2006年10月13日

決戦は金曜日

今日は13日の金曜日。

13日の金曜日に、イエス・キリストがゴルゴダの丘で処刑されたから不吉であると倣わしめられているのは、意外と俗説のようで、実際には数多くの由来に関する諸説がある。

※ちなみにゴルゴダの丘というのはディーク東郷が主人公である「ゴルゴ13」のネタ元だ。それぐらい東郷という男は不吉な存在ということかもしれない。

さて、この日を不吉としているのはキリスト教圏が強い影響を受けていると思われがちであるが、実は〝13日の金曜日〟を縁起がよくないとしているのは、英語圏の国・ドイツ・フランスなどと限定されていて、イタリアやスペイン語圏ではそれぞれ別の日が敬遠される傾向がある。

イタリアでは〝17日の金曜日〟がそうであり、スペイン語圏では〝13日の火曜日〟がそれにあたる。

数字の不吉性と曜日の不吉性がそれぞれ独立して存在していたのが混じりあって一つになり、〝13日の金曜日〟となったらしい。

日本では語呂合わせから4が〝死〟に、9が〝苦〟を連想するとして敬遠されるのに対し、キリスト教圏で〝13〟という数字が不吉というのは、キリストの最後の晩餐に13人の人がいたから、13が不吉な数字とされたというのが、「ゴルゴダの丘」説の対抗馬のようである。

一方、金曜日が不吉な曜日とするのが案外と出自が不明瞭のようだ。

神話上で、魔女と悪魔が悪事を働いていたのが毎週金曜日だったというけれど、これはどうだか。

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そして、この縁起的慣わしのロジックを見事に利用して完成されたのが、ご存知「13日の金曜日」シリーズ。

ホラー映画の代表作であり、1980年第1作以降、シリーズで11作目まで存在する。ホッケーマスクを装着して殺人を繰り返すジェイソンの姿は本編を観たことがない人でも知っているだろう。

同じくホラー映画(スプラッタ映画)の金字塔「エルム街の悪夢」のフレディと対決した、「フレディVSジェイソン」といった作品もあり、オリジナルの世界観を超越して活躍している。

なお、13日の金曜日は、不吉だ、縁起がよくないなどと言われつつも、太陽暦(グレゴリオ暦)では、1年の間に必ず1日以上がその日にあたって、じつは13日が金曜日になる確率は一番高い。

秋の夜空が広がる10月13日、今宵、こんな話を何処かの酒場でするのもよいかもしれない。

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投稿者 ko : 2006年10月13日 19:19 | トラックバック(0)
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