2005年11月25日

ビフォア・サンライズ

ビフォア・サンライズ【1995年 アメリカ】

監督:
リチャード・リンクレイター(Richard Linklater)

キャスト:
ジェシー --イーサン・ホーク(Ethan Hawke)
セリーヌ --ジュリー・デルピー(Julie Delpy)


第45回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作品、若手一押し監督のリチャード・リンクレイターが作るラブロマンス。

ヨーロッパを旅行中のジェシーは、明日の朝9時の便でアメリカに帰る予定。
列車の中で言い争いをするドイツ人の熟年夫婦を避けて、席を移動するフランスに帰る途中のセリーヌ。

偶然に向かい側に座ったこの2人は目が合い、なんとなく会話を始める。

旅行者同士の互いの話をするうちに、まるで旧知の仲のように意気投合する2人は列車の中で離れ離れになるのは惜しいと感じ、ジェシーは思い切って、セリーヌともっと話したいと告白する。

彼の提案で、明日の朝までウィーンの街を歩くことにする。。。

会話中心の映画で、これは本当に台本があるの?と思うぐらい自然なドキドキする言葉が続く。

本当に出会ったばかりの ─でも、まだお互いに惹かれているんだけれど付き合うまでに到ってない─ デートのようだ。

ウィーンの街並みを歩くシーンが多く、時折、非常に良いアクセントで名脇役達が登場する。

占い師、街外れの詩人・・・。彼らの登場で、より一層2人が引き立てられる。

出会い始めた男女だけにキャストを絞ったリンクレイターはさすが。

ジェシーが明日の便で帰国するのが分かっていて、しかも出会ってすぐなのに徐々に彼に惹かれるセリーヌの姿と、セリーヌにまさに一目ぼれしてまるで初デートをする少年のようなジェシー(イーサン・ホークは、実にこういう演技が上手い)を見ていると、まるで本当に自分が恋をしたかのように思ってしまう。

ウィーンにあるレコード屋の狭い視聴室で、視聴しつつ、お互いをものすごく意識してチラッと何回も見てしまうあたりが最高。

恋人達の予感。

でもなんといっても、この映画の切なさは、偶然に出会った男女が明日の朝までの限られた時間までしか居られないというところにあるのだろう。その出会いが決して勢いだけではなく、何かしらの運命的な出会いの始まりであり、でも明日までと知っている。そんな刹那的な恋だ。

そして、物語は、9年後の「ビフォア・サンセット」に続く。

ちなみにこの映画、同監督の「ウェイキングライフ」のとあるシーンと見事にパラレル的にリンクしている。
もし「ビフォア・サンライズ」と「ビフォア・サンセット」の両作品が好きな方は同じくリンクレイター監督が手がけたこちらも観るべし。

イーサンホークとジュリー・デルピーが、まるで「ビフォア・サンライズ」後のような会話と設定で出演している。

ドキドキ度★★★★★

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投稿者 ko : 2005年11月25日 19:19 | トラックバック(0)
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