2006年02月24日

Aphorism [谷川俊太郎]

木がそこに立っていることができるのは
木が木であってしかも
何であるかよくわからないためだ

木を木と呼べないと
私は木すら書けない
木を木と呼んでしまうと
私は木しか書けない

でも木は
いつも木という言葉以上のものだ
或る朝私がほんとうに木に触れたことは
永遠の謎なのだ


谷川俊太郎『木』(詩人)

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投稿者 ko : 2006年02月24日 19:19 | トラックバック(0)
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