2006年08月24日

Time waits for no one

みんなは「時をかける少女」のアニメ化と聞いてどう思うだろうか。

正直なところ「うわ、寒い」とかって思うのかもしれない。どんなアニメなのか想像も出来ないけれど、大林監督が指揮を取り、原田知世が演じた例の同名映画をどうしても思いだしてしまい、難色を示すのが大半だろう。

僕もそうだった。2006年夏公開!という広告を見た瞬間、その全域に漂うヲタ臭に戸惑い、今年一番のダメ映画という意味で話題をさらすんじゃないの?とかって思った。

その映画を先日に観にいった。平日にも関わらず、全回全てが立ち見だった。客層は普通。別にヲタヲタしている輩も目立ってなかった。

ネットや映画好きの口コミでどんどんと広がった「時かけ」。

僕も口コミで勧められて観にいったタイプだ。

僕の友人は「もしつまんなかったら、後から言ってよ。俺がお金払ってやるよ」とまで豪語した。その絶対の自信は観に行くまで分かんなかった。

主人公の高校生がこれまでもというぐらいに爽やかに疾走する夏の物語。SF的に過去と未来を行き来する主人公。7月13日のよく晴れた夏休み前の1日の出来事。

観てすぐに友人が豪語した意味が分かった。

夏っていいなってそう思える。気がつくと主人公達の感情に自分がシンクロしているのに気がつく。見事な演出だ。真琴という17歳のヒロイン。観ているうちに、一緒に笑い一緒に迷い、一緒に嬉しくなったりした。

そして、涙なしに迎えられないフィナーレ。切ない。映画の宣伝が「胸キュン」だけど、本当に胸がキュンとして驚いた。

テアトル新宿の19時からの上映は、エンドロールが終わるまで誰も立ち上がらなかった。立ち上がれなかったのかもしれない。映画の世界に完全に引きずり込まれて、そして泣いた。そんな会場の雰囲気。

誰もが余韻に浸っている感じ。みんな号泣していたんだね。初めて見る光景だ。後から映画サイトのレビューを読んだら、ほぼみんなエンドロールが終わるまで固まっていたらしい。なるほどと思った。

決して悲しいわけじゃないんだけれどこの映画、切ないのよね。アニメ観てこういう感覚になれたの久々だ。昔のジブリ映画を彷彿させる。

まだ上映している映画館があるので、ぜひ。夏のうちに観てほしいと心から思う。

観ないと後悔するよって文句は嫌いなんだけれど・・・まあ観ておいたほうがいい。

アニメだから、ちょっとやめとくというわりにはジブリを観る人は(←僕のことです)、まずこれを観ろといいたい。

夏だ、青春なのだ。

何年か後にテレビ放映されたときにブレイクして観るんじゃ遅すぎる。

僕に出来るのは良作の映画をこうやってブログを通じて次の人に伝えることだ。連日立ち見が続く映画。それぐらい人気があるというのを知ってほしい。

それにしてもジブリはもうダメなのかもしれない。だって、この監督を追い出して、あの迷作「ハウル」を作ったのだから。細田監督はジブリの内紛に巻き込まれて「ハウル」の監督を降ろされたというじゃないか。もし続投してたらと思うと勿体無い。

そして、いま上映されているゲド戦記は便所に1800円を捨てるのと等しい。おすぎは『ゴミみたい』と言った。たまには本当のことを言うもんだと思った。

興行成績1位が必ずしも名作とは限らないぜ。

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投稿者 ko : 2006年08月24日 19:19 | トラックバック(0)
コメント

もう一度、観に行きませんか?

Posted by: かりん at 2006年08月31日 15:03

ぜひぜひ。

Posted by: ko at 2006年08月31日 15:20
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