2008年01月31日

ありえなくもない話

餃子を食って死に掛けるというのは、鉛筆握ったら鼻血が止まらなくなったというぐらい銀河が離れている出来事だ。

チラっとテレビを観てみると「食中毒」と軒並み伝えているけれど、意識不明に陥るのは、もはや「食中毒」のレベルを超えている。

先日、新宿二丁目にある業務用スーパーに食材を買出しに行ったので、何か危険そうなブツを買っちゃわなかったかなと考えてしまった。輸入に依存している国の国民としては、その依存に相応しい方法でサバイブしないといけないんだろうね。

これからは食品関連にとどまらず、生活していく上で何が起きても不思議じゃないっていう感覚を自分自身に実装させないとダメだ。

そのうち金魚が喋って目玉焼きで電話が出来る日が訪れるかもしれない。

荒唐無稽だけれど、餃子で死に掛けるんだから可能性はゼロとは言い切れない。

でも、まあ、まさかね。

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2008年01月30日

事前の確認を!

あえて現実社会と仮想社会を、アナログとデジタルに区別して進めると、アナログ店舗のマーケティングには非常に色濃く<商圏>というものが重要視されるんだと思うようになってきた。

<商圏>というのは、平たく言うと、ある店舗を出店するときに、その店舗を中心点とした影響のある地理的環境である。商圏の性格によって、料金・雰囲気・店員など同スペックで出店したとしても、高円寺だったらピンとくるのに、吉祥寺だったら何だか閑古鳥みたいな状況が発生する。

オーナーにしてみれば、まさに死活問題である。

商圏分析で最もポピュラーで王道なのが、通行量調査だそうだ。ときどきグッドでウイルなバイト先から派遣された若者が、パイプ椅子に座ってカウンターをカチャカチャ鳴らして計測しているアレである。彼らは、これから出店されるだろうお店が必要とする店舗手前の通行傾向や駅の流入を計測しているのである。

年齢別・性別・職種別と多岐に渡り分類されて通行量は割り出される。その通行量の何パーセントが見込客として取り込むことができるかがキーワードだったりする。また取り込むべき対策が明確になるので、方向性を見出しやすい。

こんなことは僕がどうこういうのではなく、マーケティング会社がすでに指摘しているのだが、競合店の存在や宣伝効果による顧客を加味するまでもなく、<商圏>における通行量を分析するとき、その母数(つまりは総数)が大きくなくては話しにならない。

店を出してから軌道修正するとかではなく、原理原則にまで立ち戻ると、そういうところをおろそかにしてはいけないんだと思う。

プレゼンをしているとしばし「そもそも論」が登場するように、そもそもそんなところにお店を出すんじゃなかったっていう店が潰れちゃったりする。

去年の夏ぐらいに、こんな場所でおむすび屋さんを!?という無謀な出店がR246沿いにあった。

おにぎりは150円。道路に面しているので、家賃は35万超え(推測)。おむすびを何個売らないと元が取れるのか計算するまでもなく、ふと気がつくと2ヶ月弱で撤退していた。

何というか、ここまで達するとバクチみたいな世界である。

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2008年01月29日

やんちゃ。

長年パーティ業界の境界線で明日なき沈没を続けていると、さまざまな人間模様にめぐり合わせたりする。

現実社会と上手に向き合えない連中はそれぞれ苦労をしているようで、アンプの中に小人が住んでいると数年信じているパーティ仲間の一人は、社会復帰が計算不能なレベルで程遠い状態だ。彼の口癖は「そうそう、いま聞こえてくる音って全部が全部、小人のしわざだかんね。超ヤバイよ、小人」で、やはり一般人として生活するには足りない部分がまだありそうである。

もう一人のパーティ仲間は、森羅万象のコミュニケーションを<ギブ アンド テイク>に差し替える性格が仇となって、孤立無援になってしまった。この人はガム一枚煙草1本も義理に換算しちゃうので、周りの連中のほとんどは、この人主眼だと<義理がない>と見なされてしまうのである。

当然、こんなのはパラノイアの兆候そのものだから、蓋を開けてみれば、ダチ連中は義理堅いし、ダチだからこそ<ギブ アンド テイク>なんていうミミズのハナクソみたいな戯言から離れた場所に構築されるべき関係だが、残念なことに「テイクばっかりしてんなよ」と順番に糾弾しまくるので、とうとう新旧のダチからスポイルされてしまった。

