2008年05月30日

遊牧民の世界

先月、渋谷の「たばこと塩の博物館」でギャラリーを開催した叔父が、サイン入りの図録を送ってくれた。

総頁126あまりのそれには、決して日本ではお目にかかれないだろう、世界的にも稀有なビンテージのキリムが余すことなく掲載されている。叔父が云うには、彼らの生活に深く密着したキリムは、決してドルや円には変えられない、いわば彼ら自身を投影した貴重なものであり、つまりは他人にはやすやすと譲らないらしい。彼らが砂漠に建てるテントで何十日間も一緒に生活し、塩の入ったバター茶を飲み、水パイポを喫い、羊の肉を食べ、赦しを得て、ようやく手に入るのだ。いわば友情の証である。遊牧民が語り継いできた織物には砂漠の匂いが染み付いていてシルクロードの汗が染み渡っている。

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2008年05月28日

お買い物

毎年訪れている新島で、今年は初日に雨が降り、テントの中での生活を余儀なくされた。

狭いテントでも心は錦というか、しっかり酔っ払ってしまい、鉄鍋をひっくり返して、とうとう8年間使用し続けたテントにポッカリと穴を空けてしまう漫画みたいな出来事も起きた。

これからが野外の季節だというのに、この打撃は痛い。

そこで、来週の週末に攻める予定のイベントを機会に、給料少ないのに心機一転して、新しいテントを購入。スリム化を目指しているので、僅か3キロ程度のコールマンのファッドX3にしようと思ったんだけれど、ビクトリアの兄ちゃん曰く、通気性が悪く、日本の気候には不向きらしい。

しかも、2人以上では厳しいとか。ならば、ここはひとつ清水の舞台からダイビングする気分でスノーピークのテントをチョイス。

アメニティドーム3万4800円だ。重さは8.9Kg。大人2人子供3人のスペースだから、テントで子供連れたり、子供作れたりする広さである。そして日本が誇るアウトドアメーカー。痒いところに手が届くという感じで、いろいろと細かいアイデアが豊富。そんなわけで今年はコイツで野外を攻めますよ!

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2008年05月27日

新橋「大露路」

新橋烏森にある海千山千の酒場で、この「大露路」を抑えないのはモグリと囁かれても仕方ないだろう。つまりは新橋の酒場を訪れるとしたら、必ずは暖簾をくぐっておきたい店だ。うっかりすると見落としてしまうかもしれないが、看板は今宵もけなげにこうやって夜道を照らしている。

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8人掛けテーブルが2つ、6人掛けテーブルが2つ、そしてカウンター(立ち飲み2人分ぐらい)という狭い店だ。もちろん見ず知らずの酒場人と相席覚悟である。

生ビールが450円、瓶ビール大が550円、焼酎300円、各種酎ハイが300円と、ドリンクはいたって普通だ。それだけだったら、新橋の何処にでもある。この酒場が群を抜いているのは、なんと言ってもツマミである。ツマミはなんと全てが300円均一。

餃子、まぐろさし、しめ鯖、ウインナ炒め、ほっけ塩焼、ハムフライ・・・と、ここには書ききれないほどのツマミの品々。とにかくぜーんぶ300円だ。

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300えーーん。

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これも300えーーん。

ここに掲載の写真は、その豊富なツマミのほんの一部である。その一部のうちの、名物ハムフライの分厚さで、幕を閉じたい。とんでもない分厚さだ。そして何度も言うが、これが300円である。

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「大露路」
都港区新橋3-10-6
16:00~23:30
土日祝

生ビール --\450
瓶ビール大 --\550
焼酎 --\300
各種酎ハイ --\300

ツマミはすべて --\300 

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2008年05月26日

新橋「ぼんそわ」

オヤジどものワンダーランド、といえば、言わずもがな新橋である。宵の時刻も21時を過ぎれば、そこらあたりで歓哉が沸き立つ。背広姿の酔っ払い達が多いと何だか安心するなぁと思うようになったら、いよいよ貴方も一人前の新橋的酔っ払いだ。

で、そんな新橋的酔っ払いのハートをつかんでやまない最高の立ち呑み屋が、烏森口徒歩5分のところにあるので、ご紹介したい。

「ぼんそわ」である。

10人も入れば満員御礼になるこの店は、若いマスター(というよりは、店主という言葉がなぜかしっくりくる)が切り盛りしている。コの字型のカウンターを囲むようなスタイルで呑む感じだ。常連さんが多いけれど、一見でも大丈夫である。

