東京23区の温泉は、黒褐色の塩分を含んだ泉質でこと有名で、その中でもこの蒲田温泉の黒湯はピカイチだという評判だ。
たしかに他には類を見ない非凡な色で、限りなく闇に近い黒である。
生醤油に珈琲を混ぜたりしたらこんな色合いにでもなるのだろうかという具合。
蒲田周辺の温泉の多くは冷鉱泉と呼ばれる非火山性の温泉であるという。
その古代の化石や泥田やアレやソレが内外年月を掛けてブレンドされ味付けされて、やがて黒色のヌルヌルとした温泉になったそうだ。
さて、蒲田温泉と名はあるが、実際の施設としては銭湯なので料金は都の条例に指定された料金(05年7月現在、大人400円)である。
それだけに湯船自体も決して大きいとはいえないし、混み合うこともある。でも施設としては正式なサウナがあり、かつ流れる湯は温泉なので、気軽に通うにはまずまずのレベルである。
肝心の黒湯は、下町気質を反映してか、低温風呂でも摂氏42度ある。高温風呂にしては45度だ。
熱めの風呂が苦手な人だったら下手したら5分ぐらいが限界か。個人的な経験からすると、浸かった後の発汗作用が抜きん出たレベルなので長湯をうっかりするととんでもなく湯あたりする気がした(実際にそんな内容の但し書きが貼られている)。
効能は神経痛、筋肉痛、五十肩、冷え性、疲労回復、健康増進、きりきず、やけどなど。お湯がぬるぬるしている。肌の古い角質をとり、スベスベにする美容効果が評判。
2階には宴会場もあるので、昭和レトロな雰囲気のカラオケ(騒々しいと感じるか、これもありかなと感じるかは個人次第だが)もいいかもしれない。温泉釜飯も置いてある。
「蒲田温泉」
東京都大田区蒲田本町2-23-2(蒲田駅から15分ほど)
10:00~24:00
大人400円 手ぶらセット700円
年中無休
─詳細─