僕自身、こういう手合いには寛容的な方だが、さすがに「もう勝手にしてくれ」と離れてしまった。<ギブ アンド テイク>発想にウンザリしたのである。

一度だけパーティでひさびさに会って「これ呑む?」なんて酒を差し出されたりこそしても、「そういやさー、あんとき呑んだっしょ」と、ギブ発想を全開でされても面倒で厄介だと踏み、丁重にお断り申した。君子危うきに近寄らずである。

最近は、どういう道徳教育を受けてきたのだろうか疑問に思っちゃうぐらい、当たり前のことを力説する人が増えてきた。自分に酔っ払っているのでクチから飛び出す講釈も長々しているわけだが、意外と中身はありきたりで、尺を縮めると「自然は大事にしないといけない」だとか「仕事と趣味はどちらも大事で、それぞれバランスよく」だとか「誰とでも話すことが大切」やら「日本の文化に誇りを持とう」みたいな、<何をいまさら>という内容でしかない。

幼少時代にそういったことを大人や学校や家庭でしっかりと学んで大人の仲間入りするのが一般的だとしたら、彼らは、記憶が欠落しちゃったのかしらんが、今頃になって目覚めちゃったのである。

当の本人は「いいこと言っているっしょ」とシナプス解放で気持ちよさそうだけれど、案外と周りは面倒な気持ちでいっぱいだ。日本でそれをやって許されるのは現時点では永ちゃんだけである。

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2008年01月28日

豊島園「庭の湯」

都営大江戸線・西武池袋線「豊島園駅」の目の前にあるのは、遊園地の「としまえん」で、最近ではコスプレパーティが開催されたり、なにかと話題を呼び起こしている施設だ。夏は巨大滑り台のあるプールで盛り上がったりもしている。その遊園地のすぐ横にあるのが、温泉施設「庭の湯」である。

中学生以下は入園禁止という大人の憩い場である。料金は2250円でバスタオルにタオル、館内着がセット。歯ブラシセットもカウンターで貰える。

後述する混浴コーナーは水着着用なので、レンタル水着が315円。21時以降のナイトスパは1260円とお得である。駐車場は3時間まで無料。

浴場は天然温泉浴、天然温泉寝浴がゆったりとスペースを確保し、白い超ミクロの気泡が身体全体を優しく包む天然温泉ミクロバイブラ浴や、虎目石軟水浴と充実している。

露天は四季折々の自然が楽しめる天然温泉露天岩風呂と、壷風呂のような姿の露天信楽焼風呂がある。またサウナはフィンランドサウナ(汗がたっぷり噴き出る)やテルマリンサウナ(身体がめちゃくちゃポカポカする)が用意されており、こちらもかなり充実している。

水着で入浴するバーデゾーンは、室内仕様のバーデプールに始まり、友人同士やカップル同士で語らいが楽しめつつ、珍しい死海プールで異次元の浮遊体験をエンジョイできるコーナーだ。水着さえ持参すれば入れるので、ぜひ持ってこよう。

なお、死海プールは、ちょっとでも身体に傷─たとえば蚊に刺されたあと─があると、悶絶して違う意味で異次元にいざなわれるので、注意が必要。屋外にはジャグジーが天然温泉と軟水で整っているので、夏場なんかは時間を忘れて癒しを堪能できそうだ。ジャグジーの横にはフィンランドサウナがあるので、カップルでサウナを体験できる。

泉質は、ナトリウム塩化物強塩温泉。

効能は以下の通り。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、慢性消化器病、冷え症、疲労回復、切り傷、火傷、慢性皮膚病、慢性婦人病など

シャワーは全て軟水を使用。驚くほど、肌がすべすべになる。

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豊島園「庭の湯」
練馬区向山3-25-1
10:00~23:00(最終受付22時)

入館料 --\2250
ナイトスパ(21時以降) --\1260
レンタル水着 --\315

詳細

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2008年01月25日

高田馬場「三代目天久」

JR山手線高田馬場駅の早稲田口を出ると、真正面がガード下である。信号を渡ってすぐのビル1階にあるのが、「三代目天久」という串揚げの立ち呑み屋。

入口には「学生さんはご遠慮ください」なんて書いてあるので、背筋がピンと伸びちゃうけれど、どうやらこれは土地柄、学生が多い街なだけあって、新入生歓迎コンパやらドンチャン騒ぎがいたるところで起きているから、くたびれた大人がゆっくりと静かに飲めるよう配慮されてのことらしい。

