変態の小太り役を演じさせたら右に出る者がいない、と評判のフィリップ・シーモア・ホフマンがアカデミー賞を受賞。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、「マグノリア」で悶々とするデブを演じたのが個人的には非常に印象的で、僕にとって、いつまでも記憶に残るタイプの役者である(といっても、「マグノリア」は大好きな映画なので、どのキャラクターも好きなわけだが)。
そのあとに僕が彼をスクリーンで見つけたのは、エドワード・ノートン主演でスパイク・リーが監督をした「25時」だった。
ノートンを目当てで映画館に足を運んだのだけれど、やはり彼は小太りの悶々とするデブを見事に体現していたし、静かなキャラなのだけど目が離せない、そんなプチ変態を演じていた。
「プライベート・ライアン」に出ていたバリー・ペッパーが、女の子のケツばっかりを追いかける役柄で登場していたのも笑った。
今回アカデミー賞を受賞した「カポーティ」は、トルーマン・カポーティの人生を描いた物語だ。「ティファニーで朝食を」で有名なカポーティだが、残念ながら読んだことがないので、作家のバックグラウンドが分からない。
複雑な人物だったということだから、きっとフィリップ・シーモア・ホフマンが演じるにはピッタリなのではないか。
こういう役者はこれからも目が離せない。
変態といえば、渋谷のシネマライズで「変態村」という映画が上映される。
といっても乱痴気騒ぎを起こすエロくてドタバタとした痛快エロエロ映画ではなく、シリアスにホラーな〝血〟と〝歪んだ愛〟が描かれた映画らしい。
題名だけで観てしまいそうな、そんな映画でもある。
でもさ、誰かに「ねえ、あのさ、最近どんな映画みた?」って聞かれて「うーーん、変態村」って答えるにはちょっと気が引けるよね。「え?変態村って・・・」と。
ちなみに渋谷のシネマライズでは06年3月18日からカート・コバーンに捧ぐ映画「ラストデイズ」がいよいよ公開。
どんな内容で描かれていようとこれは観なくては。
観たら文句を言うだろうし、しかも季節的にもカート・コバーンが死んだ時期に近づくので、きっとやるせないだろうけれど。