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オーダーはすべてキャッシュオン。手前にある銀の皿に2千円も入れれば、十分にお釣りがくるだろう。

ワインは赤と白(350円)、日本酒は澤乃井(300円)があり、焼酎はホッピーが350円、酎ハイやサワーは300円。

焼酎の量は、え、こんなのアリ?っていうくらい焼酎の量。しかも嬉しいことに、これがシャッリシャリのまさにシャーベット状態。

これぞ新橋な夜である。3杯呑めば相当に酔っ払うのだ。

ツマミはけっこう充実していて、どれも旨く丁寧な出来栄えである。

「もつカレー煮込み」、「煮込みハンバーグ」、「ハムカツ」、「まぐろヅケ」あたりが名物だ。どれも300円程度の廉価なので、お財布にも優しい。

個人的には、ここの古漬けがお勧め。胡瓜や茄子の古漬けが細かく刻んであって、生姜も細かく刻んであるツマミだ。しっかりと漬かってあって、ワインにも焼酎にもぴったり。150円という安さもいい。

何気に静かな音で90年代のオルタナが流れちゃったりする夜もあって、随所にマスターのこだわりが感じられる店だ。新橋千ベロ(千円でベロベロ)の夜を今宵も。

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立ち飲み「ぼんそわ」
港区新橋4-15-5
17:30~23:30
土日祝休

生ビール --\400
酒 --\300
ホッピー --\350
酎ハイ/サワー --\300
ワイン(赤白) --\350

もつカレー煮込み --\300
カレー卵 --\100
ハムかつ --\200
マグロぶつ --\400
ガーリックトースト --\200
煮込みハンバーグ --\250
古漬け --\150

その他日替わりのツマミが20種ほど。

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2008年05月22日

今日から都入り

鮭が季節になると育った河に戻ってくるように、一年ほど一時的に実家に(出)戻っていた友人が東京にカムバックした。

かつての住まいは2つ隣の駅だったのが、今回は1つ隣の駅だ。まさにご近所さんである。東京生活が面白くなってきた。

その友人とはミレニアムのバリ島のパーティで偶然会ったのがきっかけだ。ウブドと呼ばれる田園の村で、ふらふらと夜気持ちよく散歩していたときに出会ったのだ。それから日本に帰っても縁が続いて、なんだかんだで8年も時が経過した。

もう友人はパーティ業界を引退したけれど、数年前にリリースされた某球家のコンピアルバムは、じつはその友人の貢献なしでは成立しなかったアルバムだったりする。ジャンルを飛び越えて、音楽の豊富な知識をもちえている貴重な仲間だ。多趣味であり、サブカルに異様に詳しい。

そして、いま、我々がハマっているのは酒場巡りである。それも大衆酒場。さあ、初夏の誘いに乗って、夜の市長を名乗りでようじゃないか。

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2008年05月21日

カメラ覚書

神経が擽られるような、ざわつく写真を撮り続けて、我々を魅了してやまない森山大道の写真展が開催中。

レトロスペクティブと称されたイベントは、1965年~2005年の写真を惜しみなく公開だ。

眠れない夜を過ごしている不眠症の貴方、もっと眠れなくなる写真が此処にあります。

■会 期:2008年5月13日(火)→6月29日(日)
■休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
■会 場:2・3階展示室
■料 金:一般 1,100(880)円/学生 900(720)円/中高生・65歳以上 700(560)円
※( )は20名以上の団体料金
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料

詳細

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2008年05月19日

ポストGooleなのか

検索エンジンの世界で、Googleキラーが現れたと噂が流れ、一世を風靡したのは記憶にも新しい。その名もPowerset。

たしか2008年が正式なリリースだったんじゃなかったかなと思い出し、ググってみた(どこか矛盾している、この探し方)。

やっぱりそうで、ちらほらと低温火傷のようにくすぶり、うりゃっとIT世界を炙っている。

人工知能的な検索というのは衝撃的で、いよいよここまでやってきたのかとも思う。

昔ハマった漫画に「魔界都市ハンター」っていう、少年チャンピオンで掲載していたのがあって、その最初のほうに、人間が作った神というスーパーコンピューターが登場した。

シックスセンスな能力者である博士が、そのマシンを使って、神様の存在を見つけるってシーンがあった。コンピューターはたしか「神はどこにも存在しなくて、同時にどこにでも存在する」なんて答えを導き出し、火を吹いた(う、記憶があいまい)。