決して陰気じゃない大人が楽しめる佇まいである。カウンターのみで12人も入れば満杯だ。

もちろん、ソースは「二度づけ禁止」。暖簾をくぐるやいなや、ステンレスの丸皿に盛られたキャベツが登場する。串揚げは1本120円。アスパラ、玉ねぎ、ししとう、ギンナン、にんにく、しゅうまい、ねぎちくわ、ウインナー、豚、牛、鳥、うずらの玉子キス、イカ、ホタテ、など。

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全部1本120円。

ソースは特製ソース。サラサラとしたソースで甘みがある。軽くて薄い衣に包まれた具材はアツアツで、ソースに漬けるとジュっと小さく音を立てる。そのままガブリと頬張りビールを一口。

豚の串揚げが歯ごたえあって、下味がしっかり。おつまみとして最適である。120円は安いほうだろう。

こういう店はビールが進む。串を5本ほど食べて生ビールを2杯駆けつけで呑んだらサッと勘定にしたい。長居しないほうがスマートである。

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個人的には三田の「たけちゃん」が殿堂入りしているので、比較するのは忍びないけれど、高田馬場で串をつついてビールを煽るなんていうお手軽なお店があるようで見つからないから、わりと便利だろうと思う。

サラリーマン風の背広を着たオジサンが猫の額みたいなカウンターによく合う。ピンで来るのがダンディなのだ。というのも、店のシステムとして、3人いたら「鳥1本」では頼めなくて「鳥3本」となる。学生お断りといい、立ち飲みは一人で呑むべきというスタイルなのか。

三代目天久
新宿区高田馬場2-19-7タックイレブン
月~金18:00~24:00 (L.O. 23:30)
土曜7:00~22:00
日祝休み

串揚げ --\120
(アスパラ、玉ねぎ、ししとう、ギンナン、にんにく、しゅうまい、ねぎちくわ、ウインナー、豚、牛、鳥、うずらの玉子キス、イカ、ホタテ、など)

生ビール(中ジョッキ) --\400
レモンサワー --\400
ウーロンハイ --\400
ホッピー --\400
日本酒(燗・冷) --\400
焼酎(水・お湯割り) --\400

その他つまみあり。

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2008年01月24日

夕暮れTIME

夕方17時を過ぎたのに、いつのまにやら日が沈むのが遅くなってきたようである。

冬の夕暮れは空が透き通っていて、気持ちいい。夏の夕暮れとは別の趣きがあるので、しばし呆けていた。給湯室から外を眺めてみると、まだまだ空は青く、夕焼けがうっすらと広がっていた。

どんなに仕事がサクサク進んだといえども、帰宅は18時を超えるので、ちょっと新鮮に映った。東京は軒並み「この冬一番」の寒さを記録しているけれど、お天道様の世界では冬が去ろうとしているようだ。

さて、2月からDJをしているお店の方向性が変わり、DJタイムは22時~の予定となります。今週の予定は以下の通りで修正です。今週土曜日はちょっと急な事情があってお休みです。

遊びに来ていただけるご予定だったみなさん、申し訳ございません。

メールをお送りしましたとおり、明日22時からお店で回しています。もし、明日のご都合に差し支えないようでしたら回していますので遊びに来て下さいまし。

++ Monthly schedule(20080111 re:update) ++


01月26日(土曜)---20:00~

01月25日(金曜)---22:00~

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2008年01月23日

無尽講

山梨県甲府盆地のやや身延に近いエリアに足を運ぶと、桃園があり葡萄畑があり、東日本屈指の果樹県なのだなぁと改めて感心するのと同時に、ラーメン屋やスナックや中華料理屋、焼肉屋などお店の規模・形態にこだわりなく看板に「無尽 承ります」と書かれているのを見つけることとなる。

都心部の人には馴染みのないこの無尽というのは、ほうとうや馬刺しと同じ郷土料理の一種というのではなく、古くから存在している民間金融システムのことを指している。特定地域以外では見かけないけれども歴史を紐解くと、すでに鎌倉時代には成立していて、いまも沖縄と山梨に現存している。頼母子講(たのもしこう)と呼ばれたりする。

運用面の側面としては、金融商品を発行するのではなく、閉じられた会員による運用となるので、土着の結びつきが強い。

土地ごとに区切られている<組>、学校などの所属、職業の多岐にわたり個人もしくは法人単位で<無尽>に所属し(一人一無尽とは限らない)、定期的に一律の金品を無尽に払い込む。

