2009年01月29日

巨大王国

オバマ大統領の演説は、遠く海を隔てた日本の企業で受け入れられて、会社のスピーチなぞにも引用されるようになった。

演説力をもともと強烈に欲される国の代表であるので、つまりは「伝えたいことを伝えるべき内容で最も効果的に伝える」ことに長けているのは確かに学ぶ点が多い。なるほど、大統領の演説に集まったのは熱狂的なオバマファンの市民であったし、彼らは大統領の言葉に酔った。

しかし、そこには日本の経済の救いは見出せない。オバマ大統領はアメリカ経済を立ち直すことに全力を注ぐだろうけれど、日本の経済を救うのは海外の国の代表ではなくて、あくまでも日本人で日本の政治であるのだ。

まあ政治は実体経済からかけ離れているので訴求力があるとは思えないが、アメリカの大統領がどうにかしてくれるのはアメリカ経済のみというのは、悲観主義ではなく現実的である。

アメリカ大統領が日本経済そのものの立ち直りのトリガになるという主張は短絡的で、他力本願であるのは否めない。

ところでニューヨークの世評ではオバマフィーバーを牽制する意見が伸びてきている。これはオバマ政権自体を低評価するものではなく、過大評価を危惧しているものだ。要するにアメリカ経済が直面してる問題は未曾有であって、これこそがオバマ政権の大きな仕事になる。成果は未知数なのだけに、オバマフィーバは政権の本質的な実力を見過ごす懸念がある。

熱病の後の体力維持に気をつけないといけない。

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投稿者 ko : 2009年01月29日 21:21 | トラックバック(0)
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