初代ファミコン以降にハードを購入したことがなく、最後に自身でクリアした家庭用ゲームはドラクエⅢ、野球ゲームはファミスタ'88までしか知らないという「ゲームを語る資格はまるでゼロ」な僕が、いまだに愛して止まないゲームがある。セガサターンのソフトで96年に発売された「ナイツ」というゲームで、夢の中の世界を主人公ナイツがアンビエントな音に乗って悪夢の支配を止めるために旅に出かける物語だ。
夢の世界というだけに、ゲームの世界観は、サイケデリックな色合いのディズニー映画のような背景で、主人公が空を飛ぶという、かなりの自己陶酔に没入できるゲームだ。
大崎の高級マンションに住んでいる博多出身のホステスが持っていて、96年ごろはパーティに行く前とかパーティがない夜とかは入り浸って「ナイツ」で遊んでいた。面クリとか全然気にしなくていいし、ゲーム内でナイツが飛ぶのが単純に気持ちよいのでハマった。
このゲーム自体、サイケ好きの人に好まれる要素が盛りだくさんで、そしてトランス系と相性がぴったしだったから、家ノリで遊ぶにはもってこいだったのだ。
現在は、残念なことにセガサターン以降、ソフトとして登場する予定がないらしい。
じつに惜しいところである。復活してくれたら、PSP3だろうがなんだろうが買うっていうのに。
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ゲームというと、最近のゲームの傾向として、勝負を必要としていないゲームが人気あるように感じる。DSとかでもゲームというか、方言遊びのハウツー系や料理レシピが一般的に馴染んでいるのを見ていると、20年以上も前に比べて、ゲームに対する浸透率も大したもんだなぁと思うのである。