無尽は払い込まれた金品の総額もしくは一定額を引き出し、特定期日を設けて、くじ引きや入札形式で当選者や落札者に与える(とあるけれど、ほとんどが順番形式になっていて談合的な要素がある)。あるいは実際に金品を無尽自体で運用し、生じた利息を無尽に所属している者に対して給付する。

また特定日の給付に限らず、相互扶助という様相もあり、所属者への無担保による融資なども行われる。

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隣接した都道府県であるのに、東京ではまったく知られていないシステムである。先日、僕自身、たまたま無尽にスポット参戦する機会をいただいたので、同席したけれども、かなり独特のコミュニティで、職業的ギルドとはまた違った、かなりディープな世界だった。

現在催されている無尽は、上述した特徴はなく、無尽の所属者同士で積立をして、その積立額を活用して宴会をしたりしているらしい。ただ入札やくじ引きの面影は残っていて、必ずビンゴとか催し物が盛り込まれるようである。

だから土地柄、山梨は宴会の機会が圧倒的に多い。どんな店でも「無尽 承ります」と明記しているのが頷ける。

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無尽は、情報交換や親交を深めるきっかけとなるのと同時に、徹底的に閉じられたコミュニティを形成することになるので、談合の可能性を秘めてしまったり既得権益を手放さない原因となる側面もあり、他者を排除する社会構成になりがちである。

また政治家は票数確保のために多数の無尽に所属することから、金権政治だと揶揄されることがある。

なお、会社組織で無尽業を行う場合には「無尽業法」で制定されている。実際には、この無尽講が発展して、相互銀行となり、普通銀行化して、第2地銀となった。

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経済的効用が期待できる一方、徹底的な縁故共同体の成り立ちを助長しすぎるきらいがあるけれども、東京では面影がなくなったこのシステムを、時代に迎合した「ネオ無尽」として蘇らせるアイデアは悪くない気がする。

気心の知れた仲間同士内の運用であれば、容易であるし、旅行や宴会やイベント企画と多面的に活用でき、無尽が何かの触媒になりえるだろう。

ところで、山梨在住の県民の多くは、某消費者金融のサービス「むじん君」を見たとき、「無尽君」を思い浮かべたのが多数であったとか。

第2地銀に限らず、消費者金融には無尽から発展したものもある。

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2008年01月22日

アンサーソングも痺れる

ヤキが回ったわけじゃないよ。たまには四つ打ち以外をね。
お気に入りのJ-POPを。

* SoulJa「ここにいるよ feat.青山テルマ」

去年の秋頃発売された、PVがめちゃくちゃ泣ける切ないJ-POP。
うっかりMTVでPVを観た日にはちょっと泣いてしまった。
言葉に出来ない気持ちを綴っている。これはめちゃくちゃいいよ。

【Youtube】

で、ここで終わらないのが、お気に入りの所以。
青山テルマからSoulJaへのアンサーソングが明日(2008年1月23日)に発売である。
これがまたメロウで切ない。やべーな、買うな、これ。

* 青山テルマ「そばにいるね feat.SoulJa」
【Youtube】

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2008年01月21日

清く正しい受験生

センター試験の時期となった。

大学入試の全国試験である。この受験の季節になると、必ず思い出すことがある。センター試験ではなくて、「センター試験の前日の夜」のことを。

僕は一浪して大学に入学しているので、センター試験は現役時代・浪人時代と二度受験した。よく憶えているのは現役時代のセンター試験だ。つまり高校3年の受験である。たしかセンター試験の頃は3学期が始まっても学校には通わなくてもよくて、それぞれ受験を目指すものは塾に通ったり図書館に通い詰めたりして合格を祈願して猛勉強に努めた。

中学校のダチ2人と同じ高校に進学したので、それぞれ目指す学部こそ違えど、受験も3人で図書館に通ったり塾に通ったりした。いまじゃ到底考えられないぐらいにマジメに毎日を過ごした。もしかしたら人生に占める<マジメ>という総量をそこで使い切ってしまったのかもしれない。

でもいくらマジメといっても血気盛んな十代には、なかなか辛いもので、「アレもだめ」とか「コレもいかん」と制約を受けると我慢ができないことだってある。

センター試験の直前だというのに「これ以上勉強したら俺が壊れる」と突然と同級生が言い放ち、二の句も継げないうちにもう一人が「俺もダメだ。我慢できない」と吐露した。

彼らが我慢できないというのは異性に関する問題で、運悪く、彼らは夏休み直後に彼女と別れたばかりだった。このままセンター試験を受けたってベストな結果が残せないから今夜中にスッキリしたほうがいいに決まっている、というのである。