果たして人工知能は何をどう導き出すのだろうか。

虚無からではなく有理な情報から回答を導き出すので、彼らの回答は、いわゆるメタにメタなメタすぎる検索結果の集積だ。

でもね、きっとそうだろうけれど、もし、科学が進んで、よく言われるようにコンピューターが自我を持ち出したら、どうなるだろうか。マトリックスとかターミネーターの闘いは、ないだろう。

人間を不要とする彼らは、同時に自身の存在意義に懐疑的になり、自身の手で自らを消失させるのではないだろうか。

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2008年05月18日

色々な恩恵

福利厚生を調べてみると、巨大な会社だけあって、やたらと充実していることが判明した。

全国どこでも映画が学生料金程度で観られたりすることを始めとして、居酒屋での割り引きチケットやら温泉宿の超格安プラン。どうしてなのか会社近くの本屋で10%オフだとか、なんだかわりと便利だ。

特に月に必ず1回は訪れる日帰り温泉が300円引きで毎回入れるのは素敵。小額とはいえ、こういうのを積もると後々大きくなる。

それ以外にもここでは書けないお得がたくさん。業務はてんてこまいで日々の闘いを要求されているのだけれども、徐々に慣れてきたら、思い切り使ってみたい。

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2008年05月14日

私鉄沿線ぶら呑み

残業が20時過ぎて、帰宅が21時近くになるだろうというところに、私用携帯電話宛に近所に住む友人から1通のメールが送られてきた。徒歩20秒の場所に住む友人が駅前の焼きとん屋に寄っているというのだ。

ご近所同士だからこそ気さくに待ち合わせできるというのが特権。水曜という、週の天王山にも関わらず、僕も2杯程度だけならと暖簾をくぐった。毎日、会議体だけでも3つ4つ割り当てられて、それでいて社長がアノ○さんなものだから、つまりまあ、呑んでなくちゃやってられないのだ。だって社長直々の指令が直接やってくるんだから・・・。まあ、その話はいいか。

パーティ仲間である友人は、7月くらいを目処に彼女と同棲生活を始めるらしい。それに伴い引越しを検討していて、他の土地に住むかもしれないとか。

普段はみっちりとツルむわけではないけれど、世知辛い都会生活、なんとなく友人がそばに住んでいるだけで安心していたものだ。それだけにちょっと寂しくもなったりした。もし許されるのであれば「私鉄沿線各駅停車コミューン計画」を密かに練っているので、これからもご贔屓願いたい。

そういえば、NYのソーホーも最初の一歩はそんなところから始まったのだ。

「何ができるか」「何をするべきか」「何をしたいか」、それらの線引きを明確に引くことによって、解決までの手順が浮き彫りになってくる。原理原則だからこそ疎かにできない部分である。

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2008年05月13日

野郎のツマミ

男のつまみというと、手っ取り早くて、安くて、適当でありながらも旨くて酒に合うっていうことになるだろうか。こだわりのレシピなんてものは存在しない、ざっけな食べ物で、極端な表現を借りてしまえば、最大限に手抜きした手料理だ。

独身生活のお供のつまみは、同時にアウトドアでも、およそ比類ないほど活躍を見せてくれる。そんな男同士だから許される、ガードの低いレシピを今日は紹介。

火力すら使わない。僕は先日キャンプインした新島で、初日に大雨にぶち当たり、わずかに足が伸ばせる程度のテントでランタンを灯しつつ、野郎2人で、こんな料理をを盃片手につまんでいた。

緊急避難的なおっさん料理だ。しかも酒用の。

それを野郎のレシピと名付ける以外にどう呼ぶのだろう。

▼材料
--さばの缶詰(水煮)
--塩コショウ
--マヨネーズ

▼レシピ
1.さばの水煮の封をあける
2.缶詰内の水を切れるだけ切る(切ったほうが絶対に旨い)
3.塩コショウをお好みでふりかけ、マヨネーズを適量入れる
4.箸でかき回す

