・楳図かずお 完全復刻版「森の兄妹」「底のない町」
「森の兄妹」「底のない町」
今年50周年を迎える氏の記念すべきデビュー作品の2作。描いたのは14歳のときだという。
小学館クリエイティブからの完全復刻で、マンガマニアでも、オリジナルはなかなか見つけられなかったという貴重本。
それがamazonで3780円。
これは絶対お買い得。
楳図かずおといえば『ぐわし!』というぐらいギャグマンガの金字塔「まことちゃん」を描いた作者ではあるが、それと同時に「へび女」とか「恐怖」とかのホラー作品、それに「神の左手悪魔の右手」とかの(ホラーじゃないけど・・・。なんだろ、これは)作品と幅広く良質の漫画を描きつづけているパワーのある漫画家だ。
ちなみに「へび女」「恐怖」シリーズでトラウマを植え付けられた諸氏も多いだろう。
僕はまさにそのタイプで、小学生低学年のころ、夕方になったあたりから、漫画の世界と現実が区別がつかないといったら大袈裟だけど、とにかく本当に怖くてガタガタ震えたりしていた。読まなきゃいいのに、読まずにはいられない、そんな吸引力を持ち合わせている作品だった。
で、いまの作風や作品の傾向が14歳にして完成していた事実が伺えるブツがコレ。
楳図ファンではなくても手元に置いといて損はない。
ところで、氏はしょっちゅう吉祥寺の丸井の前の信号(←いせやに続くあたり)をウロついている。僕が9年程前、『ぐわし!』って言ったらちゃんと『ぐわし!』と返してくれた。