2005年11月15日

新宿「但馬屋珈琲店」

新宿駅東口の狭いガード下をくぐると、まるでタイムスリップしたかのような、旧時代の遺跡ともとれるサングラス屋やペットショップが路地の坂道に所狭しと肩を寄せ合い、古い記憶のように留まっているエリアがある。

思い出横丁、通称〝ションベン横丁〟である。

高層ビル街にひっそりと佇むその姿は、松の根本に生える苔のようであり、時代にしがみつく光景はなかなかの見モノだ。

焼き鳥やモツの煮込み、ウナギの蒲焼の煙が漂うこの思い出横丁の入り口で、位相が異なるかのごとく静謐な趣きで長らく営業しているのが「但馬珈琲店」。

古い洋館かとも思える店内は、白塗りの壁と板張りの床で統一されていて、カウンターでは黙々と店員がネルを使って珈琲を淹れている。

店の入り口に足を踏み入れただけで、きっとその芳醇な焙煎豆の香りが鼻腔をくすぐるだろう。
20051115a

新宿では珍しく、店内では携帯電話禁止となっており、客席は2階もあるので意外とスペースがある。

20051115b
珈琲は一杯620円から。

この値段が高いのか安いのかはその人次第。

店内に静かに流れるジャズに耳を傾けて、粗挽きの豆の香りを愉しみ、ゆったりと新宿の喧騒を離れてカップを傾けるのに相応しい。ひとりか、気心の知れた友人と。
20051115c

但馬屋珈琲店
東京都新宿区西新宿1-2-6
10:00~23:00

深炒焙煎オリジナルブレンド --\620

blank_space
投稿者 ko : 2005年11月15日 19:19 | トラックバック(0)
コメント
blank_space
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?






blank_space
Trackback
blank_space
Powered by
blank_space