ロン・リディム(Little Tempo : カッティングエッジ 1999)
サイレント・ポエツ脱退後の土生剛と白水生路が中心となり、HAKASE(元フィッシュマンズ)や春野高広(サイレント・ポエツ)らが加わり、多彩なメンバーを固めつつあるLittle Tempo。
結成から13年経つ、ゆる~くてなごめるダブのバンドだ。
スティール・パンが奏でる爽やかな音は、まるでさざ波のように耳の奥底までザブ~ンザブ~ンと届き、身体中の全細胞を弛緩させ、気持ちよくしてくれる。
もし貴方がまだ彼らの音を聴いたことがなく、Little Tempoのナンバーを初めて耳にする機会に恵まれたら、きっと「日本にこんなバンドがあったんだ」としきりに感心するだろう。
1999年発売の「ロン・リディム」はリトテンのエッセンスが詰め込まれた最高のアルバム。入門編として聴くにはこの一枚だ。
彼らが放つボサノバ、ラテン、そしてユルユルのレゲエサウンドは、究極のアーリー・サマーチューンである。
夏の訪れを予感した、心地よい風の吹きぬける初夏の午後に。