2007年03月02日

Aphorism [茂木 健一郎]

脳科学の2つの大きなテーマは、「学習」と「選択あるいは主体性」の問題である。

脳が喜びを感じるためには、何をするにしても自分が「選べている」という感覚が重要だ。幻想かもしれないけれど、仕事しているときにも「やらされてる」感覚を持っているとダメ。みずから選んで仕事をしている感覚を持つことが大事だ。

限られた時間で、いかに仕事をこなすか。こういう「時間活用術」と言うと「効率」のことばかり考えがちだが、もっと有機的な側面がある。いかに自分の行動や考えを有機的に組み合わせて、新しい発想といったものにつなげるかを考えると、いろいろと面白い可能性がある。

会社での仕事で言えば、ちょっと席を立って何かを取りにいかなきゃならないといった行為を、集中している仕事の句読点として意識化する。次の仕事にかかるときに、歩いて行って帰って来る間に、何か思いつく、考えがまとまるといった方向性だ。

新しい仕事に着手した時に、いかに早く集中できるか。それを考えたときに、いつも決まった手順を踏んで、それを句読点にする方法がある。例えば「ジンクス」もそういうものだ。迷信とかそういうものではなくて、決まったルーティンに自分を入れていく。

僕の場合、朝起きてすぐブログを書くのは良い「助走」になっている。それをやってから本題の仕事に入っていくというのが、1つのルーティンとして確立している。

「創造性」について多くの人が誤解しているのは、いろいろ手を変え品を変えてやらなくちゃならないと思い勝ちなことだ。実は、同じことを繰り返すのが、創造性の一番の母だというのは、多くの方が言っていることでもある。


茂木 健一郎(脳科学者)

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投稿者 ko : 2007年03月02日 19:19 | トラックバック(0)
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