2006年11月08日

四谷「洋食エリーゼ」

JR四ッ谷駅から新宿方面に徒歩5分程のところにしんみち通りと呼ばれる300m近くの歓楽街がある。

昼間はひっそりとしていて大通りの喧燥とはかけ離れた感じで、それはまるで誰も居ない放課後の理科室みたいな雰囲気でもあるんだけれど、夕闇が押し迫るにつれて肩を並べてキシキシとひしめき合っているお店にネオンが燈る。

その通りの入り口に「洋食 エリーゼ」がある。

かつては(僕が中学生の頃は)、キッチンエリーゼと呼ばれていた。

いつの頃だったか、キッチンから洋食に変わっていた。けれど変わったのは名前だけであって、味の方はどことなく頑固さすら漂うくらい変わっていない。

カウンターに小さなテーブルがあるだけの店なのに、19時前くらいから行列があったりする。

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こちらはカキフライ定食(1000円)。

秋から初春にかけてしか出されないカキフライ定食は、この時期の人気商品。

かりっと揚げられた小ぶりのカキフライの眩しい衣に、ソースを染み込ませて、タルタルソースをつける。

ため息が出るほどに美味。すぐにご飯をかっこんで、またソースをつけて・・・と洋食らしく食べるのが流儀というもの。

時々、定食屋さんで出されるカキフライには匂いが苦手な場合もあるけれど、そんなことはまるで感じない。それぐらい美味しい。

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メンチカツ定食(850円)。

エリーゼのメンチカツは非常に危険だ。なぜなら中毒性があるから。こげ茶色に焼きあがったメンチに閉じ込められた肉汁たっぷりの具。したたるその肉汁にオリジナルソースを絡めて、すぐさまにご飯をほうばる。さっくりとしたミンチの風味が口の中に広がる。定食屋の王様の味である。

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オムライス(780円)。

ここのオムライスは、まあ昔ながらのオムライスというもので、チキンライスを卵で包み、その上にケチャップが掛けられている。

チキンライスはしっかりと味が染みていて、ベチャべちゃしてない。

オムライスのライスの部分がべちゃっとしているのは致命的だし、味が卵に負けることなく勝つこともなくバランスを取る─それはまるでサーカス広場の綱渡りのようだ─店はそう滅多に無い。

でもこの店は、陳腐な言葉だけど、両者のハーモニーが競い合うように奏でられてる。
チキンライスだけでも出せると、いつも思う。卵2個分使っているので、なるほどと頷くほどのふんわり感。

ウナギの寝床のような長細い店で、客の回転も早いから、食べたらすぐに出ることになるだろうけど、それでも是非。

洋食 エリーゼ
新宿区四谷1-4-2 峯村ビル1F
月~金11:00~15:00/17:00~21:00
土11:00~15:00
日曜、祝日、定休

オムライス --\780
カニコロッケカレー --\880
カツカレー --\800
ハンバーグ定食 --\880
メンチカツ定食 --\850
ミックスフライ定食(エビフライ、キスフライ、カニクリームコロッケ)--\880
ビーフトマト定食 --\880
カキフライ定食(冬限定) --\1000
メンカキ定食(冬限定) --\950

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投稿者 ko : 2006年11月08日 19:19 | トラックバック(0)
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