浅草の浅草寺の裏手には、もつ焼き通りや花やしき、かつては六区と呼ばれた下町が賑わいをみせている。
その花やしき近くにあるのが、この「浅草観音温泉」。
創業は昭和32年というだけあって、建物自体が昭和の風情をたっぷりと残していて、まるで寅さんが現れても不思議じゃないような松竹映画の雰囲気である。
板張りの脱衣所に続く廊下は板一枚の敷居があり、そこで初めて男女が区別されるというシンプルな内容。
ちなみに男子の脱衣所は裏通りから丸見え。抜け道にと通る地元の諸氏から見られる確率は大きい。
「地下3000尺からの天然温泉、湧出量1日8000石」というのがここのキャッチコピー。露天風呂はなく、内風呂だけの温泉だ。
泉質は重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉)で、無色透明。
神経痛、冷え性に効果があるというだけあって、その保温性は抜群。
地元に密着した古き良き銭湯といった風情。
ゆったりと足を伸ばして浸かっていれば、誰かの下駄の音が聞こえてくるだろう。
浅草観音温泉
台東区浅草2-7-26
06:30~18:00
大人 --\700
小人 --\300
貸しタオル --\50(預け賃100円。返却時に返金)
石鹸(小) --\40