2010年04月19日

第三回爆音映画祭

イギリスのマンチェスターで結成され、イアンカーティスの自殺によって4年の幕を閉じた伝説のバンド「ジョイ・ディヴィジョン」、その彼のたった23年の衝撃的な波乱の生涯を描いた「コントロール」。まだジャパニメーションという言葉が浸透していない80年代後半に世界デビューした鬼才・大友克洋のアニメーション「AKIRA」。ジェヴェッタ・スティールの甘い歌声が鳴り響く映画といえば、「バグダッド・カフェ」。そう、モーテルで起こる些細な出来事の積み重ねが珠玉の作品だ。

どれもこれも譲れないし、ある晩突然と鑑賞したくなる映画であることは間違いない。

そんな作品の数々が、なんと最高品質の音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い、ボリュームも限界まで上げ大音響の中で鑑賞できる映画フェスがあるという。その名も「爆音映画祭」。ほとんど音楽パーティのような有様だ。

今回は第三回で、吉祥寺バウスシアターで2010年5月28日~6月12日の期間で開催である。

http://www.bakuon-bb.net/2010/index.php

チケットは当日1300円で、お得な3500円の3回券もある。魅惑なプログラムばかりなので、映画上映日には整理券の配布がある。上述の3作品は、ほんの一部だ。これが詳細

働いてみる身としてはタイトな時間割だけれど、何度観ても飽き足らない作品が並んでいるから、どうにかして足伸ばしちゃおうかしら。大音量の映画館というのは、想像がたやすそうでありつつも、どんなことが起こるのやら未知数だ。こういう独自の色を出す映画企画っていいね。

個人的には、わりと話題を振りまいている「サイタマノラッパー」は押さえたいところ。

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2010年04月13日

エビ野郎とヴィカスが叫んだ

先週末の土曜日は地球温暖化が遠のいているような寒い日々が続く4月とは違い、初夏を思わせるような晴天で、それは何となく季節がようやく移ろいだと風が教えてくれた一日でもあって、つまるところ、「嗚呼、あれから一年が経ったのか」と認識した日でもあった。

昨年のこの日はお見舞いをしていて、僕はきちんと思い出話に(そう、今思い起こせば、それは最後であったわけだけれども)花を咲かせていたのだ。

この日、何度か訪ねた道のりと同じように渋谷からバスに乗って、世田谷の某バス停で降り、墓前へと向かった。

深々と頭を下げて、お線香に火を灯した。そこで自分のどんな状況を報告したのか、不思議と思い出せない。何となしに「こっちはこっちで元気にやってるよ」とそんな事を懐かしむように話しかけた気がする。そして、また来るよと。

夕暮れには新宿ピカデリーで「第9地区」という南アフリカのSF映画を鑑賞した。

若干30歳の無名監督ニール・ブロムカンプが手がけた本作は、出演者も全員が無名。主人公のシャールト・コプリーに至っては、監督の友人だけど主人公役がいないから抜擢されたというくらい。

映画はネタバレになるので、触りだけ書くとすると、ヨハネスブルグの上空に突如現れた宇宙船。そこに詰められていたのは、なんと難民の宇宙人だった・・・。

そこはかとなく漂うB級センス。従来のSF映画に登場する宇宙人とは異なる人類のお荷物な宇宙人。難民キャンプへと直行する宇宙人。

南アフリカといえばアパルトヘイトなわけだけれど、その黒歴史をあえて踏襲した苦いユーモアのセンスに脱帽した。それを人間でもないエイリアン(異星人)に当て込む脚本はこれまで誰が思いついただろう。

他にもアフリカでは有名な国際詐欺のネタがこっそりと使われていたりして、なかなか社会的なネタを投入している侮れない作品だ。少々スプラッタな画面もあるけれど、見ごたえがあるので観て欲しい。

この作品とはまた別に、「月に囚われた男」というイギリスのSF映画が恵比寿ガーデンプレイスで上映している。この映画館は佳作を流すので有名なだけに期待が高まる。

イギリスのSFという触れ込みだけでとりあえず観てみたいのは僕だけだろうか。

行く人いないかな。

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2010年04月08日

二日酔い展

代々木公園のご機嫌な日曜日の芝生的な飲み会や、知人邸のドラム缶BBQで何度かお会いしている銅版画家の美沙が─そういえばiPhoneで初Bumpしたのも彼女だった─「二日酔い展」を開催するということで、PSYBABA.NETでも告知を。

