2006年11月30日

冬のご挨拶

20061130
僕が去年から住んでいる家は、家賃が都内の相場より安いのに、部屋数がやたらとあって、洋室6帖・洋室6帖・和室4帖半に風呂トイレ別、キッチンそれなりにスペースで、さらに屋上がある40平米(屋上を含むと60平米ぐらい)の物件である。

内覧のときに、あからさまに格安だったから「やべ、事故物件か?」と勘ぐったが、生活していてもラップ現象が起きるとか金縛りにあうとか、井戸の映像が収録されているビデオテープが置いてあるとかいう、世にも奇妙な物語がスタートする気配もないし、何よりもその昭和で牧歌的かつフォークソングが似合いそうな我が家を気に入っていて、ひとまずは安心して過ごしている。

ただ、冬になると、ひとしきり広いだけに部屋がなかなか暖まりにくくて、しかもフローリングはあっても床暖房なぞはありはしないので、PSYBABA家はシベリア地方のように寒くなる。去年は越冬するのに、スノボー時代に使用していたノースフェイス製のフリースを穿いて耐えた。

そんなわけで、これぐらいの時期から、部屋を閉め切って灯油ストーブをいれる。これだと、其処の部屋は暖かくはなっても家全体となると厳しく、となりの部屋はまるで別空間である。

だからとうとう、無印良品の夏用のラグを敷いている居間には、今年はメリノウールの絨毯の購入を決定。本当なら、美術商の叔父が売り買いしているキリム(トルコ絨毯)を持ち出したいのに、「お前には1万年早い」と言われたのである。

10万20万の絨毯だとしても、かわいい甥のためじゃないですか、叔父さん・・・と叫んでも現実は厳しい、あっさりと却下という有り様だ。

まあ、キリムには及ばずともメリノウールは羊毛の中では優れたウールらしいので、ともかく洋室の居間の床については一安心である。

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さて、窓を開けない冬は、部屋の中でお香を焚くと、煙っぽくなって、少々困る場合がある。

そんな状況下、先日、南アルプスの家に帰省した時に庭になっている花梨がたくさん実っていたので、6つばかり持ち帰ってみて、大皿の上に並べておいてみた。

お香の代わりだ。

いくつかあるので、一つ目の洋室のテーブルに置いて、さらに居間のアンティーク家具のうえに置いた。花梨は甘い香りのする黄色い果実で、食用するには煮たり漬けたりしなくちゃいけない果物である。皮が硬いから日持ちをするので、僕の田舎だと、どこの家でも玄関先においてあったりする。

そういった風習に倣い、僕も居間に並べてみたのである。

濃い漆黒の和皿と、黄色い果実の色合いが綺麗だ。そして部屋中に甘い花梨の独特の漂い。

なんだか、冬になれば帰省していた頃を思い出す、そんな懐かしい郷愁を誘う香りである。

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投稿者 ko : 2006年11月30日 19:19 | トラックバック(0)
コメント

メリノウールはいい品よ。いいな~。
花梨、黒いお皿とのコントラストが素敵♪

Posted by: エンガワ at 2006年12月02日 07:53

家の床がまさに床冷房のような勢いなので、買ってしまったよ。
おかげでストーブの前でコロコロ転がって生活しているよw

Posted by: ko at 2006年12月04日 10:24
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