センター試験の直前日に性的にスッキリした受験生が合格できるなんて思えないし、一体この人たちは試験中に何を考えているんだろうと疑問が沸いたうえに、彼らほど僕はスッキリしなくても差し支えがなかったわけだが、2人揃って「俺達は言ってみれば同じ船に乗った仲間でありライバルだ。陸に辿り着くときも一緒であれば沈むときも一緒ではなくてはならない」と僕を非難した。

なので仕方なしに21時ごろ、チャリを飛ばして3人揃って歌舞伎町にまで向かった。もしかして何かあったら困るので、一応僕もお金を持っていった。さくら通りの角にチャリを止めて、まるで模試を解くかのように鋭い視線をピンキーな看板に巡らせる友人を見て、改めて彼らは本気なんだと思った。

風林会館近くのピンサロがどうやら値段といい女子の揃いっぷりといい、手ごろだと分かったらしく、いよいよ店の前で相談会をした。

戦闘機に乗り込むパイロットのように決意した友人と、待機する僕とで別れた。

やっぱし僕としては明日に試験を控えているし、そもそもエロい気分じゃないので、この「歌舞伎町すっきりツアー」に賛同しがたいので、店の近くのロッテリアで待機したのである。

まあ、コンディションは悪くないし、これで友人の気分がよくなって勢いづいてセンター試験に挑めればそれに越したことはない。ロッテリアのフライドポテトを食べつつだらしなく待っていたら友人が帰って来た。

ガッツポーズのひとつでもするかと思いきや、随分と曇り顔だ。途端に嫌な予感がした。
開口一番「ボラれたよ」と言い、肩を落とした。やっぱり、である。

聞けば、表の写真に載っているピチピチの女子は一人も現われず、中年のおばさんが現われて、自分の右手を取ったかと思えば、胸を無理やり揉ませて「ハイ一万円」と告げたそうだ。きっと僕だったらトラウマになるだろう。しかも胸を見るとなると、追加で1万円。完全にぼったくりだし、おばさんのおっぱいを楽しむ年頃でもない。友人は泣く泣く1万を払い脱出したらしい。

「やっぱし行かなくて良かったー」と安心するも束の間、もう一人が帰ってこないじゃないか。「やべー、ヤクザにやられちゃったのかな」なんて二人で心配していたら、やはり同じようにうな垂れて帰って来た。だが、まんざらでもなさそうだ。もしかしてこっちはぼったくりじゃなかったか?

どんな結果だったのかドキドキしながら反応を待ってみると、一言、「せっかくだからさらに1万払って片チチ見てきたよ」と殊勲に答えた。

コイツとこれからも友達として付き合っていっていいのだろうか。本気で悩んだ。

そしてその年、僕らはセンター試験で玉砕した。

そんなわけで、この季節になるといつも思い出す。歌舞伎町の夜を。あの<歌舞伎町では片チチ見ただけで2万円>という若い夜を。

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2008年01月18日

木製パズル

自分の右脳と左脳どちらがどう機能しているのか、そんなことを時々考える。だいたいが寝る前だとかお風呂に入っている時だとか電車が空いているときなんかに。結局どっちだどうなのかと分からないままに、また別のことに思い連ねてしまうので、単なる暇つぶしなんだろうと思う。

バーで一人で過ごす時、ケータイを弄くるのは味気ないし、そもそも弄くる理由もない。でもなんとなく手持ち無沙汰だ。煙草なんて吸えりゃいいけれど、僕は愛煙家じゃないのでことさら困り果ててしまう。

そんな夜に、こんなパズルがあったらグラス片手にゆったりと時間を過ごせていいなって思う。対象年齢6歳以上で右脳が鍛えられるという触れ込み。木製のパズルだからバーカウンターにもしっくりする。シンプルだけれど奥深い。こういう一人で遊べるゲームは案外カウンターで重宝するものである。

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2008年01月17日

最近・・・。

夜になると軒下で近所のにゃんこがニャゴニャゴ鳴いているので、かつぶし与えてウリウリと撫で回したくて仕方ない。

そんだけ。

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2008年01月16日

診断結果

お酒を絶ったと大々的に宣言をしたというのに、さすが、持つべきものは友人である。そんなのは聞き間違えだったと言わんばかりに「いまから呑もうよ」とか「これからディファ攻めようよ」と全員が異口同音に悪魔の囁きをしてくれた。

