サルベーションアーミー(救世軍)、木賃宿、ゲストハウス、旅社、YMCA、アシュラム、お寺、教会などなど、ピンからキリまでさまざまな宿泊施設に泊まった僕が(だいたいが、超キリな部類の激安宿だが)、まだ泊まったことがない夢見る宿が一つだけある。
日本独特の宿泊施設<カプセルホテル>である。この施設は、その名の通り、SF映画に登場する冷凍冬眠装置のようなカプセルに入ってその晩を過ごす簡易宿泊所の呼称であり、カプセルの中は、手が伸ばせる位置にテレビとか照明とかが操作できるように配置されている。
無骨なスタイルという点と、東京23区内にも関わらず一泊が3000円程度の安さから、主に男性が主体で泊まる場所だ(最近は女性専用のカプセルホテルもあるらしい)。
また、サウナが併設されていたり大浴場があったりと各店舗によって売り出しのサービスの品を変え、顧客層の幅を広げる努力をしている。
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東京だと銀座・六本木を除く(←多分ね)大体の繁華街には、探せばどこかしらにカプセルホテルが1軒はあるものだ。満室と書かれた札を入り口で見たこともあるので、きっとそれなりに繁盛しているのだろう。
僕は地元が四谷なので、新宿・渋谷・六本木・広尾・麻布あたりで遊んでも気合で歩いて帰れてしまうから、なかなか泊まる機会に恵まれなかった。
上野であれば四谷から程遠いし、終電がなくなったら帰ることを諦めることができる上に、タクシーに乗るよりはカプセルホテルに泊まったほうが面白そうだ。そんなことを思い、上野のカプセルホテルでググったら、結構面白そうなホテルを発見。
サウナ&カプセルホテル「ダンディ」
名前が顎鬚を生やした筋肉質男色家のちょいワルおやじを想像させるので、思わずお尻をガードしたくなるのが否めない当店は、なんと露天風呂があるのである。
それで一泊4千円。
果たして4千円という金額は安いのか高いのかちょっと分からないところが妙にそそる。露天のほかにも大浴場やサウナが完備。お刺身やスパイスの効いた豪華なステーキだってあるから、たとえ腹ペコだって安心である(食う奴がいるのか?)。
エッチじゃないマッサージコーナーがあって、エッチな番組が見放題@カプセル内だいっと、とにかく至れり尽くせりだ。
そして一番の驚きは、この店のイメージキャラクターが(HPにはダンディ・イメージキャラクターと称されている)林家ペーだということ。
あらゆる点において、人の興味をかき立てるという大切なことをダンディは忘れちゃいないようだ。上野で飲んだら絶対に行ってやると固く決心。
でもビビリで一人じゃ行けない自分は、誰かを道連れにして行って、さながら修学旅行ノリでハメを外したい。またそれが<カプセルホテル>での正しい過ごし方であるような気さえもする。