親父どものワンダーランド、新橋で酒杯を酌み交わしてきた。
会社帰りにってやつだ。クソッタレなろくでもない仕事なんてのは、夕暮れまでのオママゴト。息がしたければ、漆黒の闇が街を包む前に飛び出さないと駄目だ。
島に同行した相棒から写真が焼きあがったって連絡あったので、花の金曜日に繁華街にダイブした。大露路で300円のツマミを食べて、ぼんそわで立ちんぼみたいに350円の白ワインを口にした。
相棒が持ってきた写真は最高だ。島の生活が最高だったから当然だろう。
例の、あの鳥肌がぶわっと一斉に上を向く感覚、根っこの部分から呼び起こされる感動、すべてがそこにあった。
僕には、どれも上手く言葉に出来ない。写真に収めるのも難しい。
つまり、いつまでも圧倒的に隔絶した何かがそこに横たわっているのだ。表現という手法を用いて、再現することが何時しか出来るのだろうか。本当に泣きそうな感動を得たときに、いつも思ってしまう。
要するに、何十年前かにブルース・リーが放った言葉そのものだ。
「Don't think!! Feel!(考えるな、感じるんだ)」。さて、その先には?