地球が温暖化だとか、エネルギーの大半を原子炉で賄わない限り資本経済が停滞する可能性があるなど、環境問題はいよいよ行き着くところまで到達してしまった感がある。
囁くようにアジテートするように<エコロジー>が問われる時代のようだ。
でも、その<エコロジー>は、果たして本当に正しいのだろうか。詰まらないジョークで終わればいいのに、<エコロジー>が<エゴロジー>に映る場面が頻繁になる。
例えば大風呂敷で話せば、先進国は、発展を目指そうとして森林を伐採している後進国に自然保護を強調する。それは先進国の勝手きわまるエゴロジーだと僕は考える。
完全なユートピアは共産主義にあるとは考えたくないけれど、円熟した資本主義は共産的な経済性が必要とされると思う。
そんなことをふと思った。
でも、平日の木曜日に突然とそんな重たい問題を考えるのも理由があって、それには3日ほどさかのぼる。
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先週の日曜日に、パチスロの愉しさを30歳過ぎて見出した友人と焼き鳥屋で串を突きつつ、日本酒を酌み交わしていた。僕はギャンブルはしないので、パチスロの話題についていけないから、異性の話をすることにした。
友人は男なので、おのずと女性の話になる。
「近頃さ、エコロジーとかって騒ぐけどさ、要はあれでしょ。ポリ袋とかを使わないとかそんなのでしょ。そしたらさ、ノーブラとノーパンって、超エコロジーだよね」と鼻息全開、泥酔寸前で彼独自の見解を公開してくれた。
もちろん、ノーパンがエコロジーなんてそんな訳がなくて、人間の倫理はどこに行ったのだ?となり、喧々諤々と議論が白熱することになった。
「でも思うにさ、やっぱりおっぱいパブってところは、地球にも俺にも親切だよ」
彼は話題の最後をそう締めくくった。
僕は、何も言わずに、焼き鳥を3本追加して、にっこりと笑い、日本酒をあおった。
そして自然保護とエロを密接に結び付けんとした彼の持ち前のシンキングとライフスタイル、愛嬌のあるエゴロジーを思った。
案外、こういうのが地球に優しいのかもしれない。