あやうくこちらも舌の根も乾かぬうちにうっかりと「よっしゃ。朝までいっちゃいますか」なんて応じてしまいそうになった。昨年末、健康診断を迎えるにあたり、いい数字が取れるよう、一夜漬け方式を採用して一ヶ月を健康体で過ごしてみたのである。

志半ばで、何度か家から徒歩2分の激うま焼きとん屋で酩酊したのも事実だし、あやうくアンダーワールドのイベントでドーピングしそうになったのも本当だけれども、イチローの出塁率ほどは健闘したので、自分にしてはよくやったと手放しで褒めてあげたい。

誰かと遊んでしまえばすぐに暖簾をくぐり呑んでしまうので、まるで隠匿者のように人目を避けて生活していた。健康体になるためには人間関係までもを変化させざるを得ない。この事実を目の当たりにした時はたしかに驚いた。ライフスタイルがいつのまにやら変わっていたのである。

なにせ、ほんのちょっと前まではお酒を呑まないで遊んでいたんだよね。いまと変わらずに盛り上がっていたし。その頃僕は一体何を呑んでいたんだろう?

さて肝心の健康診断の結果は、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)が昨年の35から18に下がった。10~40というのが基準値なので、なかなか好成績である。判定はA判定。

身体って、つくづく正直だ。

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2008年01月15日

蒲田「ニイハオ」

熱い鉄鍋に小麦粉を溶かして餃子を焼くので、パリっとした香ばしい薄皮が焼きあがる餃子にくっつく。そのさまがまるで鳥の羽のようにも見えるから、蒲田の餃子は<羽根付き餃子>と呼ばれている。

蒲田駅周辺にはこの羽根付き餃子の名店が数多くあり、そしてそれら名店はすべてここから始まった。

元祖羽根付き餃子の「ニイハオ」である。

店舗は本店と別館とで分かれている。本店は席数十幾つほどの、日本の商店街だったらどこにでもありそうな中華屋のようであり、別館は回転テーブルがずらっと配置されている席数たっぷりの大きな店舗だ。メニューも別館のほうが豊富である。しかし僕はニイハオで餃子を食べるとなると、本店に足を運ぶ。

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写真は焼き餃子(一人前6個300円)。

丁寧に手作りされた黄金色の餃子が500円でお釣りがくるのである。パリパリの皮に包まれた具材は、細かく刻まれた白菜と味付けをして一晩寝かせた挽肉。

小皿に自家製ラー油と醤油と酢を混ぜ、箸をうまく使い羽根を剥がして餃子をつける。焼き目がしっかりと附いている餃子はボリュームたっぷり。それをこう、小皿に乗せジュワっと染みこんだアツアツのを一気にほうばる。芳烈な肉汁が広がり、思わずほっぺたが落ちそうになる。

B級ミシュランがあれば確実にランクイン。素っ気無いけれど手間の掛かった餃子は、まさに東京を代表する名品である。

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こちらは茹で餃子(一人前10個500円)。

餃子が売りの店では、しばし、焼き餃子はいいんだけれど茹ではね・・とか、茹で餃子はいいんだけれど焼きがちょっとね・・みたいな話を聞く。どっこいニイハオは、やはり別格。

茹で餃子も抜群なので大人気である。ふんわり茹で上がった餃子はパリパリの焼き餃子と対照的だけれども、そこがまた病み付きになるのだ。同じように小皿に乗せて口に運ぶ。箸を休めることが出来ないテイスト。

餃子以外も小龍包子や青菜炒め、ニンニクの芽炒め、チャーハンなど多数のメニュー。もちろん黄金の組み合わせであるビールも。餃子にビールは鉄則だもの。

ニイハオ
本店
大田区蒲田4-24-14、
月~金 11:30~14:00/17:00~22:00、
土日祝 11:30~22:00
年中無休

別館
大田区蒲田4-25-7
11:30~14:00/18:00~24:00
年中無休

※本店と別館は30秒足らずの距離。行列の可能性あり。

焼き餃子 --\300
茹で餃子 --\500
小龍包子 --\500

その他メニュー多数。

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2008年01月11日

一周年目突入!