たったこれだけ。

おそらくは3分くらいで料理が完成するだろう。

しかし、侮るなかれ。まるでさばの水煮が、コンビーフのように生まれ変わること間違いなし。

食べ物にイチャモンつけることに関してはミシェラン並みの男が言うのだから保証する。マヨネーズの酸味と塩コショウの味つけ、そこにたっぷりとしたさばが混ざり合わさる。

日本酒・焼酎・ビール、とにかく酒が進むのだ。ぜひ、一度。

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2008年05月12日

暴走中

仕事(毎日の労働)とはベクトルが違う方向で、なんだか自分のなかでアイデアが浮かんできた。仕事にできたら面白そうな内容だ。そういうアイデアを寝かせつつ、仕事とは別に進められたらいいなと思う。まずはホニャララから押さえてしまう。そっから先は5人ぐらいで始めたい。と、やけに抽象過ぎる文章だな。

仕方ない。自分でまとめられていないモノを誰かに伝えることなんてできないのだから。1人でするよりも5人でするほうが、話が早いって例もある。それは度胸とか勇気とかメンタルな面ではなく、実際的で物理的にだ。要するに<数で勝負>ってのだ。これからはマクロとミクロ、両極端で<数>が勝負になってくる、と思う。

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2008年05月10日

酔っ払いの戯言

親父どものワンダーランド、新橋で酒杯を酌み交わしてきた。

会社帰りにってやつだ。クソッタレなろくでもない仕事なんてのは、夕暮れまでのオママゴト。息がしたければ、漆黒の闇が街を包む前に飛び出さないと駄目だ。

島に同行した相棒から写真が焼きあがったって連絡あったので、花の金曜日に繁華街にダイブした。大露路で300円のツマミを食べて、ぼんそわで立ちんぼみたいに350円の白ワインを口にした。

相棒が持ってきた写真は最高だ。島の生活が最高だったから当然だろう。

例の、あの鳥肌がぶわっと一斉に上を向く感覚、根っこの部分から呼び起こされる感動、すべてがそこにあった。

僕には、どれも上手く言葉に出来ない。写真に収めるのも難しい。

つまり、いつまでも圧倒的に隔絶した何かがそこに横たわっているのだ。表現という手法を用いて、再現することが何時しか出来るのだろうか。本当に泣きそうな感動を得たときに、いつも思ってしまう。

要するに、何十年前かにブルース・リーが放った言葉そのものだ。

「Don't think!! Feel!(考えるな、感じるんだ)」。さて、その先には?

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2008年05月08日

テントも進化する

2000年に購入したテントが、今回の旅でついにボロっとなった。

モブログに何度か写真がちらりと映っているアレだ。もともとドンキで購入した4500円の、3人スペースを確保できるかどうかの超キリキリなテントだったので、数年前から撥水しなくなって、雨が浸透するようになってきたのだ。

シンプルな構造で軽量ではあったけれど、いよいよ買い替えの時期で、今回、酔っ払って熱い鉄なべをジュッとやってしまい穴を空け、確定的になった。

*
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いまでこそ愛用しているテントも、10年前は、移動に関しては考慮外で、重さよりも広さを重視していた。

つまりは重くてもスペースによる快適さを選んでいたのだ。なんせこのテントだって、荷物置き場用で活用していた時期があったぐらいなのだから。で、寝食スペースとしての持ち運んでいたテントはコールマン製の6人タイプで10キロ程度あった。ずいぶんと体力があったものだ。

でも最近では、軽量化されたテントで小スペースが無難であると考えるようになり─運ぶのに便利であり、かつ設置しやすく撤退しやすい─、購入予定のテントも3キロ程度で収められるタイプを検討している。

コールマンのバックパッカー用テント、そう、ファッドX3がそれだ。

耐風性抜群の3ポール構造で、ヨーロッパ仕込みのコールマンバックパッカーテントという謳い文句。なかなかそそる。夏前にもう一本ぐらいはキャンプに行きたいので、買ってしまおうか。

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2008年05月07日

Ancient Herbs & Mordern Medicines : May 2008

PSYBABA.NET reccomends 5 potions in this month are

1.Begin - 島人ぬ宝 (IMPERIAL)
2.彩風 - 童神 (IMPERIAL)
3.石嶺聡子 - 花 (EMI)
4.夏川りみ - 涙そうそう (VICTOR)
5.朝崎郁恵 - おぼくり~ええうみ (UNIVERSAL)

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2008年05月01日

リセット中

ただいまの時間、このサイトの管理者はリセットをしに島を巡っています。

公開が許される限り、数日間は携帯からのモブログによるエントリとなりますので、島での生活を写真を添えて、ぽちぽちと更新していきます。

モブログサイトについては、右側にある画像をクリック若しくは下記リンクからジャンプしてください。

それでは、ごきげんよう。

モブログ(PSY-MOB)

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