2005年07月14日

曙橋「ラ・ヴィ・ドゥース」

フランス語で『甘い生活』という意味するこの「ラ・ヴィ・ドゥース」、2001年4月に開店をしてから、実は密かにケーキ通の間では熱い視線を注がれている店のひとつである。

繁華街から離れている曙橋にあるにも関わらす連日ケーキを買っていく人の列は絶えることもなく賑わいをみせ、朝の仕込み時間から店内からは甘いバターとクリームのとろとろした芳醇な香りが漂っていて、なんだか昔に読んだ童話の一場面の光景のようにも感じる暖かい雰囲気の店だ。

ここのパテェシエ堀江氏は、「葉山フランス茶屋」、「銀座和光ケーキショップルショワ」で経験を積み、やがて渡欧、ルクセンブルグ、フランス、ベルギー で腕を磨き、そして「ラ・ヴィ・ドゥース」をオープンした。フランスのあまりにも有名なシャルル・プルースト」のグランプリや、数多くの受賞をとっている。水曜日だけ限定で日本橋高島屋にも出店の人気振りである。

さて、ここのお勧めのケーキをひとつだけ挙げてくださいと詰められると一番悩んでしまうところだ。どのケーキも本当に遜色なく完璧だからだ。

季節のフルーツをふんだんに取り入れたタルト、甘酸っぱいイチゴが載ったサクサク感の溢れるフレジェ、チョコレートタルトの王様バッカス─このチョコレートとオレンジの組み合わせとさっくりしたサブレが、嗚呼─、甘酸っぱいジャムと木苺のムースのデリス、そして新作の数々、焼き菓子の数々。まさにキリがない。
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5-6月に新作として登場していた「いちじくのタルト」は、もう完璧だった。しつこくない甘さのタルトにたっぷりと乗ったいちじくの野生味深い甘酸っぱさ。ほんの少しのリキュールには、このパテェシエの残酷さすら感じ取れる。この美味しさは差別的だ。珈琲よりはアールグレイの紅茶が似合う作品。

うっかりしていると夕刻には売り切れてしまうフレジェも申し分ない。苺が頂点に納まっているそれは、ちいさな遊園地のようであり見ていて飽きない。黄色の眩しいスポンジと生クリーム、類型的といえばそれまでの組み合わせをここまで仕上げるのはまさに堀江マジックだ。これも必ず立ち寄ったら試して欲しい一品である。

禁煙だが、店内で珈琲を頼んだりとケーキを食べることもできる。大きなガラス越しに眺める靖国通りはどこか外国のようでもある。
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ラ・ヴィ・ドゥース
東京都新宿区愛住町23-14 ベルックス新宿ビル1F
10:00~20:00(日曜、祝日~19:00)
月曜定休
バッカス--\399
フレジェ--\320
バナナタルト--\420
キャラメルプリン--\294
ダックワーズのショコラ--\140

HP

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投稿者 ko : 2005年07月14日 19:32 | トラックバック(0)
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