2010年09月26日

高松「味庄」

村上春樹のエッセイにもあるように、香川県におけるうどんというものは、明らかに他の都道府県が考えるそれとは異なり、言ってみたら、ブラジルにおける牛肉のような圧倒的で丁重な位置に聳え立つ食べ物である。

高松駅の周辺だけでも幾つのうどん屋があるのか分からない。誰か数えたことがあるのだろうか。その幾つかのうどん屋のうち、高松駅から徒歩2分、朝5時から15時のわずかな時間で営業をしているのが「味庄」だ。

高松でいうセルフ形式のうどん屋である。まあ、セルフといっても無人というわけではなく、自分で天ぷらやらお握りやらを取る、そんな意味である。

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※こんな感じに自分が食べたい天ぷらやらおにぎりを手前にある皿に適当に乗っける。ぶらっとチャリンコで立ち寄った兄ちゃんは口笛吹きながらまさに適当に取っていた。平日9時半の出来事である。

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写真は冷やしぶっかけと天ぷら(250円と80円x2)。

店の中に製麺機があり、そこで麺を実際に打っている。自家製麺である。老夫婦に「ぶっかけ頂戴」っていうと、すぐさま出てくる。天ぷらは自分で取る。前払い。近所の工場で働いているのだろうか、作業着を着たおじさんたちがひっきりなしにやって来ていた。

うどんの他に乾燥わかめと天かすが入っていて、醤油の出汁は結構甘めである。あっさりとしているので、ファストフード的にペロっと食べてしまう。確かに東京で食べるうどんとは何かが違う気もする。ご当地という言葉で簡単に括れない何かがある。ローカル番組を眺めながらズズッっと啜っていると、遠くに来たなぁと感慨深くなり、うどんの味にも風味が漂うものだ。天ぷらは可もなく不可もなく、あると安心する、そんなテイストであり、これがうどんとよく合うのだ。

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味庄
香川県高松市西の丸町5-15
5:00~15:00
土曜祝日、定休

天ぷら --\80
おにぎり --\130
いなりずし ーー\150

ぶっかけ(小) --\250
ぶっかけ(大) --\350
肉うどん(小) --\370
肉うどん(大) --\450
玉売りうどん --\70

他多数。

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投稿者 ko : 2010年09月26日 10:10 | トラックバック(0)
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