呼称が無数に及んでいるとは言え、つまるところ自宅で呑み明かすというのが、<宅呑み>であり<家飲み>であり<ホームパーティ>である。
<家飲み>と書くと、4畳半の畳の上というシチュエーション、そしてガラパン一丁で日本酒一升瓶といった「どくだみほうれん荘」的世界を思わず想像してしまい、かといえば<ホームパーティ>と書くと、鼻メガネをつけたデトロイトあたりの若者がチキンを貪りつつ、チアガールが庭にあるプールに飛び込む姿を眺めているという古典的光景が浮かんでしまう。
さて、個人的所感を述べると、最近ちょっとした<宅呑み>ブームであるような感がある。
平日の月~金はどこかしらの居酒屋orバーなんぞで呑み、週末は誰それの家で<宅呑み>みたいな。
意識的な行動パターンかどうか分からないけれど、平日/ウィークエンドの2つのレイヤーで、呑むスタイルを切り替える人が増えてきた、そんな傾向があるように感じる。
自宅に招待するのもお呼ばれされるのも両方とも、僕自身ご他聞にもれずに<宅呑み>が好きである。何人かでワイワイとDVDや好きな音楽を流しつつ歓談して美味しい料理を作り、お酒を呑む。気軽だし、これはこれでいろんな発見がある遊びだ。
イージネス&ハッピネス路線による週末的ライフスタイルだからこその醍醐味である。
でもさすがに「今日さ、いいワインが入ったからウチで呑もうよ」とかいうキザなセリフは、なかなか言えないよね。そんなセリフが言える大人に私もなりたひ・・・・、いや、まだなりたくないか。
大江健三郎の「日常生活の冒険」という小説には、退廃した若者が<宅呑み>を繰り返しているシーンが何箇所かある。これはこれで何十年前もの若者達の行動が描きだされていて、かつ新鮮な文章であるから、面白い。古本屋で探せば文庫本で100円程度で売っている。