2007年06月11日

梅酒の季節

物心がついた時分から6月の初旬といえば、お神輿のお祭りと梅とらっきょうの季節ということになる。新宿の四谷の場合、お神輿は6月の第一週にやるので、街中は祭囃子の音色とハッピに包まれる。

小さい頃から四六時中お祭り騒ぎが大好きな人間としては、これ以上に楽しいことはない。

そして浮かれた気分と同時に、6月初旬といえば梅とらっきょうが出回る時期でもあるので、梅干や梅酒やらっきょうを漬ける我が家は大忙しになる。梅干に代表される漬物は手間が掛かる分、市販品とは雲泥の差で美味しいものが作れるのだ。

我が家に限らず自家製のそれらを一度でも口にしたら僕は取りあえず市販のものは食べられない。不味いし、気持ちが悪くなる。でもこういうのはだんだんと感覚的に察してきたことなのだが、全ては幼少の頃の味覚が鍵を握ると思うので、<何を小さいときに食べたのか>が大きな要因になるのではないかと思う。つまり、小さい頃から市販製品を口にして育った子は、それが自身の基本的味覚として身体が覚えるんじゃないかな。

さて、実家を離れて生活すると、作ってみたいと夢見てもなかなか手を出せないのが梅干とらっきょうで─というのも、梅干とかラッキョウを黴らせると災いが訪れるという古い迷信があって、僕は頑なにそれを信じていて、躊躇しているのだ─もっぱら家族や親戚や親戚の隣近所の方々に依存するようになる。僕の田舎の山梨では、一家で10キロぐらい毎年それぞれが梅を漬けているので、親戚でもないじつに色々な方々から「ウチの梅(あるいはラッキョウ)は美味しいよ」という理由で戴けるという、なんだか凄まじい土地でもあるので、漬物に困ることはまずない。

今でも僕の冷蔵庫にはたくさんの作り手による梅干が格納されている。

なので、今年もまた漬物に関しては名人の腕に譲るとして、我が家では去年から始めた梅酒を今年も挑戦した。

去年はブランデーで漬けた梅酒を作った。一年も経つと琥珀色に染まってきて、まろやかな味わいに仕上がり、遊びに来る友人達からもなかなか好評である。今年は普通のホワイトリカーで漬けようか迷ったが、3軒先の酒屋で35度の泡盛が売っていたので、これを使うことにした(35度以下のアルコールは保存に難が生じる)。ただ、今回は青梅ではなく、やや赤みのある南高梅を使った。青梅に比べると酸味が少ないのが、この品種だが、果たして吉と出るか凶と出るか・・・。

ところで、色々な文献やWebサイトで説明している梅酒の作り方をみても、おおよそが梅1キロに対して氷砂糖500グラム程度としているのに、氷砂糖の説明書にだけは梅1キロに対して氷砂糖1キロって書いてある。絶対にこれは消費量を増やそうという氷砂糖メーカーの陰謀に違いない。

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投稿者 ko : 2007年06月11日 19:19 | トラックバック(0)
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