2006年01月06日

バリ島の正月

前にも何処かで書いたけれども、00年1月1日~1月3日まで、僕の記憶は丸々ブラックアウトしてしまっていて、いまだに思い出すことが出来ない状態である。

でもまぁ、それは半分以上は自業自得が招いた結果だから、しょうがないんだけれども、いささかの不気味さは、やはり、残る。

その数日前の12月30日に、バリ島のスミニャック近くの道路で、バイク事故を起こして30メートルぐらい吹っ飛び、緊急で病院に運ばれ、医者に入院を勧められるも、一番強力な痛み止めやら抗生物質やらを貰って何とか断った。

というのも、翌日の12月31日にバリ島のとある場所でカウントダウンのオープンエアのパーティが待っていたからである。

僕はそのためにバリ島に来たようなものだったのだ。

ますますと病院のベッドの上でカウントダウンなんてできやしない。

足なんて怪我でボロボロだったから、もちろん踊れやしないんだけれど、何処で大晦日を過ごすかというのが一番の重要なポイントなのである。

そういうわけで、無理やり友達と2人で、大晦日の午後一番にパーティ会場まで行った。

本当はエントランスが数百ドル掛かるそのパーティは、オーガナイズが適当で、会場を開ける前に現地に行けばなんとかなるらしいという噂は当たっていたようで、僕らはとりあえず金も払わずに芝生の上でゴロゴロとした。

その後、なんとなく覚えているのは、23時59分ぐらいからのカウントダウンぐらい、というわけだ。

午後の大半の記憶も何処かに飛んでしまった。パーティが始まった瞬間の記憶もおぼろげだし、その後数時間の記憶もセピア色の写真のように現実感を見失っている。

僕は1日に1個しか飲んじゃいけないような強力な痛み止めを数錠呑んだ上に、アルコールを大量に摂取して、しかも・・・・、まあそれはいいか。とにかくまるでジョニーデップの店で倒れたリバーフェニックスのような状態だった。

明け方、泡を吹いてぶっ倒れているのを発見された僕は、なんとか会場内にあるテラスのcafeに行って、コーヒーを飲んだようだ。

〝飲んだようだ〟というのは可笑しな表現だけれども、このあたりになるとイマイチ自信がない。そう言われれば確かにそうかもしれないなぁとしか言えない。

その時に、ジロちゃんという日本の友達に会ったような気もするし、会ったというのは僕の想像のような気もする。これもどうなのかは分からない。

まあ、これには後日談があって、帰国後の代々木公園のパーティで、そういえば、バリ島でジロちゃんに会ったような気がするんだけれども、ちょっとよく憶えてないんだよねと言ったら、ジロちゃんも「あぁ、やっぱしあの時会ったのって、koちゃんだったのかぁ、俺も完璧にFucked upしてたからさぁ。会ったのって本当なのかいままで不安だったんだよ」と笑っていた。

ジロちゃんはシルバーアクセサリーを作る職人で、僕よりも5つぐらいの年上の完全なヒッピーだ。パーティの時は必ずFucked upしているジロちゃんもきっと記憶が曖昧だったのだろう。

さて、1月1日の午前10時ごろ、帰りのタクシーの中でガタガタと震える僕は、ロスメンに着くと同時に医者を呼んで貰った。すぐさま駆けつけた女医さんは、脊髄へ直接、睡眠薬と弛緩剤を打った。

そして数日間、暖かい肥沃な泥沼のような眠りにコンコンと就いたのである。

2日めぐらいに何かを喋ったりしたらしいが、もはや記憶の領域から遠い出来事となる。

僕は何度かぶっ倒れているので、わりとその辺のことには実体験から詳しいつもりなんだけれども、さすがにこの時ばかりはキツかった。

97年のサウスアンジュナのフルムーンパーティの後に2日間昏睡したのといい勝負だった。

blank_space
投稿者 ko : 2006年01月06日 19:19 | トラックバック(0)
コメント

私も、バリ島でお正月迎えたことあるよ~。懐かしいなぁ。もう、かなり前だけど…
私は、ちょー観光客状態だったのでヌサドゥアに宿泊していたので、ホテルのカウントダウンパーティーに参加したよ。海辺のほうでは花火がバンバン上がったりと、なかなか楽しかった('∀'*)

Posted by: K子 at 2006年01月07日 01:58

ヌサドゥア静かな場所だよね。
けっこうバリのカウントダウンのパーティも派手で、楽しいよね。あのワクワク感が痺れるんだよぁ。

今日みたいな南極のような寒い一日は思わずバリに行きたくなってしまう。

Posted by: ko at 2006年01月10日 09:40
blank_space
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?






blank_space
Trackback
blank_space
Powered by
blank_space