2006年11月22日

薬物としてのマヨネーズ

SMAPの香取慎吾を契機に全国的に認知されたマヨラーは、いわゆるマヨネーズ好きが高じて何にでもマヨネーズを掛けて食べる人のことを指して、こんな食べ物にもマヨネーズをかけちゃうの?と不思議がられる位置で食生活を営んでいる。

たとえば香取慎吾は、小さい頃、お腹が空くと雑草にマヨネーズをかけて食べていたという。まさにマヨラーの鏡のような漢(ヲトコ)である。

さて、彼らみたいにマヨネーズ界の総合格闘技に君臨する者は別にして、一般ピープルが〝どこのラインまでならマヨネーズはOKか?〟という命題は、千差万別・十人十色で、オッパイはいいけれど、パンティーはダメよという、夜のお店の「ないようにみえるけど、じつはしっかりあるボーダーライン」に相通ずるといってもおかしくはない。

たとえば粉モノの食べ物ひとつあげても、関西風のお好み焼きにはマヨネーズをかけても、広島焼きにはかけたくない、もんじゃ焼きにいたっては、マヨネーズなんてかけたらブッ殺すというのが、僕の線引きだ。こういう線引きはいたるところに引かれていて、思い巡らしてみると面白い。

個人的に、この人ってマヨラーだなぁって思うラインは、〝白いご飯にマヨネーズ〟あたりが有資格者だと考えている。

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そのマヨラーについて、わりと深い部分まで洞察している山本隆という学者がいる。

「脳と味覚」という著書もあって、美味しいとなんで食べ過ぎちゃうの?という疑問を科学的に考察しているんだけれども、この人が掲げる説のひとつに、うまみ成分=快楽物質がある。

つまりは、舌を通過して美味しいと感じている味情報は、脳内のβーエンドルフィンを刺激する受容体に作用するので、依存症や嗜癖性を引き起こすという内容。

砂糖などの甘み、肉類などに含まれるイノシン酸、昆布とかのグルタミン酸などは依存性がある。

マヨネーズには大量の油が含まれていて、食べるとその油が脳内に味情報として届いてβーエンドルフィンの分泌量を増大するので、マヨラーを生み出すという論理だ。

ようするにマヨネーズ依存症である。

そう考えてみると、バリニーズなんてのは、あらゆる料理に味の素をぶち撒いて食べているので、あれも一種の依存症のたぐいだろう。クタビーチで食べるナシゴレンなんかは、ベロがびりびり痺れるぐらいだし。

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まあ、それはさておき、近い将来には、きっと、マヨネーズの使用量は厳しく制限されて、もちろん医師の指導や判断の下で正しく処方されないと罰せられるようになり、保険証の提示がない限りは入手することも事実上不可能。だから、北朝鮮製のまがいものマヨネーズやら地下組織が精製した非合法なマヨネーズが暗躍跋扈するようになる。

すぐに社会問題に発展し、『福岡県沖に北朝鮮製とみられる大量のマヨネーズか?』みたいなニュースが連日連夜、新聞やテレビで報道されて、そのうち政府が「マヨネーズの取り扱いに関する禁止法」を立案するだろう・・・と心配しまくることを杞憂(※)というので、マヨラーのみなさん、たぶん大丈夫です。


※杞憂
大昔の中国のどっかの人が、空が落っこちてこないかスゲー心配して寝れなかったりどうかしてしまったりしたという故事に由来。取り越し苦労の意味。

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投稿者 ko : 2006年11月22日 19:19 | トラックバック(0)
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