早いものであっという間に今年で一周年を迎える表参道のお店。ショットバーとしてスタートしたのちは、夏ごろからフードも充実してきた。

お酒だけではなく、料理も音楽も楽しめる隠れ家的ダイニングバーだ。

知り合いがお店のオーナーという縁で、まったくの初心者だというのに週末に回すのをお誘いしていただき、身に余る光栄である。遊びに来てくれたみんなに感謝。誰かが来てくれるだけでテンションあがります。これからもよろしく。

そして、当ブログをお読みいただいている方で、もしご興味がありましたら、ぜひこの機会にお気軽にいらっしゃってください。大歓迎です。面識ないし、気が引ける・・・なんて人はこっそりと遊びにきちゃってください。お酒でも食事でもどちらでもカジュアルにお過ごしいただけます。

あと、基本的に土曜日はお店で回していますが、夕方ぐらいから串をつついていたりと酔っ払って登場する場合もなきにしもあらずなので─店に居た記憶がまるでないなんて週末もあったり─お越しの際には下記連絡先宛てにお知らせいただけましたら幸いです(そのときはちゃんとシラフで登場します)。もしくは「よし、ここはひとつ突然行って驚かしてみよう」なんていうゲリラ的ご来店も大歓迎です。

それではお店で皆様にお会いできるのを楽しみに、週末の土曜日を気持ちよく過ごしていただける心地よい音楽をご用意してお待ちいたしております。

++ Monthly schedule(20080111update) ++

01月05日(土曜)---Off(Bar's fixed holiday)
01月12日(土曜)---20:00~
01月19日(土曜)---Off(?18日金曜にもしかしたら回すかも?)
01月26日(土曜)---20:00~

メアド

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2008年01月10日

Aphorism [群ようこ]

「どこに住んでいても、どこにいてもその人次第なんですよ。その人がどうするかが問題なんです。しゃんとした人は、どんなところでもしゃんとしていて、だめな人はどこに行ってもだめなんですよ。きっとそうなんだと思う」


群ようこ(作家) 『かもめ食堂』

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2008年01月09日

原点回帰

今月、およそ1年ぶりに山梨に帰省する。

僕は生まれも育ちも東京で、夏休みや冬休みに預けられていただけだから、山梨といっても実際には<帰省>という定義に当てはまらないのに、物心ついた時点から自分の皮膚感覚として山梨は「帰る場所」と捉えている。

慣れ親しんだ風景の中に身を置くだけで心が安らぐのだ。

甲府駅からさらに内陸部に位置するので、交通の便が芳しくないという理由から今回も高速バスで向かう予定だ。

2日間の滞在。往復で4400円は、まあ悪くはない。

日頃から高速バスの旅というのは最も一人旅に向いている移動手段ではないだろうかと僕は思っていて、電車のそれに比べると格段と自分の世界と旅情に浸れる向きがある。ウォークマンと、文庫本もしくは雑誌。

少ないけれどたったこれだけのアイテムがあるだけでグッと旅が親密になる。バスの停留場近くにドトールかスターバックスがあれば乗りがけにテイクアウトするのも一興だ。窓側席が確保できれば申し分ない。

一般車両と比べて車高が高いので、普段見慣れているはずの景色でも、何だか特別に映るのが醍醐味である。車窓を流れる景色を愉しみつつ目的地に進み、高速道路に入るころにはうつらうつらと居眠りをしてしまう。

今月の帰省については、タイトな滞在期間もさながら、親戚関係の行事に参加をするので、日中はプライベートな時間がなかなか取れそうにない。

ただ、近所の酒造がオリジナルのワインを醸成して販売しているので、ボトルを何本か購入する時間だけは確保したい。これが結構旨いのである。

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2008年01月08日

さよならハリウッド

ヤリチン。

しばし耳にするけれど、なんて節操のない言葉なのだろう。

一男一女でシーソーゲームをしている市場に現われるトリックスター。股のあいだに暴れん坊将軍を携えている男の称号。ハメたもん勝ちの思想。

異性にはとんでもなく疎まれたり蔑まされたりするのに、不思議と同性からは絶対的な賞賛を浴び、羨ましがられる。

それがヤリチンというもの。

僕の知り合いの何人かは、ヤリチン傾向があって、それぞれ素性も年齢も異なるのだけれど、観察してみると彼ら特有の美学があるのだと最近気がついた。

それは「たとえ負けると分かっている試合でも<とりあえず>挑んでみる」精神だ。

ぜってー無理でしょっていう逸材に対してガチで勝負しようとする心意気。

彼らは逃さない。たとえその勝負に未曾有のリスクが潜んでいようとも決して臆さず果敢に挑むのだ。

そして、その勝負には途中敗退はありえない。勇者である彼らは「揉むところまではいけたのに」みたいな気弱な発言を絶対にしない。

インドのローカルな雑貨屋で売っているお菓子が、糖尿病になるぐらい甘いか、食った瞬間ゲロしそうにマズイかの二種類の味しか存在しないのとおんなじで、彼らの試合も結果として、まったく相手にされなかったか、きちんとハメたかの二つしかない。

