくなったものだ。

けれどインターネットは本当に便利で、ある掲示板を目にしたら、何処かの名無しさんが書く投稿が真実であれば、1990年か1991年にJ-WAVEから発売されたアルバムに収録されているというではないか。もちろん10年以上も昔の話なのでどれも絶盤だ。

ひたすらググると「J-Wave & GRP Pazz & Jops」の1stと2ndにそれぞれが収録されている!

思わず泣きそうになった。そして気がついたらヤフオクで落札していた。たまたま出品があったようである。なんとまあラッキーなことか。とりあえず2曲揃ったら土曜日に流します。

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2007年06月07日

野郎映画

果たしてこういうジャンルがあるのかどうかは差し置いて、とにもかくにも女子と一緒に観にいくのではなく、男臭く野郎同士で観たほうが絶対に面白い映画というのがこの世に存在する。

一方、女子を引き連れてではないと映画館で観るにはちょっと躊躇する映画も存在する。

例えば古い映画になっちゃうけれど「タイタニック」とか「ユー・ガット・ア・メール」なんてのは、野郎同士で観にいった日には周りはカップルだらけで肩身が狭いなんて思いをする羽目になるのだ。いや、下手したら2人組でクリスマスの夜に観にでも行ったら、それこそアッチ系に間違えられる可能性は十分ある。

トムのファンですとかディカプリオが遠い親戚なんですよというたわ言はまず通用しない。

ほんとに奇異の目で見られる。「タイタニック」はカップル映画の最たる映画なので諸氏も注意したほうがいいだろう。こういうアフター・ムービーの終電で帰らないかもしれないサムシングに強い期待を寄せられないのが前述の野郎映画だ。ジャッキー・チェンの初期の映画だとか香港カンフー映画がこのジャンルで、そして「ロッキー」シリーズも野郎映画である。

こういっちゃなんだが長年連れ添った男女ならいざ知らず、しょっぱなのデートで「酔拳」はないだろう。つまりは、こういう映画はあくまでも下品全開で野郎10人ぐらいで観にいくのがセオリーなのだ。

上映からしばらく経過している「ロッキー・ザ・ファイナル」、残念ながらまだ僕は観ていない。無駄に巨大なポップコーンを買い込んでコーラを流し込みつつ、映画館で観にいかないと。とにかく巨大なスクリーンの前でロッキーになりきりたいのだ。

だって映画のタイトルが「Never Giveup」だよ。「最後まであきらめない」だなんて男臭くていいじゃん。

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2007年06月06日

沼袋「アビニヨン」

西武新宿線の沼袋駅北口を徒歩で1分ほど歩いたところにあるのがケーキ屋の「アビニヨン」である。昭和45年(1970年)に開店し、彼是30年も続いている老舗の名店だ。

所狭いながらもまるでディズニーの世界に入り込んだかと思うぐらい暖かい雰囲気に包まれた店内に並ぶのは、選りすぐりのケーキの数々。甘いバニラやホイップ、生クリームの香りが漂い幸せな気分に浸ってしまう。

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写真はチーズケーキ、りんごとさつまいものタルト、アップルパイに思い出プリン。

「思い出プリン」は蓋をひとたび開ければ芳醇なバニラの香りが広がる。コクがあってまろやかなプリンに絡まるカラメルソースがほんのり苦くて絶妙。そして丁寧な作り方が伺えるチーズケーキが濃厚で290円とは思えない。りんごとさつまいものタルトに言葉を失い、アップルパイも完璧な仕上がり。甘酸っぱいリンゴはしっとりとしていて、紅茶を飲みつつ齧ると、そこには幸せしか存在しない。

「とんねるずのみなさんのおかげでした」のコーナー【新・食わず嫌い王決定戦】で小池徹平がお土産で紹介した手作りゼリー「果実の実」は全国からの注文があるという。

テイクアウトのみだけど、かなりレベルが高い店である。

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アビニヨン
中野区沼袋1-37-11
水曜、定休
09:00~20:30

クリームチーズケーキ --\290
りんごとさつまいものタルト --\280
半熟ショコラ --\300
いちごミルクのババロア --\320
などケーキは20種類ほど各300円程度。

バースデーケーキやアップルパイやプリンに焼き菓子も多数揃えている。

HP

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2007年06月05日

野方「むらさき」

野方駅北口商店街を抜けて新青梅街道沿いにある「むらさき」は横浜家系ラーメンのスタイルで2006年10月にオープンした。

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写真は豚骨醤油ラーメン(580円)。

横浜家系をしつこくなくしたようなスープは、まろやかな仕上がりで少々インパクトにかける感もあるとはいえ、まろやかな味わいがあって親しみやすい。豚骨と鶏の出汁が効いている。

焼き豚はトロトロの柔らかさでジューシーである。麺は家系に倣い太い麺だ。スープが程なく絡まり、相性抜群。麺がちょっぴり少ない。


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夜遅くまで営業していることもあり、近所にあれば重宝するお店である。


むらさき
中野区丸山2-20-3 パレドール中野第5 1F
火~土 12:00~14:00 / 18:30~翌1:00
日 12:00~14:00
月曜、定休

豚骨醤油ラーメン --\580
焼き餃子 --\380
角煮風豚めし --\280

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2007年06月04日

Ancient Herbs & Mordern Medicines : June 2007

PSYBABA.NET reccomends 5 potions in this month are

1.Takagi Masakatsu - Girls (W+K TOKYO LOB)
2.Bluetech - Enter the Lovely (ALEPH ZERO)
3.Bus&Siddartha - d (TIP)
4.Saafi Brothers - Supernatural (CHILLCODE)
5.Takagi Masakatsu - Aura (W+K TOKYO LOB)

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2007年06月01日

新島「かじやベーカリー」

ここのベーカリーを知らないサーファーやキャンパーはモグリだと囁かれるぐらい有名な新島のパン屋さん。

和田浜を左手に進むとお土産屋があるエリアになり、そのうちの幾つかの複雑な路地を抜けたところにある。初心者は見つけ難いので、地元民に訊ねたほうが無難。駐車場もあるので、自転車や車でもアクセス可能。

1日に3回パンを焼きたてて、ショーケースに並ぶのは出来立てのボリュームたっぷりのサンドウィッチやバーガーやデニッシュ。40種類以上あるので、ついついガラスケースに目がいってしまう。どれもこれも美味しいけれど、特にチョコデニッシュとキャラメルデニッシュは人気が高く、午後には売り切れることもしばしば。

朝早くに自転車を10分漕いで羽伏浦のキャンプ場から朝食を買いに訪れるキャンパーやサーファーが絶えないほどだ。(僕もそうだけど)

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写真は降りしきる雨の中、遠路はるばるキャンプ場から自転車を漕いで購入したサンドウィッチとか。お店の入口にあるテーブルで雨宿りして食べようとしているところ。


かじやベーカリー
東京都新島村本村1-8-6
07:00~19:00
火曜、定休(夏季シーズンは無休)

サンドウィッチ、バーガー、デニッシュ --各\100~

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