なかなか楽しそうな予感がするので、ぜひぜひ。

「二日酔い展」
期日:4/6(火)〜4/18(日)
場所:経堂 さばの湯
(やたらと知合いが増えるお湯カフェ)
http://sabanoyu.oyucafe.net/
世田谷区経堂2-6-6 plumbox V 1階
経堂駅北口ロータリー左手前のドトールを左にづづいと進み、サンクスを過ぎて一本目の道路を右手に。10mほど進めば、ソコ!

二日酔いのイラストの展示(コピー?)に加え、二日酔いポストカード、シール、すごろくなんかを発売予定(コタツですごろく対戦できます)。また来て頂いた方全員、二日酔い占いも引けます(二日酔いの本プレゼントあり)

また期間中、酒にまつわるイベントが沢山!

4/11(日)
経堂ビアガーデン&アイリッシュミュージックライブ
時間:19時開演、20時スタート
料金:チャージ1000円+キャッシュオン
あのアイリッシュバンドO'jizoを聴きながらビールを飲みましょう!

4/18(日)
本格落語 経堂落語「雑把亭」
春風亭吉好/笑福亭羽光/古今亭今輔
時間:19時開演(18時開場)
木戸銭:2000円
全て酒にまつわる話が聞けます。本格落語を聴きながらお酒を飲みましょう!

どちらのイベントも、終了後、ゆるい親睦会飲み会です。ご自由にゆるりと飲めますので、そちらからでも是非!
どちらも予約は
sabanoyu@gmail.com まで

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2010年04月07日

東京生活

最近ひょんなことから東京にやってきた西日本各地の方々とお話する機会に恵まれた。彼らは旅行者であったり、一度は地方に戻るものの再上京したり、あるいは仕事の関係で定住したりと取り巻く事情は様々で、東京との係わり合いにも個々に濃淡があり、いずれにせよ地方からやってきた、それも西日本からの上京というのが唯一の共通点である。

そんな彼らが口を揃えて東京に対して評価するのが、「東京にあるエンターテイメントの質と量は圧倒的である」というのである。

それもやってるのは全部が東京限定のものばかりというのだ。

要するに映画一つでも、なんだかんだで東京でしかやっていない作品だし、美術館の企画や展覧会でも東京でしか開催しない。写真展も然り。そしてミュージカルなども。

僕は隙さえあれば東京脱出を願っているので、しかもアマゾンとインターネットがあればどうにかなるんじゃない?という浅はかな考えの持ち主なので、そんなに東京って違うのか・・、と少々驚いてしまった。

鼻につくような言い方をしてしまうと、東京に生まれ育つと、なかなかそういう差異に気がつけないのである。アンテナに鈍感になってしまうのだ。

彼ら曰く、アマゾンとインターネットだけでは、いまの段階では悲しいことにカルチャーの補完作業は、地方に限ると足りないようである。なるほど、言われてみると北九州に住んでいた頃は確かに映画館には数えるほどしか行かなかったかもしれない。

まあ、東京限定の公演というのは、いささか誇張が過ぎるかもしれないかれど、必ずしも間違ってはいないようで、作品公開までの地方との時差もあるだろうし、まずは東京からという営利上の問題も含まれているのだろうと思う。

そして残念ながら、このような状況は東京を離れて初めて知ったりするのだ。

そう思うと、東京という土地が持つ特典性というのは、エンターテイメントの機会が圧倒的に他に比べて多いということになる。

六本木でクラブ(お姉ちゃんがお酒作ってくれるところじゃないよ。踊るところ)の梯子はやってなんぼだけど、じつはレアだったりするのである。

だから、ナイトクラビングまでを含め、あるいはジャズの流れるバーなんかも指折りに数えて、24時間でエンターテイメントが溢れているのであれば、その利点をエンジョイしない手はないというものである。

多分、情報過多には鈍痛状態なんだけれど、まだしばらくは東京に(もしくは日本に)いる予定なので、少しエンタテイメントに触れる機会をこれまで以上に増やしてみようと思う。もっと映画観たり美術館巡ったり。

だってそれこそが東京ライフなのだから。

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