駄菓子屋で20円の棒アイスを食べ、10円の駄菓子を主食としている僕らにとっては、いまで言えば2千円のアイスを食べるぐらいのノリがあって、それは到底かなうものではなかった。
100円玉を握り締めて駄菓子屋に向かい、「おばちゃん、これ頂戴」と言って、このアイスを買う子供は皆無で、たとえそんな奴が周りに居たとしても、そいつは少々変わった奴だっただろうと思う。ようするに駄菓子屋だろうと、一線を画した存在だったのだ。
つまりは大人と一緒じゃないと食べられないアイスであった。
そしていま思い起こしてみると、このアイス、何度か食べたことがあるんだけど、不思議と味の方については記憶がない。その煌めいた宝石っぷりだけを不思議と覚えている。
恐らくは、当時としては斬新的だっただろう、黒で統一された箱はいまでも通用するデザインだ。
ワクワクしつつ蓋を開けてみると、そこには大雪原のように曇りのない白一面のアイスに浮かぶ、赤とか緑の宝石に模したコリコリした氷。
とにもかくにも、夢のようなアイスである。
時代の変遷とともに、いつのまにか消えてしまった「宝石箱」。
もう食べられないのかなと、半ば諦めていたら、これがなんと、いまだったら雪印のアイスを購入すると抽選で当たるらしい。ただし、非売品だ。復刻販売の予定はなし。
常日頃からクジ運ゼロという人生を送っているので、僕には当たりそうな気配がありません。
だれか食わせてください。
─詳細─
なつかしいぃぃ~
覚えているよ。CM見て子供ながらにすごいあこがれたものだよ。
って言っても、私も味についてはさっぱり覚えていない。どんなんだったっけ?
俺も覚えてないんだよねぇ。
バニラ味だった気がしてならないんだけど。
味は忘れているのに、その商品を覚えているっていうのは、よほど心に残ってるってことなのかな。
ほんと、高嶺のアイスだったよねー、これ。
大人ないまだからこそ食べたいw