メジャーになりつつあるタイ料理の中でも、まだこれだけはちょっと食べれないなと、多くの方が手を出さないとしたら、それはカオニャオマァムアンかもしれない。
タイ語でカオニャオは餅米で、マァムアンはマンゴーのこと。
餅米がけマンゴという、日本じゃちょっと馴染みが薄いフルーツと米の組み合わせは、マンゴーが出回る季節になると、屋台を賑わせるご飯ともデザートとも言えない、なんとも不思議な食べ物だ。
コブシ程度のココナッツミルクと砂糖で蒸した餅米に、艶々なよく熟した橙色のスライスしたマンゴーが載せられていて、更にその上にココナッツ片とココナッツミルクがたっぷりと載せられている。
まっ、日本にもおはぎがあるわけだし、旅先にいるわけだから、これもまたひとつの経験だし、食べてみるかという心意気のもと、ぱくりと備え付けのスプーンで餅米とマンゴーをしゃくってみたら、きっと病み付きになること請け合い。
これが意外と相性がいい。
絶妙な甘味のココナッツとマンゴーの組み合わせは、それはそれで抜群だけれども、モッチリとした餅米が加わることによってよりアクセントが効いて、後を引くのだ。独特の甘みと酸っぱさが爽やかで、いくらでも食べられる。
完熟した熱帯の夜のおやつである。南国のスナックである。
ナイトマーケットで、30B(30バーツ程度=100円ぐらい)。タイで見かけたら、是非。