着々と準備が進んでいる。そう、一年間に溜まった都会の汚れた垢を落としに島へ向かう。
島の生活は、自然と共存なんて生ぬるいことはいえない世界で、言うなれば、わたくしといふ現象は自然といふ大仏様の掌の扁で小さく佇む一片の蟲のやうである。と、別に旧仮名にしなくてもいいのに、そういふ気分だ。嗚呼、また繰り返してしまつた。
雷鳴におののき、太陽に感謝する。職業的にITまみれになっている自分は、どこかでバランスを必要としているようで、心の平穏を保つようにネイチュアへと飛び込む。何もないけれど全てがあるという文化的享受の逆説的世界である島のキャンプは、精神をリセットするには相応しいのだ。
そういうことで今年も島を巡る。