オールオアナッシングである。

ヤリチン思想には難を示す僕だけれども、彼らの勝負に対するスピリッツはいつも感服する。

男として生まれたからには、どうせ負けるなら僅差で涙を飲むのではなく109対0で「悔しいです」と男泣きするという信条。

そういった面では非常に憧れる。

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でもこれは同じ土俵での試合が基本だからこそ頷ける武士道であって、違う土俵となるとそうはいかない。まったく別モノのジャンルだというのに戦わなくてはいけない場合。

茶道部の生徒がなぜか甲子園を目指し、そして敗退してしまった時に同じ気持ちでいられるであろうか。いられるわけがない。

昨日まで茶こしを手にしていたのになぜかグローブである。負けるはずだ。涙も枯れるだろう。

でも時として人にはそんな試合に挑戦しなくてはいけないこともある。

たとえ土俵が違うんだと分かっていても。絶対に勝てないって最初から知っていたとしても。

そしてそんな名勝負だからこそ発せられた敗者の言葉というのがある。人生勝ち負けだとしたら、こんなセリフを吐いて負けていきたい。

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映画の都ハリウッド。

古今東西、銀幕で華やかにデビューすることを夢見て男子はお尻で笛が吹けるように、女子はおっぱいで拍手が出来るように努力をしなくてはいけない街。

そのハリウッドでトップを走り続ける男優ラッセル・ク☆ウは、ハリウッドのヤリチンとして名高い。名声ここにありきという振る舞いらしい。

共演した女優を片っぱしからベッドインするヤリチンぶりだ。

比較すること自体はばかられるのだけれどハリウッド俳優の彼もまた、上述したヤリチン特有の気質をふんだんに持ち合わせた人物で、つまりは、ぜってー無理でしょっていう逸材に対してガチで勝負しようとする。

でもそこはハリウッド。市井の人には醸し出せないワンランク以上もハイクラスな名試合を残している。

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カムアウトするしないの以前に、公然の秘密という名のもとに3億人ぐらいがすでに知っていたジョディ・フォ☆ターのレズビアンネタというのがある。噂とか都市伝説とかいうレベルをすっ飛ばして、みんなが知っている暗黙の了解ってやつだ。ハリウッド界隈では、ひよっこエキストラでもご存知な周知の事実である。

こんな非の打ちどころのない鉄のカーテン状態であるオアシスを目指し、共演女優を喰うことで名高いラッセル・ク☆ウは、ヤリチン界のトップセールスマンとして、その事実を知っている上で無茶を承知にジョディにアタックし、そして散った。

讃嘆を捧げられるとすれば、彼のような挑戦者に対して捧げられるのだろう。

しかしただ負けたばかりでは、生き馬の目を抜く銀幕世界ではサバイブしていけない。

俺はスポっとハメるのが商売なんだぜと言ったか、スポットライトを浴びるのが商売なんだぜと言ったかどうかは定かでないにしろ、股間にはさわれなかったとしても沽券にはかかわるのだ。

だから彼は果敢にも試合に挑んだ者として、ある言葉を後日友人に残した。

「彼女はプレイするリーグが違う」

トップ オブ ヤリチンだからこそ放てるこの負けセリフ。109対0で負けるよりも重みのある言葉。悔しさなんてどこ吹く風。

行ったこともないハリウッドがグッと近づいた気がした。

僕も何かに負けたとき「プレイするリーグが違った」と言葉を残して退場したい。

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2008年01月07日

Ancient Herbs & Mordern Medicines : January 2008

PSYBABA.NET reccomends 5 potions in this month are

1.Soulja - ここにいるよ feat.青山テルマ (UNIVERSAL)
2.Rashaan Ahmad & Kero One - Here We Go (P-VINE)
3.Underworld - Rez (V2)
4.Space Cat & Oforia - Fly (AVATAR)
5.マルコシアス・バンプ - バラが好き (VICTOR)

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2008年01月01日

自分の感受性くらい

一年の計に茨木のり子の詩を抜粋。出典:「自分の感受性くらい」


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

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