高校2年生の修学旅行でヒロシマに行った。
原爆ドームや資料館を見学した後、きっと戦争当時はまだ僕らと年齢が大差なかっただろうというお婆ちゃんから被爆の体験を拝聴した。
僕らは高校生でかなりのバカだったけれど、お婆ちゃんが涙を流しながら伝えてくれた戦争の愚かさについては理解できた。
お婆ちゃんが「もし戦争が起こらなくて、ピカドンが落ちなかったら、私の子供もきっと大きくなってみんなみたいに元気よく育ってたじゃろうに。でもみんなどっかに逝っちまったじゃよ」と言葉を続けた時、コギャルで有名だった何人かは堰を切ったように大泣きして僕らもまた涙が出そうになった。
原爆が落ちたことがしょうがないだなんて、あの涙を見たら絶対に言えない。