日曜は〝クラブツーリスト〟主催の「イチゴ狩りツアー」に参加した。am07:00 に新宿都庁下を出発して伊豆まで行くというもの。以下がそのスケジュールである。
am07:50 新宿発。
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am08:45 海老名サービスエリア休憩。
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am09:30 アサヒビール工場見学&出来立てビール試飲。
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am11:15 ワサビ工場見学。買い物。
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pm12:50 御殿場アウトレット買い物(3時間)。
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pm16:20 イチゴ狩り。
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pm18:00 魚河岸。買い物。
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pm19:30 海老名サービスエリア休憩。
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pm21:30 新宿駅西口着。
これが、なんと参加費:3,980円。安すぎ。プラス温泉でも附いていればもう完璧だ。
バスツアーといえばオバサン連中の聖地(サンクチュアリ)かなと思っていたが、意外にも若い連中が多い。ツアーのスケジュールのせいだろうか、御殿場のアウトレットが一番楽しみ♪というグループが目立っていた。
我々といえば、前日の代々木公園のパーティでだいぶ呑んだくれて、はしゃぎにはしゃぎまくり、早く寝なくてはいけなかったのに時計を見てみたら、既に1時を回っているという毎度の始末だったので、超寝不足。僕はかろうじて記憶はあるのだけど、テキーラを爆飲して完璧に記憶が欠落してしまったあっこちんは「なんで、こんなに傷だらけなんだろう~」と顔や手にある擦り傷を見つめながら不思議がっていた。どうやら派手に転んだことや霰も無い姿をお披露目したのは忘却の彼方のようである。
なので、買ったおにぎりを食べて、シンリ君には会えるかねとか囁きながらまどろみの中へと旅をする。
シンリ君は3年前の岐阜のVQ(ビジョンクエスト)で出遭った名古屋から来た女のコと引き合うように付き合うこととなり、少し遠距離恋愛を続けていて、たまたま募集をしていたアウトレットに履歴書を送ったら、受かってしまい、今は東京を離れて御殿場に住んでいるのだ。
それから時は過ぎ、めでたく結婚もされ、さらには第一子も産まれ、あれやこれやとすっかりお父さん。結局東京から離れてメールやBBS上でしか連絡をしていないので、期待している。前回ゴアギルのパーティの時に帰りに寄ったけれど結局お休みということで会えなかったのだ。
そんなことを話しつつ、瞼が重たくなる。
遠くのほうでツアーコンダクターさんの説明らしきものが聞こえる。
おやすみなさい。
zzz。
朝の東名高速はガラ空きで、出発したと思ったらもう海老名である。海老名サービスエリアといえば〝メロンパン〟があまりにも有名で、その美味しさのゆえにわざわざここに立ち寄って、買っていくファンもいるほど。店内で焼いているので、外はカリカリ、その中身はふんわりとしたメロンパンはたしかに旨い。僕らも東名に乗ってパーティに行ってた時とか(ソルスとかね)、よくここで降りて食べたものである。でも、今日はパスする。腹ペコにしておかないと、、、だから。なので、ちょっとトイレとリフレッシュを兼ねて深呼吸。幾分寒いけれど、気持ちの良い晴天で、空気が透き通っている。良い一日になりそうだ。
さぁ、バスはどんどん進んで、アサヒビール工場に到着。東京から一番近いという神奈川工場。この日は休日ということで、残念ながら工場はお休み。そのかわり運転していない機械の説明をモニターで映している。フムフムと話半分で聞きつつ、最新の施設を眺める。1分間に30本とかビール缶を仕上げる工程には目を見張るものがあった。オートマチックどころの騒ぎじゃない。だって、5人ぐらいしか生身の人間は働いていないと言うのだもの。
簡単に説明すると、ビールの最初の段階である麦汁(ばくじゅう)生成から梱包してトラックに積む直前まですべて機械が賄っている。それくらいヒューマンレスなんだ。工場見学に参加しながら、SF映画で観るような フィリップ・k・ディック の世界を考えてしまった。人間vs機械。人工知能が開発されたら絶対やられちゃうって、俺ら。
話をビールに戻すと、平日の稼働日であったら前述した麦汁(ばくじゅう)の試飲もできるとか。機械もガッシガッシ動いて働いているので、そっちのほうがお勧めである。
アサヒビール神奈川工場
─HP─
ビールの歴史とアサヒビールの素晴らしさに感銘を受けた我々を待っていたのは、ギンギンに冷えた生ビールである。待ってました、これを。ビール工場で生ビール。どれだけ拡大解釈したて胸を張って〝産地直送〟と言っていいのだ。いや、直送どころじゃないね。〝もぎたてビール〟。
驚いたことに2杯めからは黒ビール、ハーフ&ハーフも呑めて、おつまみもアリ。ビールの呑めないお子様にはジュースも用意されている。もちろんすべて無料。
そして外はピーカン日和。ウフフ。
ビールサーバーのお姉さんはさすがに注ぐのが上手だ、緊密な泡をきっちりとグラスの縁ギリギリまでに盛る。芸術的な仕上がりに思わず拍手。ビールという飲み物は不思議で、注ぎ方ひとつで美味しかったり不味かったりなのだ。一気に一杯目を飲み干し、黒ビールを飲む。濃厚な味わいと苦みがいい。
続いては、わさび工場。ここは大して見どころが無かった。これといってわさびの生産過程が見学できるわけでもなく、ちょっとしたお土産や、おにぎりとか蕎麦といった軽食が食べれる施設のようである。
スケジュール的に意外とここで時間を取るので、ぱっとしないわさびを試食をして、丸テーブルでぼんやりと過ごす。ここで昼食を食べて、次のアウトレットの3時間をフルに使おうというグループも居るようだ。僕らも〝混み〟を予想してさんざん迷ったけれど、結局ここじゃ食べたくないな的ムードが漂っているので、アウトレット内で食べることにした。だって美味しくなさそうなんだもん。
それはそれとして天気は無償の幸せを与えてくれるので、日当たりが良くて気持ちいいなぁとか、この焼き鳥塩足りないねぇ、なんて呟いていると、後ろから聞き覚えのある声で「コウちゃん?」って聞こえる。
ぐるっと振り向くとなんとそこには赤ちゃんを抱えたシンリ君が立っている。超ビックリ。何という偶然、何という巡り合わせなのだろうか。僕らは一斉に嬌声をあげる。
「おぉぉー、何やってんだよー、こんなところで??」。
お互い様だ。僕らはすっかりシンリ君は日曜日なのだから店に出ていると思っていたし、シンリ君はシンリ君なりに、まさか僕らが御殿場にいるなんて思っていなかった筈なのだ。驚いて当たり前である。
僕らは事の経緯を説明し、実はスケジュールでもアウトレットとわさび工場は入れ替えだった点も言った。そう、本当はアウトレットが先でその後にわさび工場に行く予定だったのだ。しかも、イチゴ狩りツアーは先々週分に申し込みを考えていた。その時はもう満杯だったから時期をずらしたわけだけど・・・。。まさに偶然としか思えない。シンリ君もなんとなく寄ってみたとかだもの。言葉じゃ説明できない不思議なことが在るんだね。
時間も中途半端なので、もう一度、御殿場のアウトレットでシンリ一家に遭うこととする。生後7ヶ月のリクちゃんはとってもキュート。
御殿場のアウトレットではGAPでTシャツを購入。2枚で2,400円。
ガイドさん曰く、アウトレットは大概が木曜日に品入れするので、金曜日か土曜日の朝までが狙い目だそうだ。日曜なるとさすがに品薄状態らしい。そうかもね。ぱっと流して見る感じだったもの。僕らもシンリ君と遭えたので、どうも買い物よりはそっちに意識が集中している。
トラックコレクターとして名高い彼は、御殿場に移っても、厳選のアルバムをオンラインで購入しているらしい。試しに最近のお勧めを聞いてみると、鋭い回答が返ってきた。現場での注目アーティストやレーベルとほぼ一致している。さすがだ。まだまだ現役じゃん。握手をしてお別れをする。今年はパーティに復活予定とか。楽しみにしてまっせ。
いよいよ本日のメインイベント〝イチゴ狩り〟。
持ち時間は20分。げっ、そんだけしかないの、時間?って思ったら、ガイドさんが「きっと、皆さまの中には、たった20分しかないって思われる方がいらっしゃられるでしょうが、きっと食べ終わった後は20分もあれば、充分って感じる筈ですよー」とのこと。そんなもんかな。とりあえずハウスの入り口の農園のおばちゃんにコンデンスミルクの入った容器を渡される。よしっ、レッツ・イチゴ狩りー。
結構な量のイチゴがたわわに実を結んでいる。真っ赤なイチゴがいっぱいだ。ミルクをつけなくても甘い。ヘタをむしってどんどんと頬張る。うーん、幸せ。前にたくさん人がいるのに、獲れきれないくらい豊作であるのが嬉しい。
そんなことで、むしゃむしゃ食べ続ける。イチゴでお腹がいっぱいになったのなんて初めて。結局甘いのばかり食べたようでミルクは全然必要なかった。ある人曰く、イチゴ狩りのイチゴなんて酸っぱくて食べれたもんじゃないよぉ、だったけれど、そんな事ない。もちろん時期や場所にも寄るだろうけど、今回の伊豆長岡イチゴ狩りツアーに関していえば、これはもう大満足のレベルである。小ぶり、大ぶり、両方のイチゴがジューシィーで潤沢な甘さたっぷりなのだ。2パック1300円でさっき売ってたので、ヘタだけで計算したところ、2000円くらい食ったかな。
もう幸せたっぷりであとは帰るのみ。バスの中ではまたまた爆睡だ。
最後の見どころである魚河岸で〝さんまの丸干し〟を購入。3月ぐらいまでしか出回らない、さんまの丸干しは独特の海の香りとミネラルたっぷりの、焼酎にぴったしの肴。もちろん食事で食べても最高だ。お茶漬けにも合う。サンマの苦みと天日干しの旨みがたっぷりで、日本に生まれて良かったぁーって思える一品である。9尾ほどで700円なので迷わず購入。オホホ